↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
15/21

第十四章:父の仲間たち

遥か遠くのどこか、金色の蝋燭に照らされた一室で、一人の金髪の男が巨大な地図の前に座っていた。




ジェラルド・ローウェル。




彼はもはや、田舎の辺境にひっそりと暮らす下級貴族などではなかった。彼は、かなり大きな地下組織の首領だった。大陸全土で活動し、その構成員は最強の者たち――かつて伝説の冒険者だった者、古の戦争を生き延びた古参の兵士たち。




そして彼は、とてつもなく巨大な計画のために、膨大な戦力を準備していた。




大陸全土を揺るがしかねない、一大計画。




だが、ジェラルドは息子のアルベールにそのことを知られたくなかった。息子を信じていないからではない。アルベールは五年の昏睡から目覚めたばかり。記憶もまだ戻っていない。そして、まだあまりに弱い。




ジェラルドはダリウスに、この計画の情報を伏せておくよう命じていた。息子がまだ準備もできていないうちに、こんな話に巻き込みたくなかったのだ。




しかし、それでも組織の上級幹部たちには、アルベールの顔を知っておいてほしかった。もし息子がこのアラタスナリアの国で困難に直面した時、彼らが支援できるように。




だからこそ、ダリウスはアルベールをこの地下の部屋へ連れてきた。




だからこそ、今夜、組織最強の五人の男たちが、首領の息子に会うために、この場所に集まっている。




アルベールは、その場に立ち尽くしていた。




地下の部屋の空気が、急に息苦しくなった。殺気を放つ五人の男。熊のぬいぐるみの仮面をつけた一人。そして、指名手配中の犯罪者。




彼は周囲を見回し、逃げ道を探した。だが、唯一の扉は、ダリウスの背後で閉ざされていた。




「こいつらは、お前の親父の、腹心の友だ。」ダリウスは、まるで昔の仲間を紹介するかのように、平然と言った。「若い冒険者だった頃、彼らは一緒にパーティを組んでいた。そして今に至るまで、彼らはジェラルドの最も忠実な友人たちだ。」




アルベールは、その後の言葉を聞いていなかった。




彼の視線は、一人の男に釘付けになっていた。




その男は、部屋の隅に座っていた。雪のように白い髪。血のように赤い瞳。そして、その顔には、長い傷跡が一本、上から下へと走り、左目を横切っていた。




この顔。アルベールは新聞で見たことがある。記事を読んだことがある。人々が彼について話すのを聞いたことがある。




分解の能力を持つ者。アラタスナリア王国で最も危険な指名手配犯。触れただけで数十人を殺した男。




アルベールの脚が、震え上がった。




彼はここを離れたかった。今すぐに。だが、脚が言うことを聞かない。




「どうやら、ガキは俺をあの犯罪者だと思って怯えてるようだな?」




声が聞こえた。まさにその男から。白髪の男。彼はアルベールを見て、赤い瞳に面白がるような色を浮かべた。そして、笑った。




「おいおい、人違いだよ。」彼は、自分の顔の傷跡を指さした。「よく見ろ。俺には顔に長い傷跡がある。だが、あの男にはないだろ?」




アルベールは目を凝らした。確かにそうだ。この男には傷跡がある。新聞に載っていた犯罪者にはない。それに、この男はあの犯罪者より少し年を取っているように見える。




アルベールはほっと息をついた。だが、心臓はまだ激しく打っていた。




「すみません……ちょっと取り乱しました。」アルベールは小声で言った。




「気にするな。」白髪の男は大笑いした。「初めて会う奴はみんなそうさ。それより、ガキ。お前がジェラルドの息子だと聞いたが? お前、親父さんにそっくりだな。」




「ああ。」別の男が口を挟んだ。向かいに座る、黒髪短髪の、冷たい顔つきの男だった。「ジェラルドも若い頃は背が高くてハンサムだった。まるで生き写しだ。だが、前に聞いたんだが、お前の息子はどうかしたのか?」




「息子は五年間、昏睡状態だった。」ダリウスが空いた椅子に座り、酒を注いだ。「目を覚ましたのは数ヶ月前だ。記憶も失っている。」




「なるほど。」黒髪の男は頷いた。「可哀想なガキだ。」




アルベールは、何を言えばいいのかわからなかった。この人たちは……本当に父の友人なのか? 本当に、ジェラルド・ローウェルの若き日の親友たちなのか?




「座れ。」熊のぬいぐるみの仮面をつけた男が口を開いた。その声は低く、温かみがあった。「そこに突っ立ってないで。俺たちはお前を食ったりしないぞ。」




アルベールは、ダリウスの隣の空いた椅子に座った。まだ少し怖かったが、少なくとも、さっきよりは落ち着いていた。




その夜、アルベールは彼らの話を聞いていた。




彼らは父の過去については何も語らなかった。昔の話も、戦いの話も、失った仲間の話も。ただ、仕事の話をしていた。計画のこと。準備されている戦力のこと。これからの目標のこと。




アルベールはそこに座り、よく理解できない話を聞いていた。聞いたことのない名前。行ったことのない土地。知らない陰謀。




だが、彼は何も聞かなかった。ただ、黙っていた。




そして、そうしているうちに、彼は熊のぬいぐるみの仮面をつけた男に興味を持ち始めた。




彼は中央に座り、すべての話の中心にいた。誰もが彼の方を見て話し、誰もが彼の意見を待っていた。彼はあまり話さなかったが、その一言一言には重みがあった。




なぜ彼は熊のぬいぐるみの仮面をつけているのか? 本当の顔はどんななのか? なぜ隠しているのか?




