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ハチャメチャ獣生活  作者: 桜井舞
始まりの一歩
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8/11

8、神獣の眷属、初陣の夜

今回も短いんで、自己紹介書こうと思います!

では本編へ!

夕闇が完全に世界を包み込んだ街道。

松明の赤い炎を大きく揺らしながら、十数人の重装騎士たちが慎重に馬を進めていた。

彼らの頑丈な鉄の甲冑に刻まれているのは、アルテミス王国の『第二王立騎士団』の紋章。夜闇のなかでも、その紋章だけが鈍く光っている。


「おい、本当にこの先に『天災級の魔物』なんてバケモノがいるのか? 昏き森の周辺はすでに第一騎士団が調査して、何も出なかったはずだろう」


「馬鹿を言うな。あの一撃で森を数百メートルにわたって消滅させた化け物だぞ。今はまだ目撃情報がないが、いつ王都へ襲ってくるかわからん。だから我々偵察隊が、周辺の魔物の集落を片っ端から『潰して』、情報を集めるんだ」


「そうだな。言葉の通じない亜人どもだ、少し痛めつければ九尾の居場所くらいすぐに吐くだろう」


騎士たちの傲慢で、冷酷な会話。

それが、私の鋭い狐耳にすべて、鮮明な情報として届いていた。


「(……集落を、潰す? あの一生懸命に生きている魔物たちの村を、ただの八つ当たりのように蹂躙するって言ったの?)」


私の胸の奥で、ドクン、と心臓が冷たく跳ねた。その瞬間、私の頭の芯から、女子高生としての生温い感情が一時に消え去った。

恐ろしいほど冷徹に、視界がクリアに冴え渡っていく。

私は街道の真ん中に、音もなく降り立った。

深く被ったフードの隙間から、黄金の瞳が夜闇の中で怪しく発光する。

私の体内にある、世界を滅ぼせるほどの【闇】と【光】の魔力が、目に見えるほどのオーラとなってドレスの周囲を渦巻いた。


「な、なんだ!? 誰かいるぞ!」


「おい、お前は何者だ! ここは王国の規制区域だぞ!」


先頭の騎士が馬を止め、ギラギラとした剣を抜いて叫ぶ。

私は何も答えない。

ただ、腰の漆黒の刀の柄に、そっと右手をかけた。ネフィから教わった、魔物の絶対のルールが頭をよぎる。

魔法をそのまま放てば、体内の魔力――つまり私の『命の残高』をそのまま削り、最悪の場合は消滅して死ぬ。

だからこそ、この刀を使う。肉体の圧倒的な身体能力の質量を、刃の先端に一点集中させるんだ。


「ちっ、無視か! 獣人の回し者か、あるいはあのバケモノの眷属か! 構わん、まとめて斬り捨てろ!」


隊長の冷酷な命令と共に、三人の重装騎士が馬を走らせ、私めがけて一斉に鋭い槍を突き出してきた。

重い鉄の塊が、物凄い速度と質量で私を圧殺しようと迫る。


「ガオ、ミャオ。左右を頼む」


私の、低く、有無を言わせない短い命令。


「――応ッ!」


ガオの短い叫びが響いた瞬間、彼の体から強烈な風の刃が放たれ、左側の騎士の馬の足を完璧にすくい上げて激しく落馬させた。


「あたしの闇を喰らうにゃ! 『影の侵食(シャドウ・バイト)』!」


ミャオが両手から放った黒い霧が街道の地面を侵食し、右側の騎士たちの足元の影が瞬時に盛り上がって、馬の脚を強引に地面へ縫い付ける。


「な、なんだこの魔物どもは!? 動きが止められた……!?」


パニックに陥る騎士たちの中心で、私は静かに、一歩、前へと踏み込んだ。

ネフィに教わった通り、腕の力は完全に抜く。

後ろの一本の白銀の尻尾を、突進の回転軸を制御するために対角線上へと鋭く一閃。体幹の超高速回転のすべてを、腰の刀の抜刀へと乗せる――。

(抜刀――『闇光の一閃(あんこうのいっせん)』)


キィィィィィィンッ!!!!!


闇の炎と光の雷をほんの僅かだけ乗せたブレードが、夜闇を真一文字に切り裂いた。

それは、ただの斬撃ではない。私の規格外の身体能力と、ネフィの『一点集中』の技術が合わさった、空間そのものを断ち切るような絶対の鋭さ。


ドガァァァン!!!


