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リリア・テレシア~亜空間魔法の使い手~  作者: シャチ
第2章 貴族学校編

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9.貴族学園への入学

 テレシア伯爵家でのお披露目会も終わった私は、秋から王都にある貴族学園に3年間通います。

 頑張れば通えない距離ではありませんが、そんな無駄なことをしたくないのでお兄様が入学していた時と同じように学園で寮生活となります。

 法衣貴族で王都に住んでいる子たちは自宅から通う子が多いみたいですが、領地持ちの貴族の多くは寮に入ります。

 侯爵家ぐらいになればタウンハウスがあるので、そこから通う人もいるでしょうけど、多くの伯爵家はタウンハウスは持っていませんから、寮に入るのが普通です。


 貴族学園成り立ちは、もともと国が興ったころの安定しない治世を統治するため王家が各貴族子女や婦人を人質として王都に置くために起こったもので、今でも高位の貴族の場合、勉強よりも交流がメインとなることが多く、私の場は嫁入り先を探すことが目的の一つになります。

 下位貴族だと、王宮に務めることを目指す人もいます。


 当主であるお兄様であれば学園での交流も本格的なもので、自分が領主となったときの領地の発展の為に他派閥と交流しや側近たちと協議といったことをメインでやりますが、私のように跡継ぎでない人間はかなり緩めの交流となります。

 とはいえ、私が入学すれば卒業するまでの間テレシア伯の王都での窓口でとなり旗印なので軽率なことはできませんけれど。

 

 寮に昨年から入っている身内の令嬢は、子爵家のロザリンドと男爵家のイザベラ、私と同じタイミングで寮に入るのは男爵家のケイトとアマンダとなります。

 彼女たちは私のサポートをしてもらう事になります。

 

 私の世代は第二王子世代と呼ばれていて、ロザリンドと同じ学年に第二王子殿下が在学中。

 その分生徒の数は多い。

 私含め伯爵家以上だと第二王子殿下の妃となれる可能性があるので王国にある二つの侯爵家も第二王子殿下と同い年の令息と令嬢がおり、我が家を含め領地を治める十二の伯爵家からも年の近い者たちが学園に入学している。

 王国のほとんどの貴族家から一人は入学するので第二王子の前後世代は特に人が多い。

 カディル兄さまは王太子世代で、その時よりはましかもしれないけれど。


 私は爵位的に第二王子殿下を狙う事はできるけれど狙う予定はありません。

 だって”婿入り” されても困りますもの。

 すでに王太子殿下は結婚し、来年にはお子が生まれるといわれていて、無事にお生まれになった場合、第二王子殿下の価値はぐーっとさがります。

 そうなると、第二王子は現在の王弟殿下と同じように婿入りしてその家が公爵を名乗ることになるとおもいます。

 現在王国には公爵家が一つだけあり侯爵家に婿入りされた王弟殿下のために一時的に陞爵しており、王弟殿下がお亡くなりになると侯爵に戻る予定なのです。

 第二王子殿下も同じようになると思われています。

 なので、私が狙う意味は全くないのです。


「リリア様、お部屋整いました」

「ありがとうケイト、アマンダ」


 入寮に際して、部屋を整えてくれたのはケイトとアマンダです。

 彼女たちは将来に伯爵家内に仕える侍女になる予定で、学園にいる間は私付として実地訓練をすることになっています。

 部屋に入るときれいに整えられており、狭いながらも生活するには十分な空間でした。


 ロザリンドとイザベラは私の側近として学園にいる間活動します。

 派閥の為に情報を集め整理し私に提案してくれる役目で、二人は将来王城で務めることも考えているようです。

 ほかにも同じ伯爵家につらなる子爵家と男爵家の令息たちが私のサポートをしてくれます。

 当面は独身貴族の調査になるでしょう。

 独身かどうかは調べれはすぐわかりますが、人となりや裏に何か隠し事はないかなどは調査しないとわかりません。

 それに、領地を持つ高位貴族のほかに、法衣貴族の1侯爵と7伯爵家があります。

 私の最良の婚約先としては、当然同位の伯爵家であり利となる家が一番良いですが、それがないのであればまともに生活できるところと縁を結ぶことを考えなければなりません。


******


 入学式は学園の講堂で行われ、在学中の第二王子殿下が祝辞を述べられました。

 私は真新しい国のカラーである群青色の制服に身を包み、座って殿下の言葉を聞きました。

 参加するのは我が家を含む同級生となる2侯爵家と9伯爵家が上座で、下位貴族たちはその後ろの席で殿下の話を聞きます。

 今年の入学生は170名ほど、昨年は200名を超えていたというので、今年は少しだけ少ない。

 やはり第二王子と同い年の子息令息が多く、上位貴族を支えるための下位貴族もその数は多いです。

 5年前の入学生は3学年併せても50人いなかったというので、その差は歴然でしょう。

 

 この日は入学式が終わると特に予定はないので、寮に戻り私の部屋に側近を集める。


「第二王子は見事に王家の色でしたわね……ロザリンド、何か情報はある?」

「現在同学年の北部閥のフィンレー侯爵令嬢とのうわさがあります。フィンレー様は次期侯爵家当主でありますから、婿入りを狙っておられるのではないでしょうか?」

「なるほど、ではチェスター侯爵令息と、残る領地持ち7伯爵家の令息たちの情報を頂戴」

「チェスター公爵令息は現在第二王子殿下の側近として生徒会にはいっております。婚約者はスレーター伯爵令嬢、7伯爵家のうち3伯爵家は婚約者がおられます。現在フリーなのはブライス伯爵令息、ハーバー伯爵令息、ゴッドウィン伯爵令息、マウントバッテン伯爵令息となります」

「ブライス伯爵とハーバー伯爵は北部閥、チェスター侯爵の派閥よね。ゴッドウィン伯爵家は公爵の派閥で中立、マウントバッテン伯爵はうちと同じ南部閥だけど、アイリンガム侯爵家ともめていなかった?」


 ちなみにテレシア伯爵家も南閥の一員で、アイリンガム侯爵家を寄親としています。


「関税問題ですね。対立というほどではありませんが、鉱山を持つアイリンガム侯爵家が自領で宝石の加工を始めたため、宝石加工業が主だったマウントバッテン伯爵との間で軋轢があります」

「もともとは鉱石に関税をかけたマウントバッテン伯爵の問題だと思うけれど……その間にはまりたくはないわね。特にアイリンガム侯爵家に目を付けられたくないわ」

「となると、現状で領地を持つ伯爵家でよさそうな相手はいないという事になりますね」


 私はちょっと考えます。

 本当であれば領地同士の利をもって結婚を考えるべきですが、それがないとなると法衣貴族を狙う事も考えないといけません。


「法衣貴族でフリーな方はいるの?」

「いなくはないですが、海軍伯令息と内務伯令息がフリーですが、あまり縁を結ぶ意味がないかと」


 海軍伯はウェンサー家の親類ですし、内務伯は王城の関係部署ですから確かに意味がありませんね。


「これは子爵以下を狙ったほうがいいのかしら」

「学園にいる間に流れが変わることもありますから、リリア様は余り焦らなくてもよいのではないでしょうか?」

「うーん……そうねそうするわ」


 まずは学園生活に慣れることから始めましょう。

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