『業火の惨劇と血の飽食』
続きが気になる方は、ぜひブックマーク登録と評価(★★★★★)をお願いします!執筆の励みになります!
『業火の惨劇と血の飽食』
キョウノは激怒し、その怒りが彼の中の核を急速に覚醒させた。
奪われていた力が、溶岩のように血管を駆け巡る。
彼は矢のように外へ飛び出そうとした。
ミリナがそれを止めようとするが、キョウノは振り返り、壁を震わせるほどの声で怒鳴りつけた。
「黙れ!!」
その叫びとともに、彼の口から不気味な魔法陣の輪が出現し、ミリナをその場に完全に凝固させ、身動きを封じた。
キョウノは全速力で自宅へと向かった。
不安と疑念に突き動かされ、父親の真実をこの目で確かめるために。
目的地に到着した時、彼の血の気が引いた。
家は激しい炎に包まれ、黒煙を上げて崩れ落ちていた。
そしてその炎の中から、強靭な肉体と鋼のような筋肉を持つ、一人のハゲ頭の老人が歩み出てきた。
その手には、キョウノの心を切り裂くものが握られていた。
――切り落とされた母親の生首。
衝撃がキョウノの身体を縛り、彼は石像のように立ち尽くした。
老人は彼に気づくと、冷酷に微笑み、近づきながら言った。
「おお……お前がキョウノだな? 失礼、まだ自己紹介をしていなかった。私は……お前の祖父だ」
母親の首を目にしたキョウノの喉から、歪んだ笑い声、完全な狂気の笑いが漏れ出た。
「ははは……へっ……ははは……。お前、何をしているつもりだ?!」
その瞬間、空は突如として漆黒へと変わり、キョウノの周囲に真紅の雷が降り注いだ。
彼の身体は莫大な魔圧によって宙に浮かび上がった。
彼は頭を上げ、そして項垂れた。
目からは滝のように涙が流れ落ち、その瞳には狂気的な憎悪が宿っていた。
彼は絶叫した。
「殺してやる……この泥棒猫めが!!」
イリスの禁忌の力が10%解放された!
わずか数秒の間に、周囲の植物は枯れ果て、近くの川の水は干上がり、キョウノの周囲の弱き者たちは皆、その恐るべき霊圧によって呼吸を奪われた。
キョウノは破壊的なロケットのように突進し、祖父に向けて一撃を放った。
老人は笑いながらそれを防ごうとした。
防ぐことには成功したものの数歩後退し、嘲笑うように言った。
「ふん……所詮は子供だな」
二人は宙に浮き上がり、壮絶で圧倒的な空中戦が始まった。
目にも留まらぬ速さで打撃を交わし合い、衝突する魔力の火花は大気を引き裂き、周囲から酸素を奪い去った。
キョウノの身体は、解放された10%の負荷に激しく脈打っていた。
経験の差からキョウノは地面に叩きつけられ、祖父は彼を見下ろして傲慢に繰り返した。
「言ったはずだ。お前はただの子供だと」
キョウノはゆっくりと立ち上がり、その目は影に覆われていた。
そして、魂を凍らせるような低い声で呟いた。
「もっとだ……もっと寄こせ……。この忌々しい肉体など引き裂かれてもいい……お前の内臓を抉り出すためなら!!」
力が20%まで跳ね上がる!
この瞬間、老人は初めて、自分の首筋に本物の危機が迫っているのを感じた。
キョウノが電光石火の一撃を放ち、老人は全力を尽くしてそれを回避した。
確かにかわしたはずだった。
老人は生き延びたと思い笑おうとしたが、大量の血を吐き出してその笑いは止まった。
驚愕して下を見ると、自分の腹から内臓が消え失せていた!
振り返ると、そこにはキョウノが立っていた。
彼は引き裂いた内臓を貪り、血に飢えた目で狂ったようにそれを喰らっていた。
老人はその凄惨な光景に圧倒され、恐怖と感嘆の入り混じった声で後退しながら言った。
「お前は……真の最高傑作だ! またお前のために戻ってくるぞ」
次の瞬間、老いた祖父とその配下たちは転移魔法で一瞬にして姿を消した。
キョウノはその場に残り、盲目的な怒りに駆られ、爆発的な魔力で周囲のすべてを破壊した。
理性を失ったまま残された肉片を貪り、やがて彼の身体は過負荷によって激しく、危険なほどに脈打ち、制御を失って地面に崩れ落ちた。
キョウノは血に染まった土の上を、疲れ果てた身体で職いつくばった。
アンド、転がっている母親の首の元へと辿り着いた。
それを胸に強く抱きしめ、孤児のように激しく涙を流しながら叫んだ。
「母さん……母さん!! 俺をこの残酷な世界に一人にしないでくれ……母さん!!」
(世界は残酷であるというキョウノの言葉は、彼自身の個人的な人生観に過ぎなかった。しかし、この残酷な世界は、時として一人の人間を生み出し、その人間が世界そのものよりも残酷で恐ろしい怪物へと変貌することがある。……そう、キョウノのように)。
――(つづく)――




