47話 夏なのでプールに行こう!③
「キャッ!」
急に泳いでいた光士郎が女子みたいな悲鳴を上げたのだった。
「光士郎大丈夫w変な悲鳴上げてたけどw」
「え、恵麻……大丈夫だ。ちょっと水中から見えざる攻撃を受けて……」
「は?何言ってんのさ。マンガじゃあるまいし水中に忍者がいる訳無いっしょ」
光士郎の訴えを恵麻さんは軽く退ける。
「そうか…気のせいかぁ~」
光士郎はもう少し泳ぐするとまた…「キャッ!」と叫び声を上げた。
「い、今×××になんか当たったって!」
「何で×××に水が当たるんですか。公共の場で何を言ってるんですか下劣が……」
仁木さんに氷のように冷たくされ素が出た光士郎は中で震えていた。
そんなことをしていると今度は英二が「うおっ!」と叫ぶ。
「え?英二どうしたのさ」
「今水中から水鉄砲攻撃を受けたぜ」
「は?そんなことないでしょ。マンガじゃないんだか。ファッ!」
笑って過ごそうとした僕に攻撃が来る。
「え?あっちゃんも?」
梨奈さんにそう尋ねられ僕は無言で頷く。
その途端光士郎は無言で水の中に潜って……
「敵兵は貴様かぁーーー!」
そう叫んで何かを水上に引きずり出した。
引きずり出されたのはダイビングセットを持った存在……渋川君だった。
「渋川貴様……この大悪魔と契約した俺を奇襲したな!報いを受けてもらおう」
「待て待て光士郎殿……これは誤解だ!」
「俺の×××を狙っただろ貴様ァ!」
「何で光士郎殿の×××を狙う必要があるんですぞ……」
「フハハ。貴様には後々タンスの角に足をぶつけて悶える呪いを……」
光士郎の呪いやけに現実的だなぁ…僕がそう思っていると。
「淳志サ~ン!皆サ~ン!ごきげんようデース!」
浮き輪を持ったアンジェリカさんがやって来た。
あ、そうか!渋川君と一緒でアンジェリカさんも来てたんだったね。そう思って僕はそちらに向かう。
「あぁアンジェリカか……何かさっき渋川が俺に水鉄砲を当ててたからさ……」
「そうなんデスね!渋川サンも隅に置けませんネ!」
アンジェリカさん。多分そういう意味ではないよ。
「しかしあの4人もいて、私たち7人もなんだかんだで固まって……ウチのクラス30人のうち良く11人も集まったわねぇ…他に行くとこ無いのかしら」
明菜はそう苦笑する。
「まぁここって遊び場少ないし。まぁこの前も同じメンツでショッピングモールにいたけどさぁ……」
梨奈さんもそう苦笑しながら応答する。
「ん?明菜サンの知ってる人なら他に会いましたヨ?」
「え?」
そんなことを言っているとお揃いのグラサンをかけたコンビが現れた。
「これはこれは皆さんお揃いで~揃い過ぎやな!」
「全く武史そういうことは言うものではないぞ。我々は彼らの先輩として振る舞わなければならないのだから……」
「うむそうだな!男と言えばプール!溺れたものを助ける気概でなくてはな!」
武史先輩と剛先輩と優香さんだ!何かお揃いのサングラスを付けてモデルみたいに歩いて、周りの視線を集めてるけど……いや視線ならこっちにも集まってるか……さっきから騒いでたもんね。そりゃ僕みたいな地味男が啓馬晃や梨奈さんとかの陽キャズに囲まれてるだけでおかしいのにそれに厨二野郎と外人ちゃんとオタクと貞子もどきだしねぇ……
「先輩も来てたんですね!」
僕は二人に向かって走って話す。
「お~何か優香に誘われてな。コイツ一緒に行く友達が急にドタキャンしたらしいんや。それで一人で行きたくないってワイにな……」
「でも武史は二つ返事で受けたよね?」
そう二人は僕より高い世界で話し合う。やっぱり二人って付き合ってるのかなぁ……僕はそれについて凄く疑問を持った。まぁどっちでも良いか!てか剛先輩の腹筋すごっ!
他のメンバーも走って来る。
「先輩~せっかくなら何か奢ってくだサーイ!」
「そうやなぁ~なら……て無理や!多すぎるわ!何で14人分用意すんねん!」
「え?ダメなんデスか?わたあめでも?」
「あのな土岐ちゃん……ワイは難波の社長じゃないんや。全部買うのは無理やでぇ……」
「え~残念デ~ス」
アンジェリカさんは剛先輩の腕にぶら下がりながらそう言う。アニメ大好きアンジェリカさんはこうしたムキムキマッチョに目が無いのだ。ちなみに反対側には僕がぶら下がっているけれどね!
「剛先輩もすげぇなぁ……俺よりも筋肉あるやんけ」
「フハハ晃よ!きっとあれは軍神毘沙門天の加護でも受けているに違いない!見てみたいぞ!」
「ふ~む。武史よ貴様が奢らないなら俺様が奢っちまうぞ?」
「「え?良いんですか?!」」
僕とアンジェリカさんが共に答える。
「あぁ…ただ条件付きだがな」
剛先輩はそう言った。




