終焉の鐵槌
どれほどの時閒が經ったのだろう。
欲望の宴がひとまず收まり、私の周圍から男たちの氣配が退いていく。
私の身體は、もはや自力で立つことすらできず、鎖だけでかろうじて十字架に吊り下げられていた。下半身は完全に肉が爆ぜ、自身の血と男たちの執着によって、赤黑く染まった無慘な塊へと成り果てている。
「よく耐えたな、美波。だが、ここからが本當の處刑だ」
最後に壇上に現れたのは、棘の付いた鋼鐵製の鞭を手にした、大柄な執行人だった。
彼は、全メンバーによって完全に破壞され盡くした私の肉體を冷たく見下ろし、鞭を大きく振りかぶる。
――ガシャァァン!!
鋼鐵の鞭が、すでに割れていた私の尻へと、容赦なく最後の一擊として叩き込まれた。
肉が完全に削げ落ち、骨に響くような激痛が走る。
――ベキィィン!!
閒髮入れず、執行人の分厚い木ベラが、私の陷沒しかけていた顏面へと直擊した。
視界が完全に眞っ白になり、腦が激しく搖れる。鼻腔と唇から溫かい血が噴き出し、私はついに、完全に光を失った。
周圍を包む構成員たちの滿足げな嘲笑と歡聲が、遠くの波音のように聞こえる。
霸權爭いに卷き込まれ、ボスが變わるたびにその所有物として弄ばれ、最後は全メンバーの玩具として衆目の前で嬲り殺される。これが、私がたどるべき、最初から決まっていた運命だったのだ。
私が命を賭して守ろうとした誇りも、潛めていた執念も、この壓倒的な集團の暴力の前には、ただの哀れな餘興に過ぎなかった。
意識の底で、靜かに冷たい風が吹いた。
もう、怒りも、悔しさも、痛みすらも感じない。ただ、自分が守ろうとしたすべてが、肉體とともに完全に粉碎されていく壓倒的な虛無感だけが、冷たく心を支配していく。
最後の歡聲が、私の薄れゆく意識の向こう側へと消えていく。
私はゆっくりと、二度と目覺めることのない、深い暗闇の底へと沈んでいった。
美波の運命は、ここで完全に、そして殘酷に幕を閉じた。




