表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
1章 学校ダンジョン
42/129

#42 雛はバトルジャンキー?

 8月14日(水)


 唯佳の転移で、昨日の探索終了地点に戻って来た俺達は、探索開始から20分くらいで次階層への階段を見つけ、44階層へと降りて来た。


「お〜!この階層もいっぱいいるね~」

「雛ちゃん嬉しそうだねー」

「バトルジャンキーっぽくなってるな」

「元々そういう感じではありましたよ?」

「雪兎っち行くよ~」

「キュッ!」

「エレンくん、私達もやりますよ」

「パオ!」

「みんな頑張れー!」

「んじゃ、俺も行きますか」


 飛び出して行った雛と雪兎に引っ張られる様に、44階層の探索がスタートした。


 雛の影移動にほぼ遅れる事なく付いて行く雪兎の瞬歩。3人の雛と雪兎が混乱を齎しつつ攻撃を1回当てた所に、ほのかとエレンの魔法が着弾し、さらなる混乱とダメージを与える。

 収拾のつかなくなった魔物の群れに、遅れて辿り着いた俺が、纏雷を使った最大威力の一撃を叩き込み、魔物1体を光の粒子へと変え、魔物を混沌へと導く。


 その後は前線の5人が動き回って攻撃を加えて行き、後衛の2人がタイミングを見計らった魔法を当てて行く。


 ものの30秒程でガーネットガードナー10体は全て、光の粒子へと変わって行った。


 階層が深くなり、一撃で倒すどころか5〜6回攻撃を当てなければ倒せない事が当たり前になっているが、この戦術は未だに有効で、この戦術のお陰でほぼ無傷で戦えている。


「雛と雪兎がほぼ瞬間移動みたいに奇襲してくれるお陰で、戦闘が楽で助かるな」

「そうですね。ここまでほぼ苦戦らしい苦戦もありませんからね」

「あとは、春くんが油断して攻撃を食らわなければ完璧だねー」

「唯佳っちに甘えたいんじゃん?」

「春くんそうなのー?」

「いやいや、違うよ!?」

「春斗くんが唯佳さんに甘える機会を作って上げる為に、偶に後ろから魔法を当てて上げた方がいいでしょうか?」

「...流石に洒落にならないので止めて下さい」

「では、油断して被弾なんてしないで下さいね?」

「はい...」


 そんな会話をしつつも、戦闘を続けながら移動して行く。


 これが油断に繋がっているのでは?と思いもするが、うちの女子3人は話し好きらしくいつもこういう感じだし、何より被弾するのはいつも俺だけだ。


 何でいつも俺だけ...まあ、3人が怪我しないのはいい事だから別にいいけど。


 探索開始から3時間が経ち、お昼の時間になったので、唯佳の転移で支部に戻る。


 これが出来るお陰で、お昼を結界の中で魔物が結界を叩いているのを見ながら落ち着きなく食べなくてもよくなった。


 まあ、それでも元々が、普通の探索者よりも恵まれた環境での休憩ではあったのだが、きちんとダンジョン外で休める方法があるなら、そちらを選ぶのは当たり前である。


「今日は何にしようかなー?」

「アタシはタンメン野菜マシで〜」

「私は麻婆茄子定食をお願いします」

「じゃあ、私は点心セットにするー」

「唯佳ちゃんそれで足りるの?」

「うん。私は戦ってないからねー」

「それでも動いているでしょうに、その食事量と運動量で、どうやってそれを維持しているのかしらね?」

「ホントだよね~教えて唯佳っち〜」

「ふぇっ?な、何の事言ってるの?」

「これですよ?唯佳さん」

「ひゃあぁぁ!?ほ、ほのかちゃん!?も、もう!これはお母さんからの贈り物です!」

「確かに、優佳さんも智佳ちゃんも大きいわね...」

「くっ!遺伝だなんてズルいぞ〜アタシのお母さんも大きいのに何でかな~...」

「うちは母も同じ位です...」


 可憐さん、雛、ほのかの3人が精神的ダメージを負った様だが、男の俺が口出しするのも憚られそうな話題なのでスルーさせてもらい、目の前に届いた台湾まぜそばと餃子を堪能するとしよう。


