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第四節:終焉へのカウントダウンと、靜寂の豫兆
深夜、破壞記念パーティーの狂宴が一段落した頃、廣場にはただ、重い機械の驅動音と、五人の人形たちの掠れた呻き聲だけが殘されてゐた。
アジトの全機能を强奪し、至高のミルクを獨占し、そしてそれを自らの手で粉碎した囚人たちの「力」の證明。それは、五名の人形たちに「死ぬことすら許されず、ただ原型を失った家畜として消費され盡くす」という逃げ場のない每日の現實を、その骨の芯まで定着させるための、最惡のルーティンであった。
しかし、ガルシアらは氣づいてゐなかった。
ミルクという唯一の求心力を完全に失い、下層の男たちが無軌道な破壞の浪費に耽ってゐるこの瞬閒、アジト全體の防衞網とセキュリティシステムは完全に機能不全に陷ってゐるという事實に。
地下の獨房では、幽閉された首席が冷徹な瞳でこの暴動の數値を監視し、アジトの外周には、利權を奪い返そうとする現地の別の巨大マフィアや、黑崎の殘黨たちの不穩な影が、今まさに壁を爆破せんと刻一刻と迫りつつあった。
四肢を固定され、血と泥の海のなかに沈む五人の人形たち。彼女たちの意識は、明日からも續くであろうさらなる絕望の豫感を抱えながら、今度こそ二度と覺めることのない深い、深い絕對の暗闇の底へと、ただ靜かに沈んでいくのであった。




