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ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
1章 学校ダンジョン
41/129

#41 変わらない日常

 8月13日(火)


「ハアァァァァッ!」


 雛の渾身の一撃を受けて、トパーズメイドが光の粒子へと変わって行った。


「よっし!」

「雛お疲れ」

「雛ちゃんお疲れー」

「雛さんお疲れ様です」

()()()だと面白いね~ もうちょい強くてもいいくらいではあったけどね~」

「まだ、フリアゴリラの方が強いからな」

「単体の強さだと、ボスは5階層先の魔物と同じくらいの強さだと言われてますからね」

「そっかーじゃあ、どんどん進んじゃおー」

「お〜!」


 43階層の探索を始めて1時間ちょっと、ここまで1番厄介だったのはアシッドスライム10体の群れ。


 やはり数は力だ。それに直接物理攻撃出来ないのも厄介だし、面倒臭い相手だ。


 次階層への階段を見つけたのは、それから4時間後の14時頃だった。


「少し遅くなったけど、昼飯食うか」

「「さんせーい!!」」

「お腹空きましたね」

「何か敵が多かったせいで食べ損なったからね」

「ね~いつもより多かったよね〜」

「トイレ休憩も取れなかったもんねー」

「思い出したらちょっと...」

「ア、アタシもちょっと〜...」

「春くん、ちょっと待っててねー」


 女子3人と雪兎とエレンが階段を昇り、43階層に戻って行った。


 食事を終え、44階層の探索を始める。


「この階層も敵の数が多いねー」

「そうだな。今までが運が良かっただけなのか、こういう物なのか、今が運が悪いのか、戻ったら可憐さんに聞いてみよう」

「そうですね。そうしましょう」

「アタシはいっぱい戦えて嬉しいけどね〜」

「雛ちゃん、楽しそうだもんねー」


 1つの群れを倒すと次の群れが襲って来る感じで、全然先に進んだ気がしない。


 実際に探索開始から1時間で、直線距離で2.5kmしか進んでいない。


 その後も状況は変わらず、討伐数が凄い事になって来ている。

 それを証明するかの様に、探索開始から1時間半後には


「うわっレベルアップしちゃった~」

「私もだよー」

「凄いな。今日どれだけ敵を倒したんだろうな?」

「でも、私達のレベルでこの階層の魔物を倒していれば、短期間でのレベルアップも納得出来ますけどね」


 雛と唯佳のレベルが上がった。

 更にその直後には、俺とほのかのレベルも上がったのだ。


「このペースだと、今日中にもう1回ずつレベルアップしてもおかしくないな」

「お〜 頑張っちゃうよ~」

「おー!」

「この先の階層もこんな感じであれば、毎日1、2回づつレベルアップするかもしれませんね」

「そうだな。少し肉体的にキツいかもしれないけどな」

「そんなのお風呂に入って、お布団で寝れれば消えてなくなるっしょ」

「そだねー」

「タフだな~」

「ふふっ本当ですね」


 魔物を倒しながらそんな話をしつつ、少しずつだが先に進んで行く。


 結局俺達は、探索終了間際に全員がまた、レベルアップした。


 44階層への階段は見つからなかったけど、全員が充実した気持ちで帰還する事が出来た。


「「たっだいま~」」

「おかえりなさい。何だか嬉しそうね」

「ええ、今日だけで全員2回レベルアップ出来たので」

「あなた達のレベルで1日に2回のレベルアップって凄い事だけど、今戦っている階層を考えると不思議じゃないわね」

「魔物の数も多かったですからね。あっ!かれんさんただいまです」

「ふふっおかえりなさい。最後のエリアは魔物との遭遇回数が多いからね。だから昨日も多かったんじゃないの?」

「いえ、昨日はいつも通りっていうか、寧ろ少なかったですね」

「そうなの?普通は41階層から多くなるんだけど、そういう事もあるのね」

「雛ちゃんの運のお陰かもねー」

「幸運の女神ですからね」

