第五十四魚 神速
サンマーレッド「終わりだ!怪人サンマーライオン!」
サンマーライオン「ナニヲォ?小癪な奴らだ!」
スーパーサンマーズ「サンマー合体!超太陽万砲!!」
ドッカーン!!!
サンマーライオン「ぐわぁぁぁぁぁ!!!(爆散)」
ナレーター「やったぞ!流石僕らのサンマーズ!」
かくして地球の平和はサンマーズによって守られたのであった!!
────────続く
三魔「人界魔討伝〜三魔〜このあとすぐ!チャンネルはそのままだ!」
超合金!サンマーズブレイド!
サンマを受け継ぎしサンマーズの力を君の手に…!!
サンマーズブレイドでサンマを断て!
超合金DXサンマーズブレイド
〜鮮魚売り場にて〜
サンマーズベーコン!
サンマーレッド「俺たちのベーコンが発売だ!美味しい!新鮮!食べれるベーコンだ!!」
サンマーブラック「必ずカードが1枚着いてくる!」
サンマーグリーン「ゴールドカードを当て豪華景品と交換だ!」
〜鮮魚売り場にて〜
おサンマをキメる時は周囲を明るくし、精神状態を整え、周りの目を気にしながらキメましょう。
『三魔との約束だ!』
「僕の名前は荒筋亜番。ある時、異形のサンマを目にし、世界の真実を知りました。闇の中で秋刀魚を武器に異形のサンマと戦う日魔星達を見て、僕の中で何が変わりました。そんなある日、ポニーテールをして夜道を歩いていると、気付かぬうちにストレートヘアに変えられる怪事件が起きました。それと同時に人を襲う闇ポニーテールも出現し……日魔星がいつの日か全てのサンマを討ち倒すことを信じて…!!」
「それでは、せーのっ!」
「遥か太古、闇の時代より
(Saury in the dark)
ポニーテールは人とともにあった。
(Incarnation of the disaster that causes death)
戦いを収め、平和へと導く希望。
(Despair and die by saury)
闇ポニーテールに拮抗する唯一の力。
(But people got the light of hope)
人を守り、人を導く存在。
(Those who protect and guide people)
人はそれ讃えてこう呼んだ。
(People praised them and called)」
『光ポニーテール』
貫け!走れ!
刃を振るえ!
金色の夢を抱いて〜
常闇の街に
狂笑が鳴り響く〜
絶望の到来
終末の鐘が鳴り渡る〜
誓いを込めた
刃を胸に
サンマを裂く刃金
金色の夢を抱く者よ
飛び立て〜闇黒の空に~
闇を討ち倒すために!
貫け!走れ!
獅子の如く駆けろ!
喪おうとも吼えろ!
魔を裂く刃となれ
三魔~~~!!
『駆けろ!三魔』
────────────────────────
「サンマッハソニック…だと?」
サンマッハソニックと名乗るサン魔は目にも止まらぬ神速で駆け続け、その姿を捕えることが出来ない。
村正刀魚を構え、四方の気配を探る。
ひりついた空気が肌を撫でる感覚すらも覚えるほど意識を落とし込み、研ぎ澄ます。
しかし、サンマッハソニックの気配は感じられない。
否、例え感じられても無意味。
目にも止まらぬ速さ。
騙しなどない単純明快な論理の前では気配を感じられたところで何ら足しにはならない。
勝機があるとすれば、その論理を打ち破ること。
だが、どうしてその論理を打ち破れるものか。
もはや絶望とすらも言える戦況である。
村正刀魚を握る手は汗を帯び、心臓は早鐘を打つ。
「三魔さん!」
不意にマリアンヌが悲鳴をあげた。
秋刀魚銃を構えながらも、戦況を見守ることしか出来ない彼女の目にも劣勢が映ってしまったのだろう。
「来るな!」
マリアンヌに警告する。
サンマスクドライバーの力で纏った鎧のおかげでどうにかサンマッハソニックの一撃を耐えているが、生身で耐えられるものではない。
「逃げ…ぐわぁぁ!!」
逃げるように促そうとした刹那、背後より衝撃が走る。
七輪を打ち付けられたような衝撃にあい、地を転がる。
