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クールなアイツ  作者: 松茸
こんな日常
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2/14

第二話:私

 男子高生。気だるげ。窓際の一番後ろ。


 ラブコメの主人公のような男の子。

 特徴的な所なんてない。普通の人。


 授業中はずっと寝ていると、クラスの人に言われている。

 私の席から見ることができないから、事実かは分からないけれど。

 そんなあの人は…なぜか学年順位、上位をキープしている。

 帰宅部なのになぜか運動神経もよく、料理もできて、部屋はいつも綺麗。

 いつも、料理の時に着る、緑のエプロンには猫の刺繍が縫われていて可愛い。


 彼は私のことをどう思っているのだろう。


 こんなにアピールしているのに、未だに表情が動かない。

 告白だって、何度もされてきた。私の容姿は一般的に見て整っているはず…。

 なのに、なぜ?なぜ襲ってこないの?

 ここまで密着しているのに。


 …花芽世一君は、もう既に枯れているのかしら…?


 少し、自信をなくしてしまいそうだ。


「また来るね…。世一君…」


♪♪♪


「見崎七瀬。一つ聞いてもいいか?」


 私は何故か、授業終わりに職員室へと呼び出されて、この笠原高嶺先生に呼ばれていた。


「なんでしょうか?」


「…お前は花芽世一が好きなのか?」


「好きですね」


「直球だな…」


「先生はなぜご存じで?」


「何となくだ」


 おかしい。私は学校では細心の注意を払って行動していた。

 本人から聞いたのか…?


「世一君は、何と…?」


「…サラリと推理するな。まぁ、なんだ…。頑張れ」


 あ、やばい。挫けそう…。


「…用がないなら帰ります」


「まてまて!私が悪かった!(こいつら!揃いも揃って難しすぎだろ!)

 えぇっとな?少なくとも悪い印象は抱いてない、と思うぞ?」


「そうですか…。」


「そういえば七瀬は知ってるか?」


「?」


「その様子じゃ知らないのか…?

 アイツバイトしてるんだよな」


「!?なんですかそれ」


「お、おまえ!せんせいの襟を掴むな!!」


「知らないです!何処ですか!何処でバイトを!?」


「わかった!わかったから離せ!!」


 通りで休日と、水曜日は家にいない訳だ…。

 いつも不思議に思っていたのだ…。

 一体何処に行っているのだろうと…。


「駅前の喫茶店で働いてる。

 その、行ってみたらどうだ」


「情報感謝いたします」


「………」


 聞いた瞬間、ここにいる必要はないとでも言いたげに去っていく七瀬に、高嶺は、思った。


 先生の扱いが2人して酷くないか、と。


 その日の職員室は、七瀬が青春していることにほんわかしているのと、その相手が世一であることに、難しい顔になるので、忙しかったそうな。

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