凄まじい衝撃波が 街道を真っ直ぐに駆け抜け、正面にいた騎士たちの頑丈な鉄の盾と魔導甲冑が、まるで紙細工のように一瞬で真っ二つに叩き割られた。刀身は一切、彼らの肉体には触れていない。ただの『剣圧』だけで、騎士たちは十数メートル後方へと一気に吹き飛ばされ、地面に転がってそのまま気絶した。


「ば、バカな……! 剣圧だけで、我らの最高級の魔導甲冑が……割れただと……!?」


生き残った偵察隊の隊長が、恐怖で歯をガタガタと鳴らしながら、馬の上で完全に腰を抜かしている。

私は、ゆっくりと刀を鞘に収めた。

カチン、と静かな金属音が夜の街道に響き渡る。

そして、気絶した騎士たちの中心を歩き、恐怖に怯える隊長の目の前へと、一瞬で姿を消すほどの速度で移動した。

隊長の鼻先に、私の発光する黄金の瞳が迫る。


「ねぇ、アルテミス王国の騎士さん」


私の声は、冷たく、そして絶対の強者の威圧感に満ちていた。

フードの中から、隠しきれない白銀の狐耳がピコピコと静かに動く。


「あなたたちの国が、三日前に『大きな荷物』を積んで、この森の集落へ向かわせた馬車があるはず。……その馬車が、今どこに消えたのか、知っていることを全部吐きなさい」


「ひ、ひぃぃぃっ……! 九、九尾の……化け物……ッ!」


隊長は、私の圧倒的な神獣の気圧に耐えかねて、そのまま白目を剥いて馬から転げ落ち、気絶してしまった。


「あ、あれ……? また気絶しちゃった」


戦闘モードが解け、私はいつもの女子高生の困り顔に戻って、狐耳をパタパタと動かした。


「サユキ、強すぎるにゃ! これじゃ尋問ができないにゃ!」


ミャオが呆れたようにツッコミを入れて、ガオも「……(コクコク)」と静かに頷いた。

ネフィは闇の中からゆらりと現れ、気絶した隊長の胸元を探り、一通の『書状』を抜き取った。


「ボス、こいつは気絶したけど、いいものを持っていたよ。アルテミス王国の王都から、この偵察隊に宛てられた密令だ。……どうやら、あの消えた馬車の謎を解く手がかりが、ここに書かれているみたいだね」


ネフィが書状を掲げて不敵に笑う。

馬車は消え、手がかりは一度ゼロになった。

だけど、自分たちの力で、新しい手がかりを力ずくで毟り取ったのだ。[INDEX]四人になった『神獣の眷属(レガリア)』は、親友・結衣を救い出すため、大国の陰謀が渦巻く王都へ向けて、ついに本格的な反撃の一歩を踏み出すのだった――。

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《自己紹介》

桜雪(サユキ)

種族: 天災級・神獣【九尾の狐】擬態の不完全な部分: 白銀の狐耳(ぴこぴこ動く)と、立派な一本の白銀尻尾

属性・能力: 【闇】と【光】/ 圧倒的な神獣の身体能力、ネフィ直伝の抜刀術

本人のコメント:「普段は普通の女子高生だし、タピオカとかコンビニスイーツが恋しいだけなんだけど……戦うって決めた時は本気でいくよ。あたしの邪魔をする国なら、喜んでその敵になってあげる。あ、あと仲間のネーミングセンスには、毎日心の中で盛大にツッコミを入れてます」


ガオ

種族: 【黒狼】の魔物擬態の不完全な部分: ツンツンした黒髪の隙間から出る狼耳と、感情が丸出しの黒い狼尻尾

属性・能力: 【風】/ 風を纏った超高速の格闘戦、隠密索敵

本人のコメント:「……(コクッ)。俺の名前はガオ。狼だから、ガオ。……喋るの、苦手。ボスのことは、全力で守る。……飯、楽しみ」


ミャオ

種族: 【黒猫】の魔物(自称・闇魔法の天才)擬態の不完全な部分: ピンと立った黒い猫耳と、新体操のリボンみたいに動く二本の猫尻尾

属性・能力: 【闇】/ 『影の侵食(シャドウ・バイト)』などの足止め・嫌がらせ魔法

本人のコメント:「あたしの名前はミャオ! 猫だからミャオにゃ! 文句あるにゃ!? サユキは最初、消滅させられるかと思うくらい怖かったけど、実はちょっとチョロくて可愛いボスのことが大好きにゃ! 人間の街に行って、お肉に甘い蜜をかけたやつをたらふく奢って貰うにゃ!」


ネフィ種族: 【深淵の毒蛇(バジリスク)】擬態の不完全な部分: 首元から腕に残るサファイア色の綺麗な鱗と、縦に割れた蛇の目

属性・能力: 【深淵・幻術】/ 空間の違和感を見破る幻術、毒、そして切れ味の鋭い『刀』の技術

本人のコメント:「あたしはネフィ。スネークだからネフィ。手がかりがなくても、あたしたち『神獣の眷属(レガリア)』の4人が集まれば、人間の国のまやかしなんて一刀両断だよ。よろしくなボス。」





えーと。ガオの自己紹介がめっちゃむずいです。

そういえば少し気になったから質問するんですけど小学生 中学生 高校 大学 社会人 みなさんはどれですか?コメントでぜひ教えてください!

後もう一つ作品書くつもりなんですけどどういうのがいいですか?

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