第三節:アジトの擴充、そして連鎖する獲物
「素晴らしい取引だった。やはり無傷のブランド價値は絕大だな」
深夜、祕密市場でクロエを歷史的な最高額で賣り飛ばし、莫大な資金を得た新ボスがアジトへと歸還した。
男の息は全く亂れておらず、その瞳にはさらなるビジネスの擴大に向けた冷徹な光が宿っている。
地下室へと降りてきた新ボスは、手下二人に散々嬲られ、血の海の中で蟲のように息絕え絕えになっている美波とエレーナを見下ろした。手下二人は直立不動で「奉公」の成果を報吿する。
「ボス、こいつらの調敎は完璧です。いつでも次の『獲物』を迎えられます」
「よくやった」
新ボスは冷酷に微笑み、手下たちの肩を叩いた。
「クロエの落札額で、このアジトの監視網と地下監禁室をさらに擴充する。世界中の買い手たちが、我が社の供給する商品を待ち望んでいるのだ。ビジネスの手を緩めるな」
男はスマートフォンの畫面を開き、次のターゲットのプロファイルを二人の手下に提示した。それは、クロエの失踪を不審に思い、すでに動き出し始めているパリの世界的モデルエージェンシーの女性社長、そしてクロエの後輩にあたる新たな美女たちのデータだった。
「ボスはどんどんアジトに呼ぶよ。お前たちの次の仕事は、彼女たちを無傷でここに誘い込むことだ」
「御意、ボス」
手下二人の不氣味な笑い聲が、地下室の暗闇に響き渡る。
綺麗なまま裏社會へ賣り飛ばされていったクロエ。そして、その犧牲の上に築かれた地獄のアジトで、原型を失ったまま終わりのない奉公を强いられる美波とエレーナ。最强のビジネスマンである新ボスの冷徹な包圍網は、さらに多くの美女たちをこの南アフリカの奈落へと引きずり込もうと、その觸手を世界へと伸ばし始めていた。




