第十三話:同棲初日
「さて、今までも同棲みたいなもんだったが…、これから本格的に、周囲の許可も含めて、改めて同棲する。
というわけでルールを決める」
「ルール?」
「そうだ。今までは何でもかんでも俺がやって来たし、これからもやること自体別に俺は気にしない。
というか、世話させろ。
そっちのほうが好きだ」
七瀬は動悸が激しくなった。
「俺達は同棲するが、まだ高校生だ。
契約書に書いた内容は、肉体関係は持たないこと。
それから、最低限のマナーを守ること。
これは絶対だ。
これを破ったら俺らは即終わりだ」
七瀬は、思う。
してもバレないのではないだろうか、と。
「そして、それ以外にもあるぞ?
まず嫌なことは、直ぐに言うこと。
わかったか?」
優しげな目で真っ直ぐと見られる攻撃。
七瀬は大ダメージを受けた。
「…くぅ…。ええ。分かったわ」
「俺も嫌だったらここは直してほしいということも直ぐに言う。
それから、七瀬にも家事をできるようになってもらう」
七瀬は考えた。
「…私、働きに出たらだめかしら?」
世一は少しだけダメージを受けた。
「…いいか?よく聞け。
別にそれでも問題ないが、俺たちは飽くまでも同棲しているだけだ。
お前がここを離れたり、俺が働きに出た場合、お前はどうする?」
七瀬は大ダメージを受けた。
「…、頑張、る」
「その意気だ。
後は…、まぁいい。
好きにしよう。
これ以上のルールは却ってだめになってしまう。
この家はもう俺だけの家じゃなくて、俺達の家になったんだから」
効果は抜群だ!
七瀬は瀕死になった。
頭の片隅にあった、その言葉を言わなければならないと、七瀬は意を決して。
「ありがとう。いち。ここまでしてくれて」
それでも、七瀬は告白はしなかった。




