第二十八章の第一節:鐡輪の解放と、最惡なる「戰利品」の起立
ガルシアら最下層の囚人たちが、首席の高度な科學的管理システムを武力で壓殺し、至高の利權を完全に獨占したその勝利の餘熱は、アジト全體を狂わせる暴動のエネルギーへと完全に氣化してゐた。
「おい、野郞ども! 鐡輪を外せ! 今日は俺たちの偉大なる帝國の建國を祝う『戰勝パレード』だ!」
新大ボスとなったガルシアの怒號が響き渡る。
數ヶ月にわたり、コンクリートの床へと四肢を完全に釘付けにされてゐた美波、エレーナ、クロエ、そして母と姉の五人。ガチャン、ガチャンと音を立てて手枷と足枷が解除されたが、それは決して彼女たちの解放を意味してはゐなかった。
出產直後の激痛と、絕え閒ない機械的搾乳によって完全に磨り減り、衣服も與えられぬままのその肉體は、亂暴に床から引き剥がされ、互いの首を太い鐵チェーンで一列に繋がれた。
「ほら、立て! 世界の富豪どもが指をくわえて見ていた最高級の玩具どもが、今日からは俺たちだけの戰利品だ!」
美波は、感覺のない兩脚を引きずり、床の血溜まりに倒れ込みそうになりながらも、エレーナとクロエの碎かれた五體に支えられ、辛うじてその場に起立させられた。精神を完全に去勢されてゐる母と姉は、ただ虛無の瞳のまま、看守から强奪した太いゴム警棒で背中を激しく叩かれ、最下層の檻の外へと家畜のように步を進めさせられる。これこそが、アジト內の全構成員と囚人たちへ、新たな支配者の「力」を誇示するための、最も殘虐なパレードの始まりであった。




