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「2040年人類文明滅亡は避けられない!!」「な、なんだってぇぇぇーーー!!!(ΩΩΩ)」

「2040年人類文明滅亡は避けられない!!」

ミスタXは、第9話で世界経済を粉砕した赤チョークをへし折り、黒板にドス黒い数字「2040」を刻みつけた。

「な、なんだってぇぇぇーーー!!!(ΩΩΩ)」


一般人代表のミスタAは、世界経済が壊れてもエネルギーさえあれば生き残れると信じ込んでいたため、椅子の背もたれを掴んだまま白目を剥いた。


「解決したんじゃなかったのかよミスタX! 石の発電機がオープンソースになって、アフリカの村でも町工場でもエネルギーが無限増殖して、2040年の滅亡ドミノは止まったはずだろ!?」

肉体労働者のミスタBが、油にまみれた作業着の袖をまくり上げて机を叩く。

「そうだぜ! 俺たちの現場じゃ、5万ドルの電気炉をフル回転させて、Mサイズブロックをコンテナに詰め込む準備を始めてるんだ! 間に合わないってのはどういうことだ!」


しかし、頭脳労働者のミスタCは、眼鏡の奥の瞳を恐怖で極限まで見開き、血の気が引いた顔でノートPCの画面に狂ったように数式を打ち込み始めた。

「……量(ボリューム)だ。僕たちは地球の質量(マジョリティ)を舐めていた……! いくらオープンソースで自己増殖しようとも、物理的な製造スピードには『時間の壁』が存在する! 2040年のリミットまで、あとわずか14年しかないんだ!!」


ミスタXは冷酷に腕を組み、ミスタCの端末を指差した。

「ではAIに聞いてみよう、2040年までに生産される石の発電コンテナの数は? 最良の数字、もっとも可能性の高い数字、もっとも妨害で低くなった数字の三つでだ」


ミスタCはよだれを垂らしながら、AIが秒間数万回のモンテカルロ・シミュレーションで弾き出した「冷徹な生産予測パケット」を絶叫気味に読み上げた!


【技術的・統計的解説注釈①:2040年リミットにおける世界総生産コンテナ数予測】

第8話の5万ドル設備による「自己増殖ドミノ」をベースに、西暦2026年から2040年までの14年間で地球上に構築可能な「Mサイズ人造玄武岩発電コンテナ(10フィート規格)」の累積生産数をAIが算出した結果です。


1. 【最良の数字(理想的増殖シナリオ)】:約5,000万基

国家の規制が完全に形骸化し、世界中の町工場、旧自動車工場、セメント工場が100%石の鋳造にコンバートされ、サプライチェーンの抵抗がゼロで指数関数的増殖(倍加時間3ヶ月)が限界まで継続した場合の理論最大値。


2. 【もっとも可能性の高い数字(現実的普及シナリオ)】:約1,200万基

初期の1〜3年は米中政府の法規制やエネルギーメジャーの妨害(第9話)により増殖速度が停滞するものの、5年目以降に経済崩壊した国家の手を離れて草の根の「密造工場ギルド」が世界中に乱立し、中盤から爆発的にキャッチアップした場合の現実的予測値。


3. 【もっとも妨害で低くなった数字(極限抑圧シナリオ)】:約150万基

米中が戒厳令を敷いて鋳造電気炉を物理的に爆破し、玄武岩の採掘権を軍が完全統制。さらにインターネットの遮断によって設計図の流通が物理的に寸断され、一部の絶海の孤島や深山幽谷の秘密ギルドだけで細々と製造された場合の最低ライン。


「じ、150万から5000万基……!」ミスタAが頭を抱えて叫ぶ。「数字が大きすぎてピンとこねえよ! それだけあれば地球全員が助かるんじゃないのか!?」


「バカ野郎、10トンの巨石コンテナだぞ!」ミスタBが計算機を奪い取る。「1基あたり降雨地帯で最大1kW(第3話データ)だ。1200万基あっても1200万kW……世界人口80億人の生存インフラを支えるには、あまりにも、あまりにも足りねえ……!」


「それだけではない……」ミスタCが鼻血を吹き出しながらキーボードに突っ伏した。「最大の問題は、その『石の偏在』だ……! 均等に配られるわけがないんだ!!」


ミスタXの言葉の銃弾が、さらに冷徹に核心を射抜く。

「では次をAIに聞いてみよう、世界でどの集団がどれほど持っているか、大雑把にしめしてくれ」

「うわあああ!」ミスタCが白目を剥きながら画面をスクロールする。「資本と生存本能のドミノが、最悪の縄張り図(テリトリー)を描き出している……!!」


【技術的・地政学的解説注釈②:2040年時点における保有集団の勢力分布(現実的シナリオ:1,200万基想定)】

14年間の闘争の末、誰がどれだけのインフラを囲い込むことに成功したかを示す大まかな人口統計パケットです。


• 【旧米中政府・軍事ギルド】:約400万基(シェア約33%)

国家の威信をかけ、規制の網をかいくぐって初期段階から国家インフラとして強制徴用・超大量生産した軍事防衛用グリッド。


• 【旧エネルギーメジャー・多国籍インフラギルド】:約300万基(シェア約25%)

第9話で「玄武岩鋳造王」へ転生した旧石油資本が、自社の持つ広大な採掘権と物流網を駆使して強引に独占した商業・生存用グリッド。


• 【アジア・アフリカ・南米の中小国・草の根コミュニティ】:約400万基(シェア約33%)