 午後の探索を始めて1時間、雛と唯佳がレベルアップ、更に40分後には、俺とほのかもレベルアップする事が出来た。


「ホントにレベルアップするの早くなったよね~」

「このエリアに入ってから、魔物の数が多いですからね」

「31階層から40階層までは、そこそこ戦ったけど、その前は全部スルーして来た感じだもんねー」

「逆にレベルアップをあまりせずにここまで来ちゃったのに、よく戦えているよな」

「そうですね。今になって思えば、もっと慎重に進んで来るべきだったのかもしれませんね」

「でも、各階層に降りる度に、戦える強さかどうかは確かめながら来たんだし、やり方は間違ってないと思うよ~?」

「確かにな。俺達なりに確認しながら来た訳だし、実際に戦えている事を考えても、間違っていたとは思えないな」

「うん。私も間違ってなかったと思うな。でも、ほのかちゃんがちゃんと考えてくれていると思うと安心出来るよねー」

「うん。ほのかっちはクローバーの知恵袋だからね~」

「ふふっ少し違う気もしますが、そう言ってもらえると嬉しいですね」


 これまでの振り返りも戦闘を続けながらという感じで、誰かが見ていたら危なっかしく思うかもしれないけど、これが俺達らしくて嫌いじゃないんだよな~

 被弾しなくなってから言えって怒られそうだけど。


 この階層から出て来た魔物、真珠で出来た執事の様な見た目のパールバトラーを相手に、雛が嬉々として襲い掛かっている。


 基本的に相手が1体なら雛が1人で戦う事が多くなっている。


 全員で戦うと一瞬で終わってしまって、バトルジャンキーっのある雛には物足りなく、ストレスが溜まるらしい。


 そんな感じで3時間くらい進んでみたが、結局今日は45階層への階段は見つからなかった。


 ホントにこのエリア、普通の探索者はどうやって攻略するんだ?俺達のスピードで8時間探索して、次階層への階段が見つからないって、歩いて探索している普通の探索者だと何日掛かるんだろうか。


 唯佳の転移で支部に戻り、可憐さんに聞いてみた。


「普通始めて最終エリアを攻略する時は、何ヶ月か掛けて前半エリアを攻略して、途中の転移陣で1度帰還してからまた、何ヶ月か掛けて最終フロアーまで行くの。そして、ボスに挑む準備を整えてからボス部屋に行くのよ。下手すると2年以上掛かる事もあるわ」

「えっ?可憐ちゃん、その間お風呂は?」

「転移陣で帰れる所にいなければ、よくて身体を拭くだけになるわね」

「ご飯はどうしてるん?」

「缶詰やインスタント食品みたいな、日持ちのする物を持って行くのよ。でも、今言った事はどちらも最終エリアに限った事じゃないのよ?」

「えっ?どういう事ー?」

「普通は、どのエリアでも、転移陣から離れた階層を攻略する時は、同じ様な準備をして挑むのよ。あなた達みたいに、1日で何階層も進んで行くパーティーは、他のダンジョンでCランクまで上がって、転籍して来たパーティーくらいしかやらないわ」

「何でCランクなん?もっと早く転籍して来たりするパーティーはいないの?」

「あれ?言ってなかったかしら?他のダンジョンに転籍するのは、基本的にCランクからしか出来ないのよ?」

「そうなのー?」

「ええ、それ以外の理由で転籍が認められるのは、あなた達みたいに未成年で探索者をやっていて、親の都合で引っ越さないといけなくなった場合か、ここみたいに新しくダンジョンが出来た時だけなの。それまでは、成人になる18歳の誕生日の時点で住んでいた家の最寄りのダンジョンか、16歳17歳で探索者登録をする時は、その時住んでいる家の最寄りのダンジョンで探索者活動をして行くルールがあるのよ」

「可憐姉、何でそんなルールがあんの?」

「こういうルールがないと、地方のダンジョンで探索者が少なくなったり、逆に都会のダンジョンで探索者が溢れたりしてしまう可能性があるのよ。元々人口の少ない地方だと、探索者になる人自体少ないのに、更に地元を離れてから探索者になられると、戻って来てくれるかも分からなくなってしまうし、逆に元々人口の多い都会だと、元々探索者の数も多いのに、更に来られてもトラブルの元になってしまう可能性があるの」

