第八話 神罰の残滓 後編
前中後編の後編になります。
朝食を済ませ今日の予定を確認する。
「いよいよ六カ所目、ムーンドロップは三個、ムーンリフレインも三個、これだけあれば問題ないだろう」
「そうだな逆に余裕過ぎる可能性もある」
「そだね髭もムズムズしないし……一応金の目やっとく?」
「そうだな、念には念を入れておかないとな。神威の採取の成功の可否な」
「りょうかーい」とビビは元気に返事をし、準備完了と答えた。
「じゃあ、始めるぞ」
「金の目」
「きーんのめ」
「金の目」
「きーんのめ」
「「仕事しろ!」」
『ポコン』
そう言ってお互いの頭を軽く小突く。
「「……」」
「成功はする」
「そうだな、たしかに成功を喜んでた……」
「なんだよ歯切れ悪ぃな」
うーん、なんて説明をしたら良いんだろう。
「サイゾーが超サイゾーになるかも?」
「なに言ってんだ? どうなって超がつくってんだよ」
ロークの言うように、俺も良く解らないという事しか言えない。
「金の目って別に万能ではないんだと思う。そして親切でもないから、途中が無くて結果だけが知らされるんだ」
「ふむ、悪いことが起きるわけじゃないんだよな?」
「「たぶん」」
「じゃあ、良い! 分かんないことを言い争っても意味がない」
その通りだ。ただサイゾーがな……。
「じゃあ、さっさと行こうぜ。行けば分かる」
「なんか、かっこいい」
「そうだな、日に日に素が出てくるな」
うっせーと言いながら左の籠に収まるロークだった。
さて、ここが最終六カ所目の神威溜まりだ。
「昨日の神威溜まりと同等か少し強い力を感じるが、二人はどう思う?」
「そうだな、おれもそう感じるな」
「昨日の場所より力が強い」
少し強いくらいなら許容範囲だということで、採取することになった。
「準備は万端、忘れ物無し、いくぞ!」
「「おー」」
俺は二本のムーンドロップを地表に撒き、次に箱の準備だ。
ビビは銀の鋏を持ちスタンバイだ。
ロークは手に箱を持ち、足元にもう一つ準備している。
「きたぞ!」
「きたっ」
蔦が地表に現れ、実がポコンポコンポコンと三個現れた。箱も足りた!
一個、二個、と順調に採取していく。そして三個目。
「ダメだ入らない!」
「これを入れたら終わりなんだ!」
俺もギュウギュウと実を押すが、あと少しのところで蓋が閉まりきらない。
「くそーっ!入れよ!」
「あとちょっと!」
「まずいぞ膨張してきてる!」
「「「しまれー!!」」」
「ブルルル!」
突然俺たちの間から顔を出したサイゾーはパクっと一口、神威の実を齧った。その一口分で蓋は閉まり、蔦は萎み風に消えた。
神威の実を食べたサイゾーは全身が光りだし、収まったときには超サイゾーさんになってた。……ああ、これが見えてた場面か。
ビビとロークが顔をクシャクシャにして喜んでいる場面だ。
そしてサイゾーさんは一回り大きくなり、角が太くなり、金色に輝いている。
「どうしよ、気軽に呼び出せない見た目だ」
「超サイゾーさんだー!」
「呼び出せよー、サイゾーかっこいいよ」
ビビとロークにちやほやされ嬉しそうなサイゾーだ。
そうか、格好良いか……。
「帰還」
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