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081●調略と謀略

ラベリアとの国境に着いた。我が領地には、すでに追手が迫っているはず。ここを通る以外に逃げ道はない。敵だった国だが、やむを得ん。忌々しいが、このところ、ラベンダー派がうまくラベリアを手なづけている。まだ、儂らについて、知らせは届いておるまい。今のうちに、さらに隣国に落ち延びなければ。


何?王がもてなすから、宮殿にくるように、だと?身分を明かしたのが、裏目に出たか。だが、あの入国手続きで時間を費やすことはできなかった。急ぎ、国を通り抜けねば。どうする?


公爵に気づかれてはならぬ。たかが、あれだけの人数だ。うまく身柄を拘束できれば、ボレリアへの切り札になるやもしれぬ。遡れば、王家の血筋。長子の伯爵までおるわい。知っていることを根こそぎ聞き出し、人質にする。


「お招き、ありがとうございます。光栄に存じます。」

「なんの、くつろがれよ。」

これがその公爵か。腹黒そうだ。


国王か。尊大だな。悟られぬように、しかも、早々に切り上げなければ。


大臣からの伝言を読む。この公爵、謀反人か。なるほど、落ち着かぬはずだ。それならば、やりようも変わってくる。面白い。目の前の男、調略してみせようぞ。


それは考えただけでも、痛快だ!儂をボレリアの新たな国王にしてくれる!後ろ盾を得て、祖国に戻るのだ!思い通りの国を作ってくれよう!・・・そのうえで、ころあい見て、儂はラベリアも討つ!儂の謀略が最後には勝つのだ!!


「公爵は、その後どうなっている?」

「おとなしくしているようだ。ゴライブ伯爵も、特に動きはない。」

「しかし、ラベリアに預けておいてよいものか・・・。」

「戻ってくれば、懲罰を課することになる。陛下は’向こうで余生を全うするなら、それもよし’、と仰せられている。臣下とはいえ遠縁にあたる、元寵臣だからな。」

「ラベリアも口実を設けて、身柄の返還に同意しない。」

「禍根を残さねばよいが。」


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