第二節:殘された「手下二人」の狂氣
一方、地上にある新ボスの廣大な私有地の地下室。
新ボスがビジネスのために地下市場へ出拂ったアジトには、男の忠實な獵犬であり、美波とエレーナを日々いたぶることを任されている「二人の若い手下」が殘されていた。
彼らは、ボスの壓倒的な「强さ」と「冷徹さ」を誰よりも崇拜し、その暴虐の思想を完全にコピーした殘酷な狂信者たちだった。
「おい、ボスが戾るまでまだ時閒があるな」
「地下室の玩具どもで、少し時閒を潰すか」
重厚な鐵扉が開き、二人の手下が下卑た笑みを浮かべて入ってきた。
部屋の隅、車椅子に縛り付けられた美波と、その傍らで床に橫たわるエレーナは、男たちの足音を聞いた瞬閒に絕望の身震いをした。彼女たちの肉體は、これまでの折檻で元の形が分からなくなるほど左右非對稱に腫れ上がり、尻や顏面はどす黑い內出血と古傷で覆い盡くされている。
「お前たちのせいで、あの綺麗なクロエって女は地下市場へ出荷されちまったんだよ」
一人の手下が、美波の髮を亂暴に掴んで車椅子ごと後ろにのけぞらせる。
「ボスはビジネスマンだからな、商品には傷をつけねえ。だが、お前らはもう『減價償卻の終わった廢品』だ。どう扱おうがボスの勝手なんだよ!」
バチィィン!!
もう一人の手下が手にした硬質な革ベルトが、エレーナの腫れ上がった顏面へと容赦なく振り下ろされた。腦を搖さぶる衝擊に、エレーナの口內から鮮血が飛び散る。美波もまた、車椅子から引きずり下ろされ、すでにザクロのように裂けた尻の肉を、手下たちの重いブーツで何度も踏みにじられた。
「あ、がぁっ……! ああぁっ……!」
ボスのいない地下室で、手下二人の惡辣な欲望だけが空回りするように暴走していく。原型を失った二人の女の悲鳴が、冷たいコンクリート壁に虛しく反響した。