アルベールは聞けなかった。だが、彼から目を離せなかった。そして、その仮面の奥から、自分も見られているような気がした。




翌朝、俺は豪華なホテルで目を覚ました。




柔らかなベッド。暖かな毛布。ふかふかの枕。広々とした部屋。大きな窓からは、通りの向こうに朝日が差し込み、金色に輝いていた。




俺は体を起こし、周りを見回した。




「なんだ、ここは?」




ダリウスがテーブルに座り、茶をすすりながら新聞を読んでいた。




「起きたか。」




「師匠、どこから金が出たんだよ、こんな綺麗なホテルに泊まるなんて?」




ダリウスは肩をすくめた。




「ちょっと借りた。心配するな。」




俺はため息をついた。また誰かから借りたのか。だが、まあいい。このホテルは、これまで泊まってきたボロい宿よりはマシだ。




俺は厚手のコートを着て、外に出た。




今日は日曜日。




週末。みんな休みだ。通りはいつもより混んでいた。家族連れがあちこちを歩いている。子供たちが走り回る。大人たちが笑い合う。みんな厚いコートに身を包み、近づく冬に備えていた。




俺はポケットに手を突っ込み、人混みの中を静かに歩いた。




父親に肩車された子供を見た。子供は鳩を指さして笑っている。隣には母親がいて、夫の腕に手を絡め、優しく微笑んでいた。




幸せな家族。




それを見て、胸の奥に孤独が忍び込んできた。




前世では、俺にも家族がいた。妻。息子。だが、それは壊れた。いや、そもそも存在していなかったのかもしれない。俺は金を稼ぐことに、他人を喜ばせることに忙しすぎて、自分の家族のことを忘れていた。そして最後には、すべてを失った。




今生では、俺にも家族がいる。ジェラルド。ロザリンド。セドリック。リリアン。だが、俺は彼らから離れた。自分の道を選んだ。そして今、俺は見知らぬ街の、休日の真ん中で、幸せな家族たちを眺めながら、自分が完全に孤独であることを感じていた。




俺は街の美しい場所を巡った。




静かに青く澄んだ湖。せせらぎの小川。落ち葉が舞う公園。子供向けの遊具がある遊び場。大きな建物。賑やかな市場。




どこに行っても、家族の笑い声が聞こえる。カップルの声。友達同士の声。




そしてどこに行っても、俺がいる――一人ぼっちで、他人の幸せの中を静かに歩く俺が。




俺は疲れ始めた。体力的な疲れではない。精神的な疲れだ。見知らぬ土地で、見知らぬ人々に囲まれ、誰もが誰かと一緒にいる日に、一人ぼっちでいるという孤独感。




俺は山へ登ることにした。




街の端にある小さな山へ続く道。道の両側では、木々が赤や黄色に色づいていた。秋の終わりの葉っぱが、もうすぐ散りそうだった。風が吹き抜け、乾いた葉と湿った土の匂いを運んでくる。




俺はゆっくりと歩いた。腹が減ってきた。もう少し歩いたら、山を下りて何か食べようと思った。




そして、彼女を見つけた。




一人の少女が、落ち葉と遊んでいた。




彼女は赤や黄色の落ち葉の山の真ん中に立ち、両手で葉っぱを空に放り上げ、その下を走り回り、くすくすと笑っていた。葉っぱが雨のように舞い散る。彼女はくるくる回り、踊るように飛び跳ね、子供のように無邪気に楽しんでいた。




彼女も一人だった。俺と同じだ。




だが、俺が退屈しているのに対し、彼女は楽しそうだった。




俺は彼女に見とれて立ち尽くした。時間も忘れ、自分も忘れ、すべてを忘れて。




そして、彼女が俺に気づいた。




彼女は動きを止め、不思議そうな目で俺を見た。手にあった葉っぱが、はらはらと落ちる。




俺はぎくりとし、慌てて目をそらした。心臓が高鳴る。顔が熱くなる。盗み見を見つかったガキのように、気まずかった。




だが数秒後、俺はまた振り返った。彼女がまだこっちを見ているかどうか、確かめたくて。




そして、彼女はすでに俺の目の前にいた。




「うわっ!」




俺は驚いて、後ろにひっくり返った。尻もちをついた。痛い。




少女はそこに立ち、俺を見下ろしていた。栗色の髪。葉っぱと遊んで乱れた髪。整った顔立ち。輝くような目。いたずらっぽい笑み。




本当に……とても綺麗だった。




俺はそこに座り込んだまま、痛みも忘れ、立ち上がることも忘れて、ただ彼女に見とれていた。




「そんなに私のこと見てたの?」彼女は楽しそうな声で言った。「何か用?」




俺は口を開けたが、何も言えなかった。




頭の中は、たった一つの思いでいっぱいだった。




俺は……今、雷に打たれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。