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リリア・テレシア~亜空間魔法の使い手~  作者: シャチ
第2章 貴族学校編

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21.卒業へ向けて

 第二王子殿下が卒業の後の学園はかなり穏やかだった。

 テレシア家門の物も全員婚約が決まり、私が次第、各自正式に婚姻する予定とのこと。

 このあたりはテレシア家門内の各子爵男爵の力関係があるので、私の婚姻に合わせて調整されている。

 私のほうもエディとの仲は良好で、決めた王都のタウンハウスの改築も私が卒業するまでには完了する。

 すでに住むことに問題はなく、私より先に卒業したロザリンドとイザベラはタウンハウスで最後の仕上げの采配をしている。

 彼女たちの旦那になる予定の者たちはタウンハウスの警備担当と従僕となる予定。

 家令は別途テレシア家からロザリンドの兄であるロイドがやってくる予定です。


 そして私の周りの環境も変わってきました。

 卒論のテーマが決定したこと。

 これは、行軍演習での実際の活動をまとめることになりました。

 そして、私とメアリー様は無事に宮廷魔導士となるための推薦をもらえたこと。

 二人とも十分優秀な成績を収めることができました。

 また、宮廷魔導士を目指す人間が少なかったこともあります。

 

 何でも、私の亜空間魔法で心が折れた方がでたとか。

 

 すべての魔法防御を無効化して人も魔物もえぐり取れる私の攻撃魔法は、一般的な属性混合の攻撃魔法にはまねできないものです。

 しかも、私は無詠唱。

 視界に入るものなら何でも亜空間にポイできます。

 

 それがあまりにも恐ろしかったのだとメアリーとドロシーから聞きました。

 

 私が怒ったとき目の前に居ると真っ二つになるという噂が流れたこともあります。

 仮にそれが事実ならジョーンズ子爵令息はもうこの世にいないでしょう。

 彼も随分おとなしくなりましたね。

 相当お怒りを受けても変わらなかったのに、魔法対決の時の恐怖がいまだにぬぐいえないようで、私を見ると逃げます。

 ちょっと面白かったです。



 私は王立騎士団の行軍演習に参加しながら、さらに亜空間魔法の練習を重ねました。

 より大きなものを運べるようにと、亜空間の入り口をより大きくして、開く時間を長く保つ練習です。

 入り口が大きく成ればその分多くの物を一度に取り込めます。

 開く時間を長くするのは、私も気になる亜空間の中を確認するためです。

 どんな空間が広がっているのか、いまだにわかっていないので。

 ちなみに今は通常サイズの樽や木箱を入れられる大きさの入り口と、維持できる時間も5分ほどに伸びました。

 あとは、樽が入るサイズなので、私は入り口を開けておけばすっぽり入ることができる大きさでもあります。

 

「それで、エディの提案としては動物実験をしてみようということですか」

「リリーの卒業後ですが、まずは犬をつかって亜空間に入ってもらい、どうなるのか確認します。最終的には私が直接中に入りたいですが、まだ入り口の大きさ的に無理がありますね」

「過去に鳥を取り込んだ時は普通に生きていましたから、死ぬことはないでしょうけど犬で何かわかりますかね?」

「鳥に比べればまだ人と意思疎通ができますから、何かわかるかもしれません。一度普通に入ってもらい、2度と入らないならなにか中で恐ろしいめにあったかもしれないと想定できます」

「なるほど、何度も繰り返して危険がないのかを調べたいということですね」

「そうなります」

「私としては、私自身が中に入るとどうなるのか知りたいところですね」

「大変危険な気がしますからやめてくださいね」


 エディからいい笑顔で止めがはいった。

 それは私も同じ気持ちなので、まずは実験を繰り返すしかないでしょう。

 一人でやるのは少々リスクが高すぎますからね。

 この先の亜空間魔法についての研究の計画をエディとお茶をしながら寝るのがここ最近の日々の過ごし方になってきています。

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