『絶望の再会と剥離する神威』
続きが気になる方は、ぜひブックマーク登録と評価(★★★★★)をお願いします!執筆の励みになります!
ラオはヒカリの隣に腰を下ろし、静かに口を開いた。
「……さあ、現在の時間軸へ戻ろう」
「ええ、分かったわ」
ラオとヒカリは宿屋へと戻り、そこでじっと座っているキョウノを見つけた。ラオは歩み寄り、声をかける。
「キョウ、家に帰るぞ」
キョウノは立ち上がり、三人は森へと向かった。キョウノはヒカリの背中に手を当て、自身のシャルロン(魔力)を供給する。ヒカリは時空の時間を司る術式を発動させ、彼らは時空の狭間へと跳躍した。
時空の歪みの中、誰一人として互いを見つめ合う者はいなかった。やがته ذلك الفضاء التدريجي، ليصلوا أخيراً إلى ديارهم.
着地するやいなや、キョウノは移動点から約300メートル離れた街の方角から、禍々しく異様な気配を察知した。彼は一目散に街へと駆け出す。
街にたどり着いたキョウノが目にしたのは、無残に崩壊し、炎に包まれた惨状だった。
悲鳴を上げる子どもたち。空からは炎の矢が降り注ぎ、幼き命も、民衆も焼き尽くしていく。
あまりの光景にキョウノが息をのんだ瞬間——彼の視界が激しく揺れた。
ふと己の腕に目をやると、彼の腕は地に落ちており、大量の血が噴き出していた。
吐血しながら前方を仰ぎ見ると、そこには禍々しい紫色のオーラを纏い、近づく者すべての息の根を止めるような圧迫感を放つ巨躯の男——父・ナオが立っていた。
「貴様……殺してやる! 内臓を撒き散らして切り刻んでやる!!」
キョウノは咆哮したが、ナオは一言も発しない。
その時、キョウノの前に見覚えのある影が現れた。祖父・ゼノスであった。
ゼノスは蔑むような目でキョウノを見下ろし、吐き捨てた。
「キョウノ、お前は裏切りの孫だ。幼い頃から憧れていたお前の父親の手で、引導を渡してやろう。……それと知っておくがいい。お前の父親はお前の『源流』だ。父親を殺せば、お前自身のコアも崩壊する。さあ、呪われた容器を奪い取るための最後を見せてもらおうか」
「ふん……死など恐れてたまるか、この醜い化物め」
キョウノが吐き捨てると、ゼノスは禍々しい漆黒の黄色いオーラを爆発させ、叫んだ。
「ナオよ!! こいつの命を絶て!!」
意志を奪われたナオが、機械的にキョウノへと突進する。キョウノは紅蓮の力を発動しようとしたが、力は途絶え、起動しない。
ナオの容赦ない一撃がキョウノの体を直撃し、肋骨が砕ける重い音が響いた。キョウノは胸を押さえ、地面に崩れ落ちる。
ナオが追撃の一撃を振り下ろそうとしたその時——。
空間を切り裂くような、幼き子供の絶叫が響き渡った。
その衝撃波により、ナオの巨躯は吹き飛ばされ、街の壁へと激しく激突した。
暗闇の静寂の中、そこに立っていたのはラオだった。
両目を閉じ、敵の攻撃を防ぎ続けた全身は血に染まっている。そして彼の胸元から、不気味な顔が浮かび上がり、叫んでいた。
『兄ちゃん……兄ちゃん! 兄ちゃんから離れろああああああああああああ!!!』
その叫びが再び世界を震わせた瞬間、ラオの肉体が裂け、中から異形のキノコのような、一本の角と巨大な瞳、そして細く低い体躯を持つ異様な存在が実体化した。
その小柄な姿とは裏腹に、彼が放つ神威の威圧感は、数え切れぬ銀河をも一瞬で潰し尽くすほどのものであった……。
——つづく
続きが気になる方は、ぜひブックマーク登録と評価(★★★★★)をお願いします!執筆の励みになります!