第8話の5万ドル設備をゲリラ的に増殖させ、村落単位、町工場ギルド単位で地産地消・死守している生活防護用グリッド。


• 【絶海の孤島・隔離地域(遊び人・AI総督領)】:約100万基(シェア約9%)

第2話・第4話で予言された、北半球の死の灰からパージされた南半球の高標高離島群が、AIの最適化誘導によって独自に蓄積した完全生存用グリッド。


「やっぱり金持ちやデカい国が半分近く持ってっちまうのかよ!」ミスタBが悔しそうに拳を握りしめる。「俺たち庶民の草の根ギルドや、南半球の島には合わせて500万基程度しか回らねえってことか!」


「いや、本当の地獄はそこからだ……」ミスタCの喉から、極限の恐怖による喘鳴が漏れた。「電力が何人を生かすかではない。その電力が『どこで』動いているかだ……!」


ミスタXの眼光が、世界地図の絶望の境界線をなぞった。

「臨戦体制の数字を見届けるがいい。そして最後はそれぞれの賄える人数を示すんだ、そこがどこの大陸か、島なのかをだ」


ミスタCは血の涙を流しながら、地球規模の「生存可能人口の残高(バランス)」を読み上げた!


【技術的・環境科学的解説注釈③:ロケーション別・賄える生存人口見積もり】

第2話の密閉型水耕栽培と、第3話のコンテナ出力(1基あたり1kW=数世帯の最低生存カロリー生産・医療・通信インフラ維持と仮定)を組み合わせ、2040年の文明崩壊時に「実際に生き残れる人間の数」をロケーション別に冷徹に評価したデータです。


1. 【旧米中・欧州大陸(北半球崩壊地帯)】:賄える人数 約1,000万人(必要コンテナ:約400万基)

コンテナ数は多いが、第1話・第2話の通り「原発ドミノによる致命的な放射能汚染(死の灰)」と気候大激変により、大陸の環境負荷が無限大(インフィニティ)。効率が極限まで低下し、1基のコンテナで維持できる密閉型シェルターの人数が激減。数十億の人口に対し、軍と特権階級のわずか1000万人程度しか生かせない「凍える鉄の要塞」。


2. 【アジア・アフリカ・南米内陸部(飢餓大陸地帯)】:賄える人数 約4,000万人(必要コンテナ:約400万基)

第8話のゲリラ工場でコンテナを並べたものの、第1話で予言された人口爆発とモンスーン消滅による「絶対的食糧不足(カロリーベース調達率4割未満)」が直撃。土地が不毛化しているため、400万基のパワーを総動員しても、押し寄せる億単位の飢餓人口のうち、防衛線に守られたわずか4000万人しか囲い込めない「血塗られたオアシス」。


3. 【南半球・特定隔離離島群(グリーン・ドット・生存圏)】:賄える人数 約1億人(必要コンテナ:約100万基)

第2話の通り、大気の壁(ITCZ)と地形性降雨、死火山の肥沃な土壌という「天然の環境フィルター」が100%機能。環境負荷がゼロであるため、わずか100万基のコンテナ(流体透過スリット型)と地熱の併用で、島全体の農業・漁業・生活インフラが超高効率で駆動。手作業の文明退行(第2話)を受け入れた1億人以上の命の種火を完璧に、かつ永続的に養える「人類救済の箱舟」。


「バ、バカなっ……!」ミスタAが腰を抜かした。「世界で合わせて1億5千万人……!? 80億人いた人類の、たったそれだけしか2040年を越えられないっていうのかよ!?」


「しかも、その生存者の大半は……『南半球の島』に集中している……!」ミスタCが髪をかきむしり、床に頭を叩きつけた。


「大陸に残された数十億の飢えた胃袋……そして、第1話でミスタXが警告した、アフリカやアジアの大陸に溢れかえっている『自国製の小火器』を持った数億人の飢餓難民たちが、その事実を知ったらどうなる!?」

ミスタBの顔が、恐怖で浅黒く強張った。


「……島を目指して、海を渡ってくる。奪い取りにくる。残された船や、ありったけの武器をかき集めて、1億人の楽園へ、数億人の武装した人間の群れが、イナゴのように押し寄せてくるんだ……!!」


部室の全パズルのピースが、血塗られた最悪の終局(エンドゲーム)に向けて、カチリと音を立てて噛み合わさった。


ミスタXは、世界地図の南太平洋に浮かぶ小さな緑の点(グリーン・ドット)を、へし折れた赤チョークの断面で激しく突き刺した!


「つまり、対武装難民ができるのかということだ」

「「「な、なんだってぇぇぇーーー!!!(ΩΩΩ)」」」


一同の魂の絶叫が、暗黒の未来の海原に響き渡った。

テクノロジーを失い、19世紀の武道と白兵戦へ先祖返りしたFIREの未来人(第6話)と、生き残りをかけて大陸から押し寄せる数億の武装難民。

石のAI総督(第4話)が統治する孤島の防壁を舞台に、人類最後の、そして最も凄惨な「生存権の奪い合い(ラグナロク)」のカウントダウンが、今、非情に始まったのだ!

次回予告

「これが真に検討すべきシナリオだ!!」

「「「なんだってぇぇぇ!!」」」

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