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2 舞台はコンビニらしい

「先生!何やっているんですかっ!」


担当さんに怒られた


ナニってコンビニのレジ打ちなんだけど?







2日ほど前のこと


オレは異世界に飛ばされたことが判明した


いや、オレの仕事がサラリーマンから小説家に変更になっていただけなのでパラレルワールドになるのか?




リーマンに小説を書けなんてのは無茶振り以外の何物でもない


ところが訪ねてきた担当さんには通じなかった




「はいはい、わかりました、とりあえず書いてみましょう、ね?」


真剣に相談しているのに扱いが軽かった


どうやら締め切りを破って下手な言い訳するのがデフォルトらしい




なんでも過去には記憶喪失になった振りをしたとか


そりゃ異世界から来たなんて言っても相手にされないわけだわ


・・・しかし何やってるんだよ、この世界のオレ






部屋に会った雑誌からオレが書いた話を読んでみると微妙だった


本好きからするとイマイチ


あってもなくってもどっちでもいいってレベル


・・・よくこんなんで小説家やってるな




まあ、世の中には数行読んだだけでパスされる小説なんてものはゴロゴとしているし?


粗製乱造だし?


底辺作家で貧乏作家だとこんなもの?





だからといってお金を貰えるほどの文章が即座に書けるものではない


通帳の残高はアパートの家賃と今月の食費で確実に消えるほどだった


オレ、ピンチ?





まあ、そんなわけでとりあえずコンビニでバイトすることにした


住む所があるうちに稼がないといけないからな


・・・アパートを追い出されてダンボールで家を作るのだけは避けたいぞ




え?リーマンの時の会社はどうした?


ネットで検索したら影も形もなかったよ!




レジ打ちと商品の陳列に四苦八苦し、立ちっぱなしのせいで足がパンパンになっていたら担当さんに突撃された


それが冒頭のシーン




小説家なんて不安定な職業よりは健全


働いた分だけお金がもらえるという夢のような世界


明日のご飯と住むところが保障されているなんてなんてすばらしい


単調な仕事と思われるけど、昼時とか夕方とかはさばききれないほど人が来て綱渡り状態でハラハラする


納品と来店が重なるとドキドキする


レジの集計と現金があっているかどうか確認するときは超緊張するけど、ドンピシャだと凄く楽しい


案外ワクドキの楽しいお仕事だよね


とりあえず説明した




仕事の邪魔になるので説明を聞き終わったら、さっさとどこかに行って欲しい


こんなことで首になったらたまらないし、な


こちらは言葉をソフトにして言ってみた


・・・オレだって空気を読んで話せるよ?





とりあえず納得したようで担当さんは出て行った




担当さんは出版社に在籍するサラリーマンだから生活を保障されていていいよな


そんなことを思いながらバイトをした


夜まで、どころか次の朝まで


だって深夜は時給が高くって稼げるからな






翌朝、思わず寝てしまいそうになるのを我慢しながら帰宅したら、我が家に担当さんが居た




電気が付いていたので消し忘れたかと思って鍵を開けたんだよ?


そしたら担当さんがコタツに入ってコーヒーを飲んでいた





ビックリしすぎて「うわっ!?」って叫んだね


・・・マジでびっくりした、担当さんはオレを殺す気か?






「コンビニの件、了承されました、すぐにでも書き始めてください」


担当さんはニッコリ笑ってそう言った


「は?」





いつのまに書くことになったんだ?、じゃなくって、それダメだから!


もうすでに賞を獲った有名な作品があるじゃん!


オレがそう言うと


「え? ありませんけど? 何かと勘違いされてませんか?」


こいつ何言っているんだ?って顔でマジレスされた




あの名作が無いんかいっ!?


どうやらオレのジョブが勝手に変更されていただけでなく、あの名作まない世界らしい


なんて世界だ!


って異世界か・・・

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