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ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
2章 目指せSランクパーティー
63/129

#63 2度目の完全攻略

 昼食を終え、再び60階層に戻って来た俺達は、完全攻略に向けて先に進む事にした。


「鬼は完全に近距離特化のパワーファイター系の魔物だね~」

「そうだな。少し硬い様に感じるけど、一撃で倒せない程ではないし、問題ないな」

「これならまだの方が厄介でしたね」

なら私にお任せだよー」

「唯佳っち、頼りにしてるよ~」

「まっかせてー」


 わいわいと姦しく魔物を倒しながら進んでいると、から通常ドロップでもレアドロップでもない物がドロップした。


「お〜!これってエピックドロップじゃない?」

「そだねー」

「こんなにポンポン出る物ではないのですが...」

「まあまあ、それは今更だろ?それより唯佳、一旦全員結界内に入れてくれ」

「はーい」


 一旦唯佳の結界内に入れてもらい、落ち着いて鑑定をして行く。


 〘夔神きのかみの杖〙

 〘雷魔法を使える様になる〙

 〘等級:レガシー〙


 凄くシンプルだけど、魔物以外では確認出来ていない雷魔法を使える様になる武器ってだけで凄い効果だと思う。


 そういえば俺の纏雷も、一応は雷魔法に分類されるのかな?


