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004●巨大な眼球を食べさせられる

「たいへんなことになったね。君は国に帰されるの?」

ロイに尋ねると、いつもの笑顔で彼は答える。

「どうだろうな。心配をかけてすまないな、ウィル。’陛下’が直々にいらっしゃるのだから、まあ、大事ではあるかな。」

「いや、やはり君が参戦したことについて、国王どうしで話をしにきたのだと、もっぱらのうわさだよ。許可を得ないで君が自ら兵を率いたのだから。結果は相手をすべて引かせて損害が皆無だったのは、お見事だったけど。わたしは、心配でたまらないよ。」

彼は遠い目をして、呟いた。

「こういう時、私がいた地域では、『巨大な眼球を食べさせられる』というのだったかな。もちろん慣用句だが。」

「巨大な眼球、っておだやかじゃないね。」

「それぐらい怒っている、ということだね。」

「我が国では『雷に打たれ続ける』という言い方があるけど、眼球の方がこわいね。」

わたしの言葉に、ロイは静かにほほ笑んだ。


エンジェラム王国大使館・兼伯爵邸を設置する等、様々な協定が双方の希望どおりに結ばれた。’王’と王との会談が終わると、マイロードは私たちに通常通り在中せよとの命を発せられた。そして、今、エンジェラム‘王’ウィリアムが待つ部屋の前まで来た。

ー私が入室すると同時に、音声遮断のシールドを張れ。また、万一にも光景を見る者がないようにしてくれ。

ー承知いたしました。警護は通常でよろしいですか?リョウマ、王虎、と私3体で構いませんか?

ー君たち3体なら鉄壁だ。

マイロードと共に部屋の中に移動した我々は、シールドを展開する。ウィリアム‘王’がいる。椅子から彼は立ち上がる。真っ赤な顔をしている。マイロードがウィリアムに言葉をかけられる。

「すまないな、ビル。心配をかけたかな。」

ウィリアム‘王’はため息をつくと、安心したように、マイロードの前で膝をついて言った。

「陛下、ご無事でなりよりでした。」


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