「無様ですね」
そんな俺を嘲笑うようなサンマッハソニックの声が響く。
「くっ……!!」
打ち付けられた痛みに耐えながら立ち上がり、村正刀魚を向ける。
サンマッハソニックは俺を見下すように腕を組んでいた。
そこで俺は気づいた。
その事実に。
「何故………なぜ、ポニーテールをしている!???」
サンマッハソニックはポニーテールであった…。
「これですか?」
さんまの表面のようにさらさらとした髪の毛をしならせ、サンマッハソニックが答える。
「いいですよね、この髪型」
「ああ…」
初めてサンマに同意した。
「あなたはポニテフェチ…なんと惜しいのでしょう…」
顔を歪ませ、サンマッハソニックが呟いた。
その一言が心の底から発せられた真言であることは窺える。
「一度だけ…一度だけ。今回は見逃してあげましょう」
サンマッハソニックはそう言い残すと俺たちの前から消え去った。
「なんと恐ろしきサン魔でしょう…」
報告を聞いて母秋刀魚が項垂れる。
「恐ろしく速いサン魔だった…」
「そのサンマッハソニックというサン魔は確かにポニーテールだったのですね?」
「はい、確かに」
サンマッハソニックの容貌を思い出しつつ答えると、母秋刀魚が顔を曇らせた。
「何か心当たりがあるのですか…?」
「古い…言い伝えに心当たりが…」
そう答えると母秋刀魚は立ち上がり、しばし待つように伝えると奥座敷に篭ってしまった。
それから七輪でさんまを焼くほどの時間が過ぎると、母秋刀魚は古びた巻物を手に現れた。
「この書に…闇総髪について書いてあります」
「闇総髪…?」
「はい、言い伝えに過ぎないと聞いてきましたが、巷では闇ポニーテールの噂が飛び交っているとか…恐らく関係があるのでしょう」
母秋刀魚が書物を広げ、語り始める。
「遥か太古より、ポニーテールは人と共にありました。人の歴史とはポニーテールの歴史でもあります。人の歴史とはポニーテールにあり、ポニーテールの歴史とは人の歴史。至極当たり前の論理ですね」
「ああ、確かに」
「そして、常に歴史とは陰と陽があるもの…。ポニーテールの歴史の中には闇の歴史も含まれるのです…」
「それが闇ポニーテール…?」
「その通りです。闇ポニーテール…それはサンマとそれに与するもの達なのです…」
「聞いたことがある…日魔星の前身はポニテフェチ達による自警団だと」
「ええ、あっています。サンマと日魔星の戦いの歴史とはポニーテールが中心にあるのです」
「なるほど」
長らく続いてきた戦いの真実を知り、驚くことも無く納得する。
ポニーテールが中心ならばおかしなことはあるまい。
「つまり、サンマッハソニックは遥か太古より存在するサン魔というわけか…どおりで強力なわけだ」
「ええ、確かに話を聞く限りサンマッハソニックは古参のサン魔でしょう。しかし、サンマッハソニックが強力な理由は恐らくポニーテールにあるはずです」
「ポニーテールに?」
「はい。考えてみてもください。ポニーテールは歴史とともにあるのです。歴史がポニーテールであるのなら、時の流れとはすなわち」
「ポニーテールというわけか」
「はい、ポニーテールは…いえ、正確にはポニーテール粒子。ポニーテール粒子は時を自在に操るのです」
「なん…だと…!?」
ポニーテール粒子。
最近、欧米の科学雑誌naturalで発見されたとされる粒子だが、時の流れを自在に操る力を持つ恐ろしい粒子だったのか。
「ポニーテール粒子は闇ポニーテールに起因するもの…サンマッハソニックが扱えても不思議ではありません」
サンマッハソニック…やつを討つのは一筋縄ではいきそうにない。
歯噛みしながら顔を歪ませる。
「三魔?」
俺の不安を読み取ったのか、母秋刀魚が優しく語りかけてきた。
「闇がある所には光があります。太古より、闇ポニーテールを討ってきたのは光ポニーテール、つまり日魔星なのです」
幼い子を窘めるように優しく謳う。
「あなたなら必ずしやサンマッハソニックを討ち倒せます」
────────────────────────
サンマ文庫!
