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断罪された公爵令嬢は、完璧であることをやめました  作者: 月影 すずり


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125/126

第125話 選ばれた世界

 何も、変わらないように見えた。


---


 風は同じように吹き、


 人は同じように歩く。


---


 だが、


---


 確かに変わっている。


---


 連合の門。


---


 出入りする人の数が増えている。


---


 使者。


 運搬。


 報告。


---


 すべてが、


---


 止まらずに動いている。


---


「忙しくなったな」


 レオンが言う。


---


「ええ」


---


 私は頷く。


---


「止められないので」


---


 一拍。


---


「回し続けるしかありません」


---


 マルタが笑う。


---


「面倒な制度だな」


---


「ええ」


---


 否定しない。


---


 中央のように、


 速くはない。


---


 分散のように、


 安定もしない。


---


 ガルンのように、


 軽くもない。


---


 だが、


---


 全部がある。


---


 その日、


---


 一つの都市から報告が届く。


---


「防衛の判断が遅れた」


---


 被害あり。


---


 中央なら、


 防げたかもしれない。


---


 別の都市。


---


「判断を現場に任せた結果」


---


「混乱発生」


---


 分散なら、


 まとまっていたかもしれない。


---


 さらに別の場所。


---


「資源配分で衝突」


---


 ガルンなら、


 流せたかもしれない。


---


 だが、


---


 どれも、


---


 完全ではない。


---


「どうする」


 レオンが言う。


---


 私は言う。


---


「次で変える」


---


 それだけだ。


---


 固定しない。


---


 それが、


---


 この制度だった。


---


 ガルンからも報告が来る。


---


「接触都市、増加」


---


 広がっている。


---


 完全には、


 取り込めない。


---


 だが、


---


 排除もしない。


---


 その間にある。


---


 リアが訪ねてくる。


---


「安定しませんね」


---


「ええ」


---


 一拍。


---


「しません」


---


 彼女は少しだけ笑う。


---


「それでも選ばれた」


---


 私は答える。


---


「選ばれ続けています」


---


 一度ではない。


---


 毎回だ。


---


 イェルクも来る。


---


「効率が落ちている」


---


「知っています」


---


「それでも続けるのか」


---


「はい」


---


 即答する。


---


 彼は何も言わない。


---


 ただ、


---


 少しだけ頷いた。


---


 夕方。


---


 広場に人が集まる。


---


 新しい判断。


 新しい配分。


 新しい役割。


---


 決める。


---


 その場で。


---


 必要な形で。


---


 そして、


---


 また変わる。


---


 完全ではない。


---


 だが、


---


 止まらない。


---


 私は空を見る。


---


 あの日と同じ空。


---


 だが、


---


 違う世界。


---


 選ばれたのは、


---


 正解ではない。


---


 選び続けることだった。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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