表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
43/55

第43話 ブラック・リザード登場

「……ん」


 りんが目を覚ますと――


「!?」


 大牙に抱きしめられながら、寝ている。


「~~~」


 昨日のことを思い出し――


『私と結婚しなさい!!』


 勢いであんなことを言ったことに顔を赤くする。

 そして、大牙に押されて、一緒に寝てしまった。


(早く、自分の部屋に戻らなきゃ!)


 家族が、この状況を見る前に自分の部屋に戻ろうとするりん。


 しかし――


ギュ――


「ちょっ!大牙!」


 大牙は寝ながら私を抱きしめて離さない。


「…スー……スー……」

「~~~…もう!」


 りんは、大牙の穏やかな寝顔を見て、開き直って腕の中にいることを選び――


 二度寝するのであった。



「……ん」


 朝か…。


「ん?」


 俺は何かを抱きしめていることに気づく。


「あ…」


 そういえば――りんと一緒に寝ていたな。


「…スー……スー……」


 こんな顔も出せるんだな。

 嬉しそう笑みを浮かべながら、幸せそうだ。


「さて…どうしたものか」


 この状況、誰かに見られたらヤバいな。


「おい、りん…」

「おい、小僧!朝じゃぞ!」


 …時すでに遅しか。

 爺さんに起こされた&りんとの同衾を見られてしまった。


 その後、爺さんは――


『……お邪魔だった様じゃの』


 ニヤニヤしながら楽しそうに扉を閉めて、どこかへ行った。



 そして、俺とりんは――


 食卓の前にいる。


「おはよう!大牙ちゃん!」


 婆さんは、朝から元気よく挨拶をする。


「おはようございます」

「よく眠れた?」

「はい」


「大牙くん…」

「あ、おはようございます」

「おはよう」


 そこには泰三さんもいた。


「昨日はすまなかったね」

「あ、いえ、大丈夫です」


 そんな挨拶を交わす。昨日よりは信頼は上がったみたいだ。

 心なしか嬉しそうだ。


「大牙くん、おはよう」

「おはようございます」


 りんの母、雪さんもいた。

 婆さんと一緒に朝食を作っているようだ。


「おう、小僧!もう起きたのか?」


 そこでニヤニヤしながら見てるクソジジイ……。 


「……」

「おいコラ…無視をするな」


 うるせえ、クソジジイ。


「……さっき会ったろ」

「挨拶はしてもらっとらん!」

「………オハヨウゴザイマス」


 めんどくさいが、することにした。


「……なんか違和感あるの」

「キノセイデスヨ」

「ほんとう?」


 そんなふざけた挨拶を交わし、食卓に着く。


「おはようございます」


 そうしていると身支度で部屋に戻ったりんが来た。


「りんちゃん、おはよう」

「りん、おはよう」

「おはよう、りん」

「やっと来おったか!」


 りんの挨拶に家族が各々に答える。


「りん…」

「大牙…」


 りんと俺は、今朝のことを思い出し、少し恥ずかしそうにする


「ふふふ、愛いのう!」

「「!!」」


 そう言ってニヤニヤするジジイ。


「何かあったの?」

「「いえ…何も…」」


 俺たちは、今朝のことを誤魔化そうした――が


「今朝、同衾しとったわ!」

「「「「「!!?」」」」」


 りんは今まで見たことないほど真っ赤になり、婆さんと雪さんは「まあ!」と驚いたような顔をし、泰三さんは無表情だが、威圧感と目の輝きがギラギラと出している。


 クソジジイは大笑いしてやがる。


(……デスピエロ、すまん。俺、死ぬかも)


 俺は、その時点で死を覚悟する。


「――…大牙くん」

「言い訳させてください!娘さんとは、一緒に寝ただけで何もしていません!」


 慌てて、早口でそう言う。


「安心しなさい。君が誠実な人間と言うのは昨日の時点でわかっている」


(え!俺、助かる!?)



 そう俺は希望を抱いたが――



「――…だけどね?」


(ん?)


「……一発殴らせてくれるかい?」


 無事では済まないな…。


「……はい」


 バゴーーーーーン!!