「これはほのかの杖と融合しよう」

「「さんせーい!」」

「ありがとうございます。遠慮なくお受けします。宜しくお願いしますね」


 ほのかの武器は、何だかんだと後回しになっていたので、誰からも異論は出なかった。


 融合した結果。


 〘夔神きのかみの火星杖〙

 〘青山 ほのか専用武器〙

 〘装備時MP2倍、MP回復速度2倍、火魔法威力2倍、雷魔法取得、雷操作〙

 〘等級:レガシー〙


「お〜!」

「雷操作が増えてるー」

「雷操作の効果ってどんなのなんだ?」

「自然発生の雷や他人の雷魔法、それと自分の雷魔法で発生した雷を自在に操れる様ですね。MPの消費はありません」

「雷魔法を使って来る魔物はあまりいないけど、そういった魔物に遭遇した時には頼りになる能力だな」

「それに自分の雷魔法も操れるので、雷魔法を作る時に無理に動きのある魔法にしなくてもいいので、MPが抑えられる利点もありそうですね」

「お〜!その分威力アップ出来そうじゃ〜ん」

「ほのかちゃんの雷魔法早く見たいねー」

「簡単な魔法で試してみましょうか」

「「さんせーい」」

「では、サンダーアロー」


 ほのかが放ったのは雷で出来た矢で、他の属性の魔法でもある魔法だった。


 雷の矢が当たった鬼は、倒せはしなかったものの軽く麻痺している様で、まともに動けないみたいだ。


 続けてほのかが放ったのは、これまた他の属性でもある刃状の魔法、サンダーブレード。


 こちらは、まともに動けない鬼の首を綺麗に切断してみせた。


「雷魔法は麻痺を与える事が出来るので、かなり使い勝手がいいですね」

「そうだな。俺達近接組としても、戦いやすくなるから有り難いな」

「そうだね~」

「雷魔法便利だねー」

「範囲魔法も考えたので試してみてもいいですか?」

「ああ、いいぞ」

「では、テオイオルギ」


 ほのかの詠唱後に現れたのは、雷の雨だった。


「おー!すごーい!」

「雷が降りまくってるね~」

「威力は抑えているのか?」

「はい。範囲魔法の為、MP消費が激しいので、普段は威力を抑えて麻痺させる事を目的に使っていこうかと思っています」

「そうだな。麻痺させてくれれば、俺達近接組が楽になるし、それでいいと思う」

「アタシもさんせーい!」

「そうしないと、雛ちゃんが戦えなくなっちゃうもんねー」

「一応確認なんだけど、俺達には当たらないよな?」

「はい。雷操作で制御しているので、味方に当てる事はありません」

「なら、安心していられるねー」

「心配しないで突っ込めるのは嬉しいね~」

「じゃあ、攻略を再開しようか?」

「「「は~い」」」


 そこからは、ほのかのテオイオルギで魔物を麻痺させて俺達近接組が止めを刺して行った。


 ただ、に対してはテオイオルギも効かなかった為、引き続き唯佳に担当してもらっている。


「やっぱ、魔物が麻痺ってると楽だね~」

「動けるは唯佳が相手してくれてるしな」

「キュッ!」


 効率の上がった俺達の戦闘は、格段にスピードアップした。


 スピードに乗り狩りと化した攻略を進める事4時間、ボス部屋の扉前に辿り着いた。


「このダンジョンもラストだね~」

「だねー」

「あっという間だったな」

「そうですね。50階層まで地図を作ってくれていた火龍の咆哮に感謝ですね」

「「だね~」」

「ほのかの予想では、酒呑童子がボスじゃないかって事だったけど、答え合わせと行こうか」

「「「は~い」」」


 ボス部屋の扉を開け目に写ったのは、180cmくらいの身の丈に赤い袴を履き、上半身裸で額から2本の角を生やしたイケメンだった。


 右手には刀を持ち、左手には酒壷を持っている。

 ボス部屋に入る前に行った鑑定の結果。


 〘酒呑童子〙

 〘茨木童子など強力な鬼なども従えていたとされる鬼達の頭領。無類の酒好きとして知られ、京の都で源頼光に討伐された時は、酒に毒を盛られて源頼光の血吸ちすい、後の童子切安綱どうじぎりやすつなにより、首を斬られたとされる。〙


 続けて気になった右手の刀を鑑定してみたところ、次の様な結果が出た。


 〘童子切安綱〙

 〘源頼光が酒呑童子の首を切り落としたとされる刀。純粋に刀としての性能のみでファンタズマにまで上り詰めた刀〙

 〘等級:ファンタズマ〙


 何で自分の首を切り落とした刀を持っているんだよ!それに、ファンタズマって何だよ!聞いた事もない等級出て来ちゃったよ...


 しかも、刀としての性能のみでファンタズマまで上り詰めたってどれだけ斬れ味がいいんだよ...


 取り敢えず、鑑定の結果をみんなに伝えた。

 ボス部屋に入らなければ襲って来ないのは有り難い。


 階段の所と違って、こちらの攻撃も当てられないのは残念なところだが、鑑定出来るだけよしとしよう。


「あの刀はヤバそうだね~」

「そうですね。少なくとも、春斗くんの雷神の等級より上の等級っぽいですしね」

「しかも、刀としての性能だけででしょー?斬れ味凄そうだよねー」

「ああ、出来ればあの刀には自分は勿論、武器も当てたくないな」

「そうだね~影丸が斬られちゃいそうだしね〜」

「場合によっては、唯佳さんの結界すら斬られる可能性を考慮しておいた方がいいかもしれませんね」

「ほのかちゃん、私の結界に雷を纏わせる事って出来るー?」

「それはいいアイディアですね。試してみましょう」


 そう言うと、唯佳が結界を張り、ほのかが雷魔法を結界に纏わせて行った。


「出来ましたね」

「出来たねーこれで何とかならないかなー?」

「一応、結界を何重にも重ねておいた方が安心出来るんじゃないですかね」

「そうだねー3重にしておくねー」

「60階層のボスから、強さの上がり方がそれまでの階層とは一線を画すと言われているから、油断せずに無理そうだと判断したら速やかに撤退するぞ」

「「「はい!」」」


 準備も整い、ボス部屋の中に入ると同時に唯佳が結界を3重に張り、ほのかが雷を纏わせる。


 近接組は一気に酒呑童子目掛けて移動して、攻撃を仕掛けた。


 先制攻撃に成功したと思われたのだが、3人の雛の斬撃は全て酒呑童子の持つ童子切安綱に防がれ、雪兎の爪撃と俺の斬撃の1つは、酒呑童子が左手に持っていた酒壷で防がれてしまった。


 アクセラレーションを覚えた今の雛3人の攻撃を纏めて防ぐって、あの刀ヤバすぎだろ!