「もう!また2人はそういう恥ずい事言う〜そんな2人にはこうだ〜」

「「キャッ!」」

「どうだ〜もう言わないか〜?」

「もう言わないからーおっぱい揉んじゃダメー」

「私も言いませんから、ブラズレちゃいますから〜」

「ふふっ仲いいわね~」

「可憐さん、換金お願いします」

「は、春くん?可憐ちゃん?助けてよー」

「春斗くんもかれんさんも微笑ましそうに見てないで助けて下さい」

「ほれほれ〜」

「雛、換金出来ないからその辺で終わってくれ」

「は~い」

「ううーズレちゃったよー」

「私もです。は、春斗くん。ちょっと向こうを向いていて下さい。こっち見ちゃダメですよ?」

「ああ、分かってるよ」


 身支度を整えた唯佳が、カウンターにアイテムを出して、可憐さんに換金してもらって個室に戻った。


「お待たせ〜」

「雛ちゃん?時間掛かったのは誰のせいかな?揉んじゃダメって言ったでしょ?もう、メッ!だよ」

「雛さん?私は唯佳さん程ないですから、今後は唯佳さんだけにして下さいね?」

「ほ、ほのかちゃん!?ダメだよ!?雛ちゃん本気にしちゃうんだからね!?」

「ふふっ」

「ふふっじゃなーい!」

「大丈夫だよ唯佳っち。どっちも良いモノだったから」

「そ、そう?ってそうじゃないからー!」

「えっ!?ひ、雛さん?私はもういいですよ?聞いてますか?」

「ニシシシシ」

「ひ、雛さん?ニシシシシじゃなくてですね?」

「お~い、帰るぞ~」

「は~い」

「雛ちゃんは、あとでお話しようね?」

「そうですね。きちんとお話をしましょうね?」


 個室から出て、ロビーでこちらも私服に着替えた可憐さんと紗奈さんと合流した。


 この2人も美人だしうちの3人も美少女だから、支部内の視線が集まる。


「遅かったけど何かあったの?」

「いえ、3人が戯れていただけです」

「ああ、そうなのね」

「そうなのねじゃなくて、可憐ちゃんからも注意してー」

「ふふっ私も雛ちゃんの気持ちは分かるもの」

「だよね~おっ!?紗奈姉も中々」

「ふぇっ!?」

「そうなのよ。この娘も良いモノ持ってるのよ~」

「み、源先輩!?」


 可憐さんも雛側だからな~雛サイドに付いたか〜


「春斗くん?何が雛ちゃん側なのかな?」

「春斗っち〜?アタシも知りたいな~」

「ふぇっ!?」

「声に出てたわよ~」

「あとでお話しようね~」

「その前に、雛さんは私達とお話がありますからね?」

「は、は~い。ほのかっち?怖いよ?」

「誰のせいかなー?」

「唯佳っちも!?」

「「当然です!」」

「ひゃ、ひゃい!」


 一先ず俺の危機は去った様なので、俺の家に向かう事にした。


「「ただいま〜」」

「「「「おじゃましま~す」」」」

「おかえりなさい。みんなもいらっしゃい。3人はお風呂に入ってらっしゃい」

「「「は~い」」」


 すっかり3人でお風呂に入るのが当たり前になってるな。


「春斗〜一緒に入りたそうな顔だね~、お姉ちゃんが一緒に入ってあげようか〜?」

「智佳姉、ただいま。そんな事ないよ?1人で入るから大丈夫だよ」

「おかえり。って、今日は冷静に返してくるじゃない」

「俺も成長するんだよ?」

「つまんな〜い」

「ふふっ智佳ちゃん。ホントに成長してるかどうか、ホントに一緒に入って確認してあげたらどう?」

「そうだね~じゃあ、久し振りに一緒に入って、この目で確認してあげよう」

「いや、何の成長を確認するつもりなの!?」

「そりゃあ、ナニの成長をよ~」

「完全にアウトだからね!?ダメだからね!?」

「あっれ〜?何を慌てているのかな~?」

「慌ててないよ!?」

「春斗〜?冗談だよ~?」

「わ、分かってr」

「お兄ちゃんの変態」

「凛!?今、俺は悪くなくない!?」

「フン!!」

「春斗をからかうのはその辺でやめなさい。春斗も着替えていらっしゃい」

「「「は~い」」」


 ばあちゃんの助け舟で、3人はリビングに入って行った。


 今日は冷静に対応出来たと思ったのに...

 何を言われても動揺しない、鋼の心が欲しい。

 雛に祈っとこうかなぁ...


