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さよならを言えなくて・・・
演奏が始まった。
ボーカルの3年生の先輩が某アイドルのように振付付きで歌う。演奏もうまい。美優はいつの間に練習していたのだろう?
アイドルグループの曲を3曲終わった後、メンバー紹介で、一人一人の演奏が始まった。
ギター、ドラム、ベースとボーカルが紹介していく。そして、美優の番だ。
「唯一の1年生、木島美優!!」
これは聞いたことがある。ショパンの「別れの曲」
美優は「別れの曲」をジャズ風にアレンジして演奏した。
「美優はまだ軽音部に入って1カ月なんですが、すぐに曲を覚えてくれました!!」
「でも、しばらく、B国留学のため、また軽音部、キーボードがいなくなります!!」
「軽音部、メンバー募集中です!!」
会場にどよめきと笑いが起こった。
紹介が終わり、また軽音部の持ち歌が続いた。
知世は大音量で頭が痛くなった。それだけでない。
(なんで、私に言ってくれなかったの?美優!!)
と頭によぎり、頭痛はひどくなった。
アンコールが始まる前に、知世は席を立った。
その知世を追いかけて、優弥も席を立った。
美優は二人をずっと見ていた。