「探索者が増えても、それに合わせて魔物は増えませんもんね」

「安全でいいんじゃないの?」

「雛さんが言う様に安全ですが、稼ぎも減る可能性が高くなりますよ?」

「ああ〜それで魔物を奪い合って揉め事になるって事か〜」

「そういう事よ」

「なるほどー」

「それに、あまり探索者が少なくなると、スタンピードの可能性も高まるのよ」

「スタンピードって魔物がお外に出て来ちゃう事だよね?探索者の人数と関係あるのー?」

「スタンピードの発生条件ははっきりとは判っていないんだけど、探索者の人数が少ないダンジョンでしか発生事例がないのよ」

「そうなんだねー。ここのダンジョンって、うちの生徒しか潜れない事になってるけど、大丈夫なのー?」

「スタンピードは、ダンジョン出現から10年以上経ったダンジョンでしか確認されていないから、今はまだ、大丈夫じゃないかと思うわ。でも、スタンピードの発生条件が判っていない以上、手遅れになる前に一般公開した方がいいと思うわね」

「学校側もその事は分かっているでしょうから、一般生徒に対する安全対策さえ講じる事が出来れば、一般公開にも許可が降りると思いますよ」

「そうね。今は上層部同士で話し合いを重ねている最中だと思うわ」

「ねえねえ、アタシ達ってCランクでしょ?て事は、もう転籍出来るって事?」

「出来るわよ?もし転籍する時は、前もって私に教えてね?私と紗奈ちゃんも一緒に転籍する事になるから、その手続きもしないといけないからお願いね」

「分かりました。転籍するにしても、まずはここのダンジョンを攻略してからになりますけどね」

「そうね。ここまで攻略して完全攻略をしないのは勿体ないものね」

「ええ」

「よ~し!明日も倒しまくるよ~!ここを完全攻略したら、他のダンジョンの魔物も倒しまくる〜」

「おー!」

「完全にバトルジャンキーだな...」

「そうですね...」

「ふふっ楽しそうね」


 その後、可憐さんに換金してもらい帰路に就いた。

 結局今日はレベルアップは1回だけだった。

 まあ、1日に2回もレベルアップする方が異常なんだけどね。


 名前:黒木くろき 春斗はると 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:936,328歩

 従魔:雪兎ゆきとLv7⇒8(風雪うさぎ)

 エレンLv7⇒8(ペケーニョエレファンテ)

 Lv:24⇒25

 MP:165/165⇒171/171

 力:228⇒237

 耐久:185⇒192

 敏捷:209⇒217

 器用:172⇒179

 魔力:90⇒93

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLv8、剣術Lv8、纏雷、リペアLv4、鑑定、剛力、アイテム融合、テイム、せいおう

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:白坂しらさか 唯佳ゆいか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月14日

 称号:聖女

 Lv:24⇒25

 MP:240/240(720/720)⇒250/250(750/750)

 力:84⇒89

 耐久:101⇒106

 敏捷:101⇒106

 器用:218⇒226

 魔力:228(684)⇒237(711)

 運:77/100

 スキル:女神の祝福、光魔法Lv2、MP回復速度2倍、空間収納、誘爆、転移

 ※女神の祝福効果

 魔力3倍、MP3倍


 名前:桃井ももい ひな

 年齢:16歳 誕生日:5月5日

 Lv:24⇒25

 MP:178/178⇒183/183

 力:219⇒226

 耐久:193⇒201

 敏捷:235⇒244

 器用:176⇒182

 魔力:117⇒121

 運:93/100

 スキル:レア率固定、剣術Lv7、忍術Lv4

 ※レア率固定効果

 ドロップアイテムのレア率がパーティーで倒した魔物の数の1割で固定される


 名前:青山あおやま ほのか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:7月1日

 Lv:24⇒25

 MP:233/233(466/466)⇒241/241(482/482)

 力:98⇒102

 耐久:107⇒111

 敏捷:107⇒110

 器用:130⇒135

 魔力:239⇒248

 運:69/100

 スキル:創造魔法、MP回復速度2倍、火水土風属性、消費MP半減、演算

 ※創造魔法

 ・イメージした魔法を所持属性に限り創る事が出来る。

 ・最大消費MPは、イメージした時に自動で設定され、それ以上にはMPを込められない。

 ・最大消費MP以内であれば、自由に調整出来る。


 名前:雪兎ゆきと

 種族:風雪うさぎ

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:7⇒8

 スキル:突進、氷雪魔法、瞬歩、風魔法、怪力


 名前:エレン

 種族:ペケーニョエレファンテ

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:7⇒8

 スキル:風魔法、水魔法、土魔法、突進、火魔法

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