 女子3人と入れ替わりでお風呂に入って夕飯も終わり、日課のリペアの練習をやっている。


 毎日30分くらいずつだが、サボらずに頑張ったお陰か、リペアのレベルが上がった。


 リビングに戻ると女性陣が庭で、手持ち花火をやっていた。


「あー春くんリペア終わったのー?」

「春斗っちも一緒にやろうよ~」

「楽しいですよ。春斗くん」

「ああ、今行く」

「あ〜春斗〜、その前に麦茶ちょうだ〜い」

「あっ!お兄ちゃん私も〜」

「はいはい。ちょっと待ってね」

「春斗くん、私にはお酒取ってくれる?」

「可憐さん、飲み過ぎないで下さいね?」

「ふふっ分かってるわ」

「あっ!春斗、簡単なのでいいからおつまみも持って来てくれるかしら?」

「えっ!?母さん、俺料理出来ないよ?」

「春ちゃん、今の時代男性も料理くらい出来た方がいいわよ?」

「いや、そうかもしれないけど、急にはムリだよ優佳おばさん」

「じゃあ、私と一緒に作ろうよ春くん」

「あらいいじゃない。唯佳ちゃんに教えてもらいなさいよ春斗。唯佳ちゃんもお料理上手だし」

「じゃあ、唯佳頼む」

「は~い」

「アタシも教わって来よ〜」

「私も一緒に作りますね」


 そうして、唯佳とほのかに教わりながらおつまみを作って庭に持って行った。

 因みに雛は摘み食いしてただけだったけど。


 その後、俺も花火を楽しみ、明日への英気を養った。


 チラッと雪兎とエレンを鑑定したら、2人共レベルアップしていた。

 こいつら毎日レベルアップしているな...


 このペースでレベルアップして行ったら、短期間でどれだけ強くなるんだろうか?


 大金を手にして2日経ったけど、今日も変わらぬ日常が過ぎて行く。


 名前:黒木くろき 春斗はると 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:930,083歩

 従魔:雪兎ゆきとLv5⇒7(風雪うさぎ)

 エレンLv5⇒7(ペケーニョエレファンテ)

 Lv:22⇒24

 MP:154/154⇒165/165

 力:210⇒228

 耐久:168⇒185

 敏捷:192⇒209

 器用:157⇒172

 魔力:82⇒90

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLv8、剣術Lv8、纏雷、リペアLv3⇒4、鑑定、剛力、アイテム融合、テイム、せいおう

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:白坂しらさか 唯佳ゆいか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月14日

 称号:聖女

 Lv:22⇒24

 MP:223/223(669/669)⇒240/240(720/720)

 力:77⇒84

 耐久:93⇒101

 敏捷:94⇒101

 器用:209⇒218

 魔力:209(627)⇒228(684)

 運:77/100

 スキル:女神の祝福、光魔法Lv2、MP回復速度2倍、空間収納、誘爆、転移

 ※女神の祝福効果

 魔力3倍、MP3倍


 名前:桃井ももい ひな

 年齢:16歳 誕生日:5月5日

 Lv:22⇒24

 MP:162/162⇒178/178

 力:203⇒219

 耐久:177⇒193

 敏捷:216⇒235

 器用:159⇒176

 魔力:108⇒117

 運:93/100

 スキル:レア率固定、剣術Lv7、忍術Lv4

 ※レア率固定効果

 ドロップアイテムのレア率がパーティーで倒した魔物の数の1割で固定される


 名前:青山あおやま ほのか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:7月1日

 Lv:22⇒24

 MP:216/216(432/432)⇒233/233(466/466)

 力:91⇒98

 耐久:98⇒107

 敏捷:96⇒107

 器用:116⇒130

 魔力:219⇒239

 運:69/100

 スキル:創造魔法、MP回復速度2倍、火水土風属性、消費MP半減、演算

 ※創造魔法

 ・イメージした魔法を所持属性に限り創る事が出来る。

 ・最大消費MPは、イメージした時に自動で設定され、それ以上にはMPを込められない。

 ・最大消費MP以内であれば、自由に調整出来る。


 名前:雪兎ゆきと

 種族:風雪うさぎ

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:5⇒7

 スキル:突進、氷雪魔法、瞬歩、風魔法、怪力


 名前:エレン

 種族:ペケーニョエレファンテ

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:5⇒7

 スキル:風魔法、水魔法、土魔法、突進、火魔法

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