第39話 新たな動き
俺の過去を知ってもらい――
三人との絆が、さらに深くなった。
それとは別に同日――
組織の方で動きがあった。
~エル・ノト居城~
「――…以上でよろしいでしょうか?」
一室で、四天王たちが‘‘ある会議‘‘をしていた
「ああ、それでいい…」
「私も文句ねぇぞ」
「…私もない」
全員一致で会議は終結した。
「では――」
その会議に重要なこと…それは――
「新たに出現した「魔法少女」に対して、新たな潜入要員を送ることを決定します」
ダン――
――四天王全員の判を押す
新たな敵が、魔法少女の前に来る!!
会議が終わり、残る二人――
(…ウルフマン)
「…心配か?」
「!」
弟を心配するブラッド・ウルフと、それに気づくドン・ハシビロ。
「…そうかもしれません」
「まぁ…相手が相手だしな…」
会議に出た潜入要因――
その資料を見て、決定したとはいえ、心配するブラッド。
「あの子は良くも悪くも真面目ですから…」
「そうだな…」
それもそのはず――
あの…レクス・リザードの‘‘弟‘‘なのだから――。
「まさか…あいつの弟…しかも‘‘末弟‘‘を出すとはな…」
「ええ…」
その‘‘末弟‘‘は、姉と‘‘他の弟‘‘たちと同様――
――‘‘問題児‘‘として有名なのだから…。
だが、それを差し引いても‘‘彼‘‘の能力は有効だ。
――そう判断した。
――したはずだ。
――だが…
「…やっぱり心配だな」
「二つの意味でね…」
そう、ウルフマンを心配する二人。
そんな二人の気も知らないで、三人の敵と仲良くなってしまってるウルフマン。
どうなる?
~学校屋上にて
「――では…仲直りをしたところで……大牙さん…」
四人の仲が深くなり、次の話に移る。
「次は、りんさんをお願いします」
「わかった」
次は、りんが俺の家に来るらしい。
「あー…その件なんだけど…」
りんが手を俺たちに何か言おうとしている。
「大牙…うちに来てくれない?」
「お前の家に?」
意外な発言。りんもてっきり俺の家に来るものと思ったからだ。
「お爺ちゃんとお祖母ちゃんが会いたがっていて…」
「爺さんと婆さんが?」
(何の用だ…?)
婆さんはわかるが、爺さんとは戦って気に入られたくらいだ。
「それって、前話した時の?」
めぐみはどうやら俺とりんと祖父母のことを知っていたらしい。
「ええ、そうよ」
「いったい、どうして?」
(ナイス!めぐみ!)
めぐみが、りんに理由を聞く。
「ああ、それは――」
りんは俺の顔を見て――
「前からまた会ってみたいと言ってたのよ」
「…それだけですか?」
「そう…だけど?」
(え、マジで?)
俺の勘ちがいか?
「二人ともそう言っていたし…」
「そうですか…」
何やら考え事をするめぐみ。
「わかりました~」
それも一瞬で終わり、元の笑顔に戻るめぐみ。
「では、大牙さんもそれでよろしいですか?」
あの爺さんのことだから、何か企んでる気もするが――
(――…行ってみれば、わかるか)
「…ああ、いいぞ」
「では、そのように~」
こうして、俺はまたりんの家に行くことになった。
何が起こるかは、わからないが――
(まぁ…なんとかなるだろ…)
~拠点~
帰って早々――
俺は、デスピエロの報告に眩暈を起こす。
「――マジか…」
「マジですよ…」
今日決まったそうだが、新しい魔法少女がいるとされる場所とされる情報を得たらしい。
しかも、その相手が――
「レクス・リザード様の弟君で…」
「…噂の問題児の一人ですね」
四天王の一人で、「狂竜」と呼ばれるレクス・リザード――
彼女には9人の弟がいる。今回来るのは一番下の末弟である。
その弟たちは――全員問題児である。
彼女が、あの性格だから当たり前と言えば……当たり前だが――。
「…まぁ、まだマシな方ですよ」
「…そうか?」
「彼は、性格的には…マシですから」
「でも、難ありだろ?」
「……」
俺の言葉に、デスピエロは黙ってしまう。
「――この前の件といい…すいませんね」
「知らなかったんだろ?仕方ねえよ」
この前の姉さんの件を謝罪された。
コイツもまさか人間界に行くとは思っていなかったんだろうな。
「…お互い苦労するな」
「はは…本当に」
慰め合ったところで、本題だ。
「彼の監督役兼調査の隊長はアナタに一任されます」
「わかった」
「指定の日時と場所に来てください」
「…確認する」
(今週の日曜日か…)
「…大丈夫だ」
予定を確認したが、問題なさそうだ。
「では、その日に会いましょう」
「お前が来るのか?」
「ええ、楽しみにしてます」
デスピエロがそう言い、画面が切れる。
「――‘‘ブラック・リザード‘‘…か」
レクス・リザード様の末弟。
性格は姉弟の中では穏やかな方らしい。
いや――
その性格自体が問題で、上級幹部の実力がありながら、中級幹部にいる怪人。
性格は暗く、内気で、極度の人見知り、他人を信用していないとまで言われている。
隠密と暗殺が得意で、部下の統率に適さず、中級止まりになっている。
実力は姉譲りなのか血のせいなのか、優秀らしい。
そんな性格難の優秀な奴が来る――。
「――…どうなるかなー…」
りんの家に楽しみな気持ちと末弟に会う憂鬱な気分を抱えながら、俺はその日を待つ。




