第三節:破壞の儀式と奈落の完成
「さあ、公開式の仕上げだ! 玩具どものプライドの殘滓を、肉體ごと叩き潰せ!」
レフティの冷酷な命令とともに、ステージの上に現れたのは、現地の治安維持を擔う屈强な若い現地人構成員たちだった。彼らは手にした鋼鐵製の鞭や、肉を爆ぜさせるための重厚な木ベラを誇示するように振りかぶった。
――バチィィン!!
最初の打擊が、美波のすでに裂けていた尻へと容赦なく叩き込まれた。肉が削げ落ち、激痛が腦髓を燒き盡くす。
閒髮入れず、別の男の硬い平手が、クロエの陷沒しかけていた顏面へと振り下ろされた。ベキィィン、と骨の軋む音が響くたび、クロエの頬はさらに非對稱に膨れ上がり、鼻腔と唇から鮮血が噴き出す。
エレーナもまた、不自由な手首を鎖に擦り付けながら身をよじり、鄰で崩壞していく仲閒たちの姿に、血の淚を流して絕叫した。しかし、機械の驅動音と、肉が爆ぜる音、そして數千人の大衆が放つ狂氣的な歡聲の前に、彼女たちの悲鳴はただの心地よいBGMに過ぎなかった。
機械がミルクを吸い上げ、男たちの打擊が肉體を粉碎する。
ボスが變わるたびにその運命を弄ばれ、東京の綺麗な檻すらも奪われ、最後は大組織となった手下二人の利權を證明するため、衆目の前で搾乳されながら嬲り殺される。それが、最初から決まっていた彼女たちの冷酷な終着驛だったのだ。
意識の底で、靜かに冷たい風が吹いた。
もう、怒りも、悔しさも、痛みすらも感じない。ただ、自分が守ろうとしたすべてが、家族や友の肉體とともに完全に粉碎されていく壓倒的な虛無感だけが、冷たく心を支配していく。
三人は腫れ上がった瞼をゆっくりと閉じ、互いの無慘な姿を視線の端に燒き付けながら、二度と明けることのない深い、深い暗闇の底へと沈んでいった。
南アフリカの廣大な太陽の下、大組織の戰勝を祝う公開式のステージの上で、三人のミューズの運命は、あまりにも殘酷に、そして完全に幕を閉じた。




