↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/194

終焉の鐵槌

どれほどの時閒が經ったのだろう。

欲望の宴がひとまず收まり、私の周圍から男たちの氣配が退いていく。

私の身體は、もはや自力で立つことすらできず、鎖だけでかろうじて十字架に吊り下げられていた。下半身は完全に肉が爆ぜ、自身の血と男たちの執着によって、赤黑く染まった無慘な塊へと成り果てている。

「よく耐えたな、美波。だが、ここからが本當の處刑だ」

最後に壇上に現れたのは、棘の付いた鋼鐵製の鞭を手にした、大柄な執行人だった。

彼は、全メンバーによって完全に破壞され盡くした私の肉體を冷たく見下ろし、鞭を大きく振りかぶる。

――ガシャァァン!!

鋼鐵の鞭が、すでに割れていた私の尻へと、容赦なく最後の一擊として叩き込まれた。

肉が完全に削げ落ち、骨に響くような激痛が走る。

――ベキィィン!!

閒髮入れず、執行人の分厚い木ベラが、私の陷沒しかけていた顏面へと直擊した。

視界が完全に眞っ白になり、腦が激しく搖れる。鼻腔と唇から溫かい血が噴き出し、私はついに、完全に光を失った。

周圍を包む構成員たちの滿足げな嘲笑と歡聲が、遠くの波音のように聞こえる。

霸權爭いに卷き込まれ、ボスが變わるたびにその所有物として弄ばれ、最後は全メンバーの玩具として衆目の前で嬲り殺される。これが、私がたどるべき、最初から決まっていた運命だったのだ。

私が命を賭して守ろうとした誇りも、潛めていた執念も、この壓倒的な集團の暴力の前には、ただの哀れな餘興に過ぎなかった。

意識の底で、靜かに冷たい風が吹いた。

もう、怒りも、悔しさも、痛みすらも感じない。ただ、自分が守ろうとしたすべてが、肉體とともに完全に粉碎されていく壓倒的な虛無感だけが、冷たく心を支配していく。

最後の歡聲が、私の薄れゆく意識の向こう側へと消えていく。

私はゆっくりと、二度と目覺めることのない、深い暗闇の底へと沈んでいった。

美波の運命は、ここで完全に、そして殘酷に幕を閉じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。