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クールなアイツ  作者: 松茸
こんな日常
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第九話:世一の行動力

 七瀬にリビングで待っててもらい、俺は押し入れへ向かう。


「たしか、この辺に…、お?あったな」


 取り出したのは一冊の手帳だ。

 長年放置していた手帳の埃を払って、七瀬の居るリビングへ戻る。


「…それは?」


「簡単に言うと、俺が絶対にやらなきゃいけない時に使う物だ。

 新世界の神になれるノートみたいなもんだな。

 …冗談だからそんな顔をしないでもらえると助かる」


 そういった瞬間に、何ていうか、七瀬の眉間がギュッと寄って、俺ではなくノートを睨みつけていた。


「見てみるか?そんなに書いてないけどな」


 七瀬はちょっとだけ躊躇いつつ、ノートを開く。


 そこには大したことは書かれていない。


ーーーーーー

有言実行


料理をできるようになる・達成

経過2ヶ月。


洗濯の仕方を覚える・達成

経過1週間。


掃除・達成

経過各掃除三日。


1日、母の代わりになる・失敗

計算が合わなかった。

動きに無駄が多い。買い物の仕方を学んでいなかった。


1日、母の代わりになる・達成

1週間の観察で分かったこと。

セール対象の確認を怠ってはいけない。

料理の工程、順番の確認や、ながらをすること。レシピは多めに。


父の会社のバイトをする・失敗

高校生になったから行ってみた。

バイトを雇うつもりがなかったところだった。仕方ない。


父の会社のお手伝いをする・達成

掃除や、書類の整理、対応しきれない電話を後日や時間をずらすという過程でお手伝いが成功する。

即戦力扱いされた。父が複雑な表情をしていた。


親戚のカフェのバイトをする・失敗

ダメだった。なぜ?


親戚のカフェのバイトをする2・失敗

若すぎるとのこと、それでは納得できない。

バイトを求めているのに、若すぎる?

違う。何か理由がある。

徹底的に調べる


親戚のカフェのバイトをする3・達成

父のせいだった。

条件付きでバイトできるように交渉。

メリット・デメリットの提示をすることで成功した。


一人暮らし・失敗

まだだめとのこと。なぜ?


一人暮らし2・成功

早すぎる。まだしなくていい。

だめだ。納得できない。

メリットの提示。

デメリットの排除。

条件の提示。

これまでの経過をプレゼン。

納得させた。

ーーーーーー


 ……計10ページに書かれている内容に七瀬は絶句する。

 これが、中学生?ノートの書き方が明らかに年齢と見合っていない。

 まるで仕事とかのファイルか何かを見ているかのよう。

 母の代わりになるとか中学生が言うの…?

 高校1年生になってからが更に凄い…。


 父の会社に突撃する行動力。

 お手伝いという形で即戦力扱いされる高校1年生…。

 それはお父さん、複雑だよ…。


 ここから更に両親が可哀想…。


「……このあと、何を書くの?」


「七瀬の同棲をお互いの両親に認めさせる」


 気絶しそう…!!

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