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010 問題だらけの入学試験 その6

ティナの聖剣の名称を【ジュドゥバン】から【ラファール】に変更しました。大幅な変更では有りますが、若干読みにくいと思う事が合ったので勝手ながら変更させて頂きました。



今回はティナの一人称視点となっています。





私の足は自然とハイノへ駆け出していた。


私の抜いた剣はハイノの魔剣【メルクーア】を捉え、その剣戟を防いだ。


結果として彼を助ける事になった訳だが……


どうしてだろう、何故彼を助けたか分からない。


再びあの惨状を目にしたくないからだろうか……




 ◇◇


4年前―――


私は王国から召集され、王都に滞在していた。


私の故郷は王都から馬車で1日ほどの距離で、それの往復生活を送っていた。


いつもの様に3日間王都に滞在し、村への帰路についていた。


そろそろ村が見えて来ると言う距離で御者が異変に気付き、声を上げる。


「あそこ、煙が上がってませんか?」


私は妙な胸騒ぎがして、すぐさま馬車の外に顔を出して確認した。


そこは紛れもなく私の生まれ育った村で、激しい火の手は村一面に広がっていた。


「何が……」


私は辺りを見渡し、普段と違う村の悲惨な姿を目の当たりにしていた。


「知りませんっ!!」


突如、聞き慣れた声がしてその方向へ駆け出した。


そこはまだ燃えていない私の家だった。勢い良く中へ入ると、血塗れになってうつ伏せで倒れている母の姿を見つけた。


急いで駆け寄るが母は既に息を引き取った後だった。


「ははっー!お頭、やっぱ居ましたぜ、例の娘!」


その狂った声に私は過剰に反応した。


「ほぉ……こいつか。中々だな……」


お頭と呼ばれている男は私を品定めするかのように観察する。


「貴方達がやったの……?」


「ん?あぁそうさ、全てはお前のその聖剣【ラファール】を頂くためにな!」


その瞬間、私の中で何かが切れた。


それが何なのかははっきりと分からない。だが復讐心に似た何かである事に違いは無い。


私はラファールを鞘から抜き、構える。


「自己紹介がまだだったっけな?俺は盗賊団クラヌ、2番隊隊長のハ―――」


「【風の騒乱(ヴィントレルム)】」


悠長に自己紹介などさせる気も無く、必要な情報だけを聞いて後は木っ端微塵にした。


「なっ……お頭がやられたぞー!囲め、囲め!所詮餓鬼だ、全員で囲めばイケる!!」


その合図と共に20人程の『発現者』が現れた。


そこから後の記憶は私には無い。


気が付いたら、盗賊団の下っ端の鮮血を浴び、燃えゆく村の中央で佇んでいた。


それから私は人の死を恐れた。例え身近な人の死でなくても。


私はそんな死への恐怖心を誤魔化すように鍛錬に取り組んだ。


いつかその悲しみさえも取り払ってくれる剣士に出会う事を願って……


それが今のティナを生んだ。


「俺の剣を止めるとはなぁ!流石だな、だが生憎俺の剣はお前みたいな死の恐怖を刻み込まれた剣士には止められないんだよ!」


鍔迫り合いになっていたハイノの剣は次第に重くなり、私は何の抵抗も見せられず、壁まで軽々と吹き飛ばされた。



※投稿ペースについて

投稿ペースですが基本的には2日に1話のペースで投稿したいと思います。時間が出来て書き上げられれば連続投稿も有り得ます。その逆も有るのでご了承下さい。


長々と失礼しました。



ブックマーク、評価をして頂いた方、そして読者の皆様、本当にありがとうございます!


これを励みに更新を続けていきたいと思います!


これからも私の拙作を宜しくお願いします!



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