表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪された公爵令嬢は、完璧であることをやめました  作者: 月影 すずり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

123/126

第123話 選べないという答え

 風は、同じだった。


---


 昨日と、


 何も変わらない。


---


 だが、


---


 すべてが変わっていた。


---


 子どもがいない。


---


 その事実だけで、


 世界は違って見えた。


---


 誰も、


 そのことを口にしない。


---


 ガルンの人間も、


 レオンも、


 マルタも、


 ルーカも。


---


 ただ、


---


 静かに動いている。


---


 昨日と同じように。


---


 水を運び、


 火を起こし、


 食料を分ける。


---


 変わらない。


---


 それが、


---


 逆に重い。


---


「……どうする」


---


 レオンが言う。


---


 短い問い。


---


 だが、


---


 すべてを含んでいる。


---


 私は少しだけ考える。


---


 そして、


---


 言う。


---


「選べない」


---


 沈黙。


---


「は?」


 レオンが眉をひそめる。


---


「どういう意味だ」


---


 私は答える。


---


「どれも正しい」


---


 一拍。


---


「どれも間違っている」


---


 マルタが言う。


---


「逃げか?」


---


「違う」


---


 私は首を振る。


---


「現実です」


---


 沈黙。


---


 ラーデン。


---


 切られた都市。


---


 中央。


---


 速くて、


 守れる。


---


 だが、


---


 切る。


---


 分散。


---


 遅い。


---


 だが、


---


 止まらない。


---


 それでも、


---


 間に合わないことがある。


---


 そして、


---


 ガルン。


---


 切らない。


---


 だが、


---


 保証しない。


---


 結果、


---


 救えない。


---


「全部だ」


---


 私は言う。


---


「全部足りない」


---


 沈黙。


---


 ルーカが小さく笑う。


---


「じゃあ終わりだな」


---


「いいえ」


---


 私は言う。


---


「始まりです」


---


 全員がこちらを見る。


---


「構造は」


---


 一拍。


---


「選ぶものじゃない」


---


 風が吹く。


---


「使うものです」


---


 沈黙。


---


「状況で変える」


---


「人で変える」


---


「時間で変える」


---


 言葉が落ちる。


---


「固定しない」


---


 一拍。


---


「それが答えです」


---


 レオンが言う。


---


「それで回るのか」


---


 私は少しだけ笑う。


---


「回らないかもしれない」


---


「でも」


---


 一拍。


---


「固定よりは壊れにくい」


---


 マルタが腕を組む。


---


「面倒だな」


---


「ええ」


---


 私は頷く。


---


「面倒です」


---


「でも」


---


「それが現実です」


---


 沈黙。


---


 誰も反論しない。


---


 できない。


---


 すでに、


---


 見ている。


---


 全部の失敗を。


---


 私は言う。


---


「守れないものはある」


---


 一拍。


---


「それを前提にする」


---


 レオンが目を閉じる。


---


 マルタが息を吐く。


---


 ルーカが空を見上げる。


---


 誰も、


---


 軽くは受け取らない。


---


 それが、


---


 答えだった。


---


 風が吹く。


---


 三か月の期限。


---


 もうすぐ終わる。


---


 連合は決める。


---


 だが、


---


 私は、


---


 もう決めている。


---


 制度ではない。


---


 選び方を。


---


 それだけを、


---


 持って帰る。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


少しでも続きが気になる、と感じていただけましたら、

ブックマーク や 評価 をお願いします。


応援が励みになります!


これからもどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