三魔「ついに俺たちの活躍が小説化するぞ!」
達「なんだって!?」
三魔「小説でも俺たちの熱い戦いを目にしてくれよな!」
達「なんだって!?」
三魔「小説版、人界魔討伝〜三魔〜楽しみにしてくれよな!」
三魔学生の今月の付録はたくさん!たくさん!
食べられない!サンマの塩焼き!
重たくて持てない!1/2スケールDXマンホール!
三魔を彩る熱い連載陣!
三魔学生は三学館!!
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日が昇り、また落ちる。
確かに時が流れ、再び夜が巡ってくる。
「マリアンヌ頼むぞ」
「任せて欲しいであります」
再びマリアンヌにポニーテールで夜道を歩くことを乞うと、承諾してくれた。
昨日とは違い、マリアンヌは髪を右側頭部にまとめたサイドポニーにしている。
大人しく貞淑とした印象を抱かせるローポニーも似合うマリアンヌだが、アイドルのような華々しい可愛さを表すサイドポニーも似合う。
彼女の少女らしい一面を押し出すサイドポニーはさながらさんまに七輪である。
昨日と同じように距離を置いて夜道を歩き、そしてその時が訪れた。
瞬く間もなく、いや、瞬かなくとも捉えられぬ速度でサンマッハソニックが現れ、サイドポニーをストレートヘアにへと変えてしまった。
「ポニーテールフェチの日魔星よ。見逃してあげたというのにまた出くわすとは…」
鉤爪を構えたサンマッハソニックが俺の間合いの手前で止まり、俺に言葉を投げる。
「お前に問いたいことがあってな」
「ほう、それは?」
「なぜ、ポニーテールをストレートヘアに変える」
「ふ、しれたこと。あなたには分からぬのですか?彼女の…いいや、彼女達のポニーテールがポニーテールと名乗るには程遠いシロモノであると!!」
「なんだと…?」
「彼女達のポニーテールは美しくない!!そのようなポニーテールの存在を許せるものですか!!」
憎悪であった。
サンマッハソニックの轟きは憎悪の声。
己が信じるポニーテールを。
ポニーテールを愛しているからこそ。
美しくないポニーテールはいらないのだと。
「…美しくないか。お前はポニーテールの美しさを愛しているのだな」
「ええ、美しさとはポニーテールなのですから」
「ならば…」
懐からサンマスクドライバーを取りだし、火をつける。
「俺がお前を討つ」
これより交わす言葉は不要。
道が違うのであれば、もはや交わらぬというのであれば。
合わせるのは剣。
言葉など必要ないのだ。
「魚オオオオオオオオオ!!delicious!!」
さんまを噛み砕き吼える。
その咆哮が戦いの火蓋を切った。
漆黒の武者となり村正刀魚を抜き放つ。
ただ、対敵を討つ為に。
心を言葉ではなく、刃に載せる。
視認することも叶わない神速でサンマッハソニックが駆け、背後から強打される。
七輪で殴り付けるような衝撃。それに伴うはサンマッハソニックの信念の重さ。
何よりも鋭く、何よりも揺らがぬポニーテールフェチの一撃である。
その重さを誰よりも理解する。誰もよりも深く受け止める。
細胞の一変にすらも広がる一撃。
衝撃に身を任せ、地に投げ出されようと足が震える。
だが、許さない。
耐える。ひたすらに耐える。
この身を決して崩してはならぬ。
折れてはならぬのだ。
「魚オオオオオオオオオ!!」
痛みを踏み抜き、村正刀魚を振るう。
されど、対敵へ振るった刃は空を斬る。
刹那、再び背後より一撃。
先程受けた一撃以上の重さが体を駆け回る。
だが、揺るがぬ。
揺らいではならぬ。
この信念だけは負けていないのだから。
続いて二撃、三撃と続く。
一歩も揺らぐ事なく耐え続け、刃を振るう。
