第一話:俺
思い至ったが吉日とも言いますよね。
というわけで初めてラブコメを書いてみました。
自分が見てみたいで書いてみたので、良かったら最後までお付き合い下さい。
「話しかけないで」
多くの生徒に対し、そう返す女がいた。
女子高生。ラブコメ。毒舌。
それはクールと氷を結びつけられることが多く、大抵の場合美人であることが多いジャンルである。
勘の良いお前らならば、あの美少女、見崎七瀬がどういう存在か、もう分かっているんじゃないか?
奴は、そんな定番を地で行く、毒舌クール系美少女というやつなのだ。
だが俺は知っている。
奴はとんでもないほどに寂しがり屋なのだと。
俺は俗に言う主人公席と呼ばれる場所からいつものように机に突っ伏し、奴を覗き見る。
ん?へんたい?馬鹿を言え。
眺めることが変態ならば、世の中の男子は全員変態で、カップルや恋をした人間は総じて変態になってしまう。
自然と目で追ってしまったり、何をしてるのか気になったり、連絡先を知りたくなったり、挙句の果てには何処に住んでいるのか気になったりするわけだ。
俺はストーカーではないし、奴に恋をしているわけでもない。
俺は。奴に付き纏われている。
♪♪♪
「先生。俺はなぜ呼ばれたのでしょうか」
なぜか、授業終わりに俺は職員室へと呼び出しをくらい、この笠原高嶺先生に呼ばれていた。
「…単刀直入に聞くぞ?
花芽世一、お前は七瀬が好きなのか…?」
花芽世一。それが俺の名前だ。
世界一とかなんとか親バカにも程がある名前だが、俺は気に入っている。
そんなことよりも、その後に付いてきた質問に、俺は頭を抱えてしまった。
まず、なぜ先生という存在にそんな事を聞かれなければならないのか。
そしてもう一つ、なぜ先生が申し訳なさそうな顔をするのか。
俺は疑問で仕方ない。
「まず第一に、俺は七瀬の事を「まだ」好きではありません。
第二に、好きだったとして、先生にそれを言われる筋合いはないでしょう。
そして最後に。
授業態度については謝ります。
申し訳ございませんでした」
「……うん…。(あれ?こいつまだって言わなかったか?)
まぁ、お前は、ノートを取っていないし、いつも突っ伏しているくせに、成績がなぜか優秀だからな…。
ほかの先生達も、ちょっと困惑してる。
気味悪がって私に丸投げしてくるくらいには…」
流石に酷くないか?
まぁ、自業自得ではあるが。
「家ではどういう生活を送っているんだ?」
「そうですね…。
まず家に帰ったら、着替えて布団に潜ります」
「ふむ。え?ふとん?」
「3時間寝ます」
「さんじかん?」
「起きます。飯の用意をします」
「ああ、お前一人暮らしだからか…」
「そして、インターホンがなります」
「……ん?インターホン?」
「七瀬が家に来ます」
「…はぁ?」
「俺に抱き着いてきます」
「ちょっとまて」
「取り敢えず中に招き入れて」
「……」
「共に飯を食います」
「ちょっと何言ってるか分かんない」
「そして、ゲームを起動します」
「え…?勉強じゃないんだ…」
「七瀬が膝に乗っています」
「あれ今、惚気られてる…?」
「コントローラー、一つを二人で持ち」
「やりづらくないのか…?」
「ある程度やったら、七瀬が勉強を始めます」
「おお…、だいぶおかしいけど学生らしいな」
「俺は膝に七瀬を乗せたまま、眺めます」
「やっぱり意味わかんない」
「そして、七瀬が勉強をやめて、二人で寝ます」
「おい」
「起きたら夜中で、七瀬が消えます。
いないせいで起きてしまうんです」
「………」
「どうやらタクシーで帰っているようです」
「…お前らって付き合ってんの?」
「付き合ってませんね。というか、七瀬にはまだ、好意を抱いてすらいません」
「なのに膝に乗せるの?マジわかんないんだけど…」
「そうですか?俺も分かりません」
「お前は分かっててくれ……」
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