 俺は待ち合わせのギリギリ間に合う時間まで――


 ――気絶していた。

 





 ――とある場所

 

 俺は、今――


 拠点より電車で乗って1時間くらいの田舎風景が広がる場所だ。


「…ここか」


 そして、そこにある廃墟の様な建物に来た。


 ――ここが待ち合わせ場所だ。


 廃墟から感じる気配の方に進んでいく。


「――来ましたか」


 奥の方から聞き覚えのある声がする。


「…デスピエロ」


 その部屋には、人間状態のデスピエロがいた。


「待っていまし……!?」


 しかし、デスピエロは俺の顔を見て驚いている。


「どうしたんですか、その顔!?」


 りんの父、泰三さんに殴られ、膨らんだ顔を見て――


「…男としての責任を果たしただけだ」


 驚くデスピエロに俺はそう言う。


「そ……そうです…か」


 理解はしてくれたらしいが、その顔は苦笑いを見せている。


「まあ…あなたのことは一旦置いておきます」

「そうしてくれ…」


 そうして俺とデスピエロは本題に移る。


「…そこに隠れているヤツもそれでいいか?」


 そして、隠れているトカゲ……の三人で――。


「…………はい」


 暗く何もいないはずの場所から――怪人が現れた。

 怪人だから人間よりデカい。

 そのはずなのに気配も感じさせず、どうやって隠れていたのか不思議なくらいの大きさだった。俺の鼻でなければ、気づかなかっただろう。


「お前が…」


 その姿は、まるで漆黒――


「ブラック・リザードか?」


 レクス・リザード様の鱗は、光沢があって美しくもあった。


 だが、コイツは――


「はい……その通りです」


 身体や、あるはずの鱗には光沢はなく、闇に溶け込んだ――


 ――黒、そのものだった。


 しかし、眼は……。


「……!?」


 身体と鱗対照的に――


 ――虹の様な…様々な色が輝いていた。

 まるで宝石のようだ。


「……どうかしましたか?」

「!!」


 いかん。目に見惚れてしまっていた。


「…すまない。少し考え事をしていた」


 俺は、そう咄嗟に誤魔化した。


「……そうですか」


 目の前にいる怪人は、無表情で、まるで何にも無関心の様な顔をしていた。


「…ウルフマンだ。これからよろしく頼む」


 俺は、彼に自己紹介をし、手を前に出す。


「………」

「………」


 彼は黙ったまま、手を握る。


「ッ……!?」


 握手をしてわかったが、コイツはかなりの実力者だ。

 隠密と暗殺が得意と聞いていたから、非力だと勝手に思い込んでいたが――


(やはり、レクス・リザード様の弟ということか…)


「――姉が……」

「ん?」


 初めて自分から口を開くブラック・リザード。


「…ご迷惑をおかけしました……」

「……」


(……悪い奴ではないらしい)


 レクス・リザード様の弟と聞いていたから不安だったが――


(大丈夫のようだな…)


「構わねえよ。お互い‘‘姉‘‘が四天王だと大変だな」

「……ありがとうございます」


 ブラックは少し笑みを見せた。


(うまくやっていけそうだな)


 そう安心した――


「……義兄さん」

「……今なんて?」


 なんかとんでもないこと言っていたが、気のせいだよな?


「…姉さんが…そう言えと……」

「~~~~~」


(何言ってくれてんのーーーーーーー!!!)



 ――俺はそこから1時間かけて誤解を解いた。



「――…え~、話が済んだようなので本題に入ります」

「………はい」

「…頼む」


 ブラックとの話を済ませて、デスピエロが進行をしてくれる。


「今回、新しく出現した魔法少女たちのいると思われる場所がわかりました」

「……ッ!」

「……」


 先日、レクス・リザード様が――

 トリニティ・ブーケを倒す寸前まで追い詰めた時に現れた――


 ――プリズム・ジュエル。

 

 あの時の魔法少女たちの拠点が――


「…といっても‘‘おそらく‘‘なんですよねー」

「おそらく?」

「あなたと同じと言うことです」


 そう言われ、納得した。

 俺も潜入して結構立つが、魔法少女の尻尾が全然つかめない状況だ。

 それは、魔法少女の隠匿が徹底されていることと――

 強力な魔法が働いているからだ。


「…なるほど」


 となると――


「また…手探りになるのか」

「…そうなりますね」


 俺とデスピエロは、そう結論を出す。


「……あのー」


 ブラックが口を開く。


「どうしましたか?」

「……僕でも無理ですか?」


 そう聞かれ、俺たちは――


「「無理だな(ですね)」」

「……」


 そう言われ、ブラックは怪訝な顔をしている。


「…そんな顔しないでください」


 コイツは隠密と暗殺のエキスパート――。

 怪訝な顔をしているのは、それなりに自信とプライドがあるからだろう。


 しかし――


「あなたと同じ隠密のエキスパートたちが何年もかけて調べて、やっとですから」

「!!」


 そう言われて、やっとことの深刻さがわかった。


 隠密のエキスパートとは――

 つまり、情報収集のエキスパートということだ。

 そんな彼らが、何年もかけてやっとだ。

 しかも組織の精鋭部隊がやって――だ。

 それくらい隠匿と魔法が、組織の想定の上をいっているということだ。


「――では、ブラック・リザードさんの潜入場所は…」


 その魔法少女がいる二つ目の場所――


「――金剛学園です」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