表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
27/55

第27話 レクス・リザード

~拠点~

 三人の美少女と付き合うことになる。


 そんなウハウハ状態の俺だと思うか?


(んなわきゃない!!!)


 俺、怪人!潜入調査員!!ハーレムの主人公違う!!!


(まずい!このままでは流される!)


 このままではハーレム主人公になる!

 いや、あの三人と恋人になれたのは――

 正直、嬉しいけど――


 そんなことを考えていると――


 ビービー!!!


 緊急事態のアラーム!

 俺は急ぎ、奥の部屋に行く。


 ブォン――


 電源を入れると、いつも通りデスピエロが映る。


「どうした?」


 俺は緊急時の訳を聞く。


「すいません。こちらも緊急なので手短に行きます」


 どうやらあちらも慌てている状態だ。


「四天王の一人、レクス・リザード様が地上に向かってます」

「――なっ!?」


 暴君女王が!狂竜が!――


 俺の姉と仲が悪いと有名なあのレクス・リザード様が!?


 衝撃の情報に俺は少し混乱する。


「こちらでも、それで対応に追われています」

「――なるほど」


 四天王の一人が勝手をしたんだ。

 組織も慌てるだろうな。


「彼女の到着は――明日になります」


(マジかよ!)


 あの方は狂暴で有名だ。

 しかも今回の勝手は――魔法少女が対象だ。

 短気でも有名だから、我慢できなかったんだろう。


「そちらにいるのは――」


 デスピエロが話を続ける。


「――あなただけです」


(……冗談だろ?)

 

「どうすればいい?」


 対応を聞く。


「できる限りの対応を――最悪…戦闘の覚悟をして下さい」

「許可は?」

「あなたの姉君にもらっています」


 そう言われ、俺は覚悟を決める――


「こちらでも応援を送りますが到着は――」


 デスピエロがそこで沈黙する。


「到着は?」


 俺はデスピエロに聞く。


「二日以降になります。」

「――了解した」

「ご武運を――」


 ブォン――


 そして、画面の電源が落ちる。



「――さて……明日は忙しいぞ」


(明日は学園休むしかないな)



 俺は不意にあの三人のことを思い出す。


(――あいつらにどう連絡するかな)




 

~学園~

 大牙と付き合い始めた桜・りん・めぐみの三人だが――


「大牙くん…急用で学園休んでるね」

「…そうね」

「…そうですね」


 三人は大牙が来なくて残念――ではなく。


(((よかった(ですわ)~~~!!!)))


 付き合って翌日、まだ三人は緊張している。


 桜は昨日のキスと遊園地のキスで、限界に達していた。


(こんな状態で会ったら!うまく話せないよ~!!!)


 両手で顔を隠し、赤面の顔を隠す。



 りんは、初めての唇のキスの余韻がまだ残っていた。


(……昨日の…キス……っ!!!)


 唇を触り、余韻を感じ、赤面になる繰り返しである。



 めぐみは――


(嬉しすぎて!自分から…キス!!!)


 策略がうまくいき、思わずキスをする自分の大胆さに――。


(大牙さんも!大牙さんです!あんなの!!!)


 そして、大牙の仕返しのキスが、まだ効いている。


(……本当にズルい人)


 ある意味、今日大牙が休んだことはよかったのである。




 ビリッ!!!

 

「っ――!!!?」


 ――今まで感じたことのない感覚。


 肌がビリビリする。背筋が悪寒が止まらない。

 それは三人の魔法少女の探知の反応が異常である。

 ウルフマンは追ってくる時、怪人の気配を隠していたが――

 今回はそれ以上の反応を示している。

 つまり――ウルフマン以上の怪人が来たということである。


「りんちゃん!めぐみちゃん!」

「「ええ!!!」」


 彼女たちは変身し、現場へ向かう。

 今までの怪人の中で――最強クラスの敵と!!!



~同時刻のある場所~

 バゴーーーン!!!