再び刃は空を斬るが、サンマッハソニックは身を離し十間程の距離を空けたところで止まった。
俺にとって待ち望んだ瞬間であった。
一部の隙。それさえあればよい。
サンマッハソニックは鉤爪を俺に向け、双輪懸飛びかかろうとする。
それに合わせて、村正刀魚を下段に構えサン魔力を込める。
散魔ノ太刀。
俺にとって唯一究極の一手。
この一刀にてサンマッハソニックを討つ。
「───零刀・散魔」
村正刀魚に込められたサン魔力が冷気となり荒れ狂う。
「戒刀」
いっそう激しさをました冷気は空気を凍りつかせ絶対零度と変わる。
多くの敵、宿敵を討ってきたこの絶対零度の刃。
それを構え対敵を見据える。
その先にはもう対敵の影すらもない。
ポニーテール粒子の力で時の流れを自在に操るサンマッハソニック。
神速すらも超えたポニテ加速。
人の目ではどう足掻いても視認できない。
しかし。
サンマッハソニックの手は別である。
「秋刀魚ノ開闢」
自然反射と呼んでもよい、呼吸するがごとき所作で背後へと放つ。
あらゆるものを凍てつかせ、粒子の動きすらも封じる絶対零度の刃を。
「なっ───!!」
鮮血が舞う。
同じものを愛し、されど交わることない対敵の血が。
サンマッハソニックの身に食い込む刃。
俺はそれを押し込め、サンマッハソニックの身を断った。
「魚オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
「ぐっ……ふっ……」
月光の下、サンマッハソニックは潰えようとする命を引き留め俺を見すえていた。
「あなたのポニーテール愛…確かに受け取りました…。これが真のポニテ愛なのです…ね…」
サンマッハソニックの元に駆け寄り、しゃがみこむと答える。
「いいや、真の愛はお前の愛でもある」
「あなたの愛に破れて…このような無様を晒していても…?」
「ああ、お前の愛は間違えていない。それは正しい。間違えたのは愛ではなく行いなのだから」
「行いですか…ふふっ…。私はただ、美しいものを愛していただけだと言うのに……どこで行いを間違えてしまったのですかね…」
「サンマッハソニック…」
「そのような…悲しい顔は……しないでください。あなたは私が唯一認めたポニテフェチなのですから」
俺はサンマッハソニックの腕を掴み、胸へ引き寄せた。
「もし、ほんの少し。さんまの腸のようなほんの少しでもよい。…たったそれだけがあれば…俺とお前は友となれたのだろうな」
「友…ですか。あなたが私をそう呼んでくれる未来があったのかもしれません………………いや」
サンマッハソニックは弱々しく俺の手を握り返した。
「あぁ…最後にこのような友に巡り会えて…よかった」
そう呟くと俺の手を握り返していた力が抜け、俺の手からすり抜けていった。
「……サンマッハソニック!!……サンマッハソニックッ──────!!」
俺は繰り返し友の名前を呼んだ。
だが、その呼び声に友が答えることは無かった。
────────────────────────
夕陽に縛られて
広がるあなたの影
その影に縋りたくて
あなたの傍を歩きたくて
振り返らず
「さよなら」は言わないで
夕闇に溶けた
思い抱えて走るよ
いざ進め!私よ進め!
恐れを振り払って
涙は要らない
いざ進め!私よ進め!
きっと いつの日か
たどり着くと
信じて───
『進め!日魔星』
ナレーター「次回の三魔は!?」
次回予告!!
このコーナーいるかな!!!???
いるの……かな……?
ナレーター「次回、未定。ポニーテールはいいぞ!三魔!!」
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宗教法人三魔の会
SANDAI
三間建設