 しかし、俺の放った残り2つの斬撃は、酒呑童子の胸板と左腕に傷を付ける事に成功した。


 だが、これまでの魔物とは反応速度も耐久も桁違いである事は分かった。


「雛!武器破壊の危険もある!馬鹿正直に本体に攻撃をするな!」

「うん!分かった!」

「ほのかとエレンは火魔法で、酒呑童子の影を増やして、大きくしてくれ!」

「分かりました!」

「パオ!」

「唯佳は弓矢でどんどん攻撃をしてくれ!ダメージを与えられれば良し!止められても気を散らす事になれば有り難い!」

「うん!任せてー!」

「雪兎!絶対にあの刀には当たるなよ!」

「キュッ!」


 みんなに指示を出しつつ、攻撃を仕掛ける。

 今度は纏雷を使った最大威力の攻撃だ。


 この攻撃は危険と判断したのか、受け止めようとはせず躱そうとしたみたいだが、ほのかとエレンの魔法で大きくなった酒呑童子の影を、雛が斬り付けた事で動きが止まり、俺の斬撃を躱しきれなかった酒呑童子の首を斬り飛ばす事に成功。


 酒呑童子の身体は光の粒子へと変わって行き、そこで戦闘は終了したと思い気を抜いた俺目掛けて、宙に舞っていた酒呑童子の頭が襲い掛かって来た。


 完全に油断していた俺は咄嗟には対応出来ず、首元に噛み付かれると思った瞬間、酒呑童子の頭に雷が落ちた。


 雷を受けた酒呑童子の頭は、その瞬間に光の粒子へと変わって行った。


「春斗くん!大丈夫でしたか!?」

「ああ、ほのか助かったよ。ありがとう」

「春くん?油断しちゃダメっていつも言ってるよね?」

「うっ!?は、はい...ごめんなさい...」

「春斗っち、おばあちゃん達には報告するかんね?」

「...はい」

「自分で油断せずなんて言っていたのに、春くんはいっぱい反省をしなさい!!」


 確かに、直前の自分の言葉が見事に自分に突き刺さるなんて、恥ずかしくて顔から火が出そうだ。


 全員レベルアップした喜びよりも、俺の失態の方が大きな出来事だった様で、一頻り怒られて反省させられた。


 ばあちゃん達は、酒呑童子のレアドロップの〝酒呑童子の隠し酒〟で誤魔化されてくれないかな~


 帰宅後の事を思い、憂鬱な気持ちを抱えながら転移陣で支部に戻り、完全攻略の報告をすると、支部全体が大騒ぎとなったのだった。


 名前:黒木くろき 春斗はると 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:1,354,092歩

 従魔:雪兎ゆきとLv8⇒9(風雷雪ふうらいゆきうさぎ)

 エレンLv9(クリエイティブエレファント)

 Lv:34⇒35

 MP:222/222⇒228/228

 力:317⇒327

 耐久:265⇒274

 敏捷:293⇒300

 器用:237⇒243

 魔力:140⇒146

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLvMAX、剣術LvMAX、纏雷、リペアLv6⇒7、鑑定、剛力、アイテム融合、テイム、せいおう、瞬歩

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:白坂しらさか 唯佳ゆいか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月14日

 称号:聖女

 Lv:34⇒35

 MP:329/329(987/987)⇒337/337(1011/1011)

 力:129⇒133

 耐久:145⇒150

 敏捷:152⇒158

 器用:308⇒316

 魔力:318(954)⇒325(975)

 運:77/100

 スキル:女神の祝福、光魔法Lv3、MP回復速度2倍、空間収納、誘爆、転移

 ※女神の祝福効果

 魔力3倍、MP3倍


 名前:桃井ももい ひな

 年齢:16歳 誕生日:5月5日

 Lv:34⇒35

 MP:242/242⇒248/248

 力:297⇒305

 耐久:269⇒276

 敏捷:328⇒337

 器用:234⇒240

 魔力:169⇒174

 運:93/100

 スキル:レア率固定、剣術LvMAX、忍術Lv5、アクセラレーション

 ※レア率固定効果

 ドロップアイテムのレア率がパーティーで倒した魔物の数の1割で固定される


 名前:青山あおやま ほのか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:7月1日

 Lv:34⇒35

 MP:318/318(636/636)⇒326/326(652/652)

 力:140⇒144

 耐久:148⇒153

 敏捷:152⇒156

 器用:182⇒188

 魔力:327⇒335

 運:69/100

 スキル:創造魔法、MP回復速度2倍、火水土風属性、消費MP半減、演算、雷魔法(New)

 ※創造魔法

 ・イメージした魔法を所持属性に限り創る事が出来る。

 ・最大消費MPは、イメージした時に自動で設定され、それ以上にはMPを込められない。

 ・最大消費MP以内であれば、自由に調整出来る。


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