 異次元の門は、どこに行くかは決まってない。

 彼女が人の少ない場所に来たのは――幸いだった。


「――ふー…やっと着いたか」


 四天王の一人レクス・リザード――地上に到着。

 彼女の言った通り、あの厳しい場所を二日で踏破したのだ。

 数多の魔獣を蹴散らし、変形する道を乗り越え、踏破した。


「ん?」


 彼女の見た方向から何かが来る――

 雑魚ではない、強者であるのはわかる。

 魔法少女かと考えたが気配が違う――これは。


(…この気配、どこか覚えが)


 覚えがある怪人の気配だ。

 それは着いた瞬間、跪く。


「――お初にお目にかかります。レディ・レクス・リザード様」

「……へえ?」


 暴君女王はゆっくり笑う。

 

 そのオオカミの姿を見て、確信した。


「――お前がブラッドの弟か?」


 自分の宿敵と認めている者の弟――ウルフマンであると。


「はい。ウルフマンと申します」


 名乗りを上げ、ウルフマンを見る。


(弱くはないが……あいつほどではないな)


 興味のあった一つが来て、値踏みをする。

 自分が認めた宿敵の弟、敬愛するドン・ハシビロが褒める怪人。


(ドンのオジキが言うように優秀そうには見えるが…)


 正直、ガッカリという感じだ。

 確かに強いのだろうが、それは上位の怪人の中ではの話である。

 自分たち四天王とウルフマンの強さ比較しても――全く届いてない。


(…こいつに苦戦する魔法少女もたかが知れてるな)


 同時に、ウルフマンに苦戦する魔法少女にもガッカリする。


(これならつまみ食いする必要もねえな)

「…他の怪人は?」


 値踏みが終了し、戦う必要がないとわかると現状を確認する。


「現在、地上にいる怪人は、私のみです」

「…へえー」

(……追手はなしか)


 リザードは追手が来てないことを確認する。


(――転送陣、一応壊しといてよかったな)


 追手が来れないように転送陣を壊してきたのだ。

 デスピエロが言っていた組織からの援軍が二日も遅れる理由だ。


(これで心置きなくヤれるな!)


 そう思い、顔がニヤける。


「――今回のご来訪の理由は?」

「あっ?」


 ウルフマンのことを忘れていた。


「――決まってんだろ?」

「やはりですか」


 ウルフマンはその言葉で理解する。


「魔法少女の戦闘は……お一人で?」

「当たり前だろ?」


 当然のように一人、それが彼女の戦闘スタイル。

 相手が多数だろうと自分は一人で向かう。


「――うっとうしいかとは思いますが、私に見守る許可を下さい」

「……」


 彼女はウルフマンを見る。


(――まあ、別にいいだろう)


「いいぞ」

「ありがとうございます」


 邪魔をする気配はないから、その場にいる許可を許す。


 「――ん?」


 別の方向から三つの気配がこちらに向かってくる。


「どうやらヤツらですね」


 ウルフマンはこの気配が何か知っているらしい。

 つまり――魔法少女だ


「……へえー」


 暴君女王はニヤリと笑みを見せ、どうやって遊ぶかを考える――



 

~ウルフマン視点~

 すぐに動けるように気配察知を限界まで広げる。


 ビリッ――!!!


 毛穴の全てが広がるような緊張感!


(――来たか!)


 ウルフマンが、彼女が現れるその近くにいたのは幸いだっただろう。


(こっちか!!!)


 猛ダッシュでその場所まで移動する。

 その姿を捉えて戦慄する。


「お初にお目にかかります。レディ・レクス・リザード様」


 跪き、形式的な挨拶をする。


「……へえー」


 ウルフマンが、レクス・リザードに直接会うのは初めてである。


「――お前がブラッドの弟か?」


 そんな彼でも、彼女の強さに戦慄する。


「はい、ウルフマンと申します」


(まさか――これほどとは!!!)


 目の前にいる自分ほどの体格がない女性から――

 巨大な手を置かれたような強い威圧。


(これが四天王!!!)


 最高幹部と言われるだけはある。

 そんな底知れない実力が――彼女にはある。

 こちらを見て、値踏みしていると感じる。

 自分も強さには自信がある方だと思っていたが――

 彼女に比べたら今の自分など気にも留めないだろう。


「…他の怪人は?」

「現在、地上にいる怪人は、私のみです」

「…へえー」

「――今回のご来訪の理由は?」

「あっ?」


 リザード様は怪訝そうな顔をする。


「――決まってんだろ?」

(やはり――)


 魔法少女が目的らしい――


「やはりですか」


「魔法少女の戦闘は……お一人で?」


「当たり前だろ?」


 リザード様の戦い方は一対一タイマンの噂は本当らしい。


「――うっとうしいかとは思いますが、私に見守る許可を下さい」


 さすがに四天王を一人だけにするわけにはいかない。


「……」


 少しの沈黙の後――


「いいぞ」 


「ありがとうございます」

「――ん?」


 ウルフマンも気づき、三つの気配が魔法少女だとわかる。


「どうやらヤツらですね」

「――へえー」


 好戦的な笑みが浮き出る。


 魔法少女と四天王レクス・リザード様の戦いが始まる――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