文祭本番
朝。正門前の歩道がふわっとざわつく。
立て看の横に一足幅点線、案内卓に卓上ベル、胸ポケットにはA6来場カード。講堂と食堂に横断幕。
準備は昨夜までに終わってる。今日は——本番!
掲示が三枚、赤字で補強されている。
【来場者ガイド】
最後で数える/前後半拍/退避=一足。運用帯=デモ/列、休憩帯=飲食/観覧。E-12b(二拍)。
手サイン=運用外→口で三語。
【外枠】角>影>中点/縞は見ない→外枠角/切替=二拍頭。
【三語最小**】『OK、進め』/『白線、見て』/『合図→止まる』
(胃評議会は焼きそばとりんご飴を強く推してくる。……保留!)
司会は三ノ宮。設計はミレイユ教官。志水は備品、ルナは広報。
ゲート班=楓・真白、講堂班=俺・黒鐘イツキ、食堂班=長谷・志水。
◆四問で固定(祭本番)
ルナが短く整える。
「対象=来場者+案内生、場所=正門/講堂/食堂、主体=実行委+生活指導、時間=本日終日」
三ノ宮が三行で上書き。
『最後で数える』
『前後半拍』
『退避=一足』
(中身はいつも通り。見せ方だけ祭モード)
◆正門:オープン!
チン。A=俺、半拍沈黙→三語で誘導。「足、ここ」
先頭の親子が一足幅に**±0.5目盛りで収まる。チンチン。B=楓、「OK、進め」。
行列が詰まらない**。チンチンチン。C=真白、終端前に「合図→止まる」——EP-1。
色カード(理解):緑52%/黄41%/赤7%(初回としては上々)
小事件:先生の“手で丸”
誘導で手で丸が上がりかける——楓が三語で先回り。「口で三語」。
先生、「こちら、どうぞ」に切替。干渉−1→回避。
小事件:拍手の波(E-12b)
開門の拍手がばらけて混ざる。俺は最後の音の終わりから二拍静止。続く列も止まる。再開。延長不要。
—ゲートは流れた。
◆講堂:デモ回(30分ごと)
舞台前に黒円+四角白点+退避線。背後に三行横断幕。
前静0.5拍→ベル1/2/3→後静0.5拍で交互一本。
A=俺:二拍末尾にEP-1「時間の穴→静止」。
B=イツキ:0%で通し、角=左上は最初だけ視線で示す。
C=楓:交代の二拍に「交代=角」。
反射→角順位
客席の銀風船が日を返して上辺がまぶむ。二拍頭で右上へ切替。全員そろう。誤読なし。
拍手早打ち(E-12b)
最後の合図の0.3秒後、小学生が先走り拍手。ルナが半拍沈黙→三語。「拍手、後で」——会場がふふっと笑って二拍。再開。
講堂ログ:誤読0/E-12b×1(拍手)/切替=二拍頭100%
◆食堂:屋台ラッシュ!
入口の一足幅点線、各屋台の机白点(四角)、卓上ベル。
落下音→二拍。
来場者が白点を凝視→長谷が三語「白線、見て」。
スマホ照射(“撮影のため!”)→名目干渉−2で休憩帯へ誘導。志水が位置マーカーで**+1**の支援。
列幅は**+半目盛り補正を二箇所**追加。**一足幅=±1目盛り以内=92%**に上昇。
食堂ログ:誤読0/干渉−2→回避/EP-1「交代=角」一回(長谷)
◆中盤イベント:太鼓行列(音の山)
校庭側からドン…ドドン!が近づく。講堂/食堂/ゲートに同時で届くタイミング。
胸の中にポコン……。
A:続ける / B:E-12bで二拍静止(全班)
「B。二拍」
—インカムで短語記述だけ。「太鼓→二拍」。三場とも最後→二拍で静止。
ログ:E-12b×1(全班同期)/被りなし。
◆午後:混在対応(影と縞)
雲が出て、講堂の窓影がゆっくり流れる。
A=俺は二拍頭で中点へ落として流れを吸い、B=イツキは角=右上を維持。
C=楓は縞に吸われかけ、「外枠、角」で戻す。誤読なし。
色カード(来場者):緑64%/黄31%/赤5%(午前→午後で+12pt)
◆休憩帯(屋台の端)
真白が水分+タオルで**+1**。楓は焼きそば半分で**+1**。胃評議会はりんご飴に可決。甘い。黙る。
◆仕上げ:クロージング一本(講堂)
夕方。最後のデモ。1→2→3。前後半拍→最後→二拍。
A=俺:合図後にEP-1「前後半拍」。
B=イツキ:0%で通し、方位は記述のみ(『影=南濃』)。
C=楓:二拍末尾でEP-1「時間の穴→静止」。
講堂ログ(最終):誤読0/E-12bなし/切替安定
◆集計(文祭・一日目)
志水が板書する。
R-12(ALT-02通算:文祭本番)
誤読:0(全デモ・全列)
一足幅(列):92%(±1目盛り以内)
色カード(来場者):緑64%/黄31%/赤5%
例外:E-12b×4(ゲート拍手/講堂拍手/太鼓同期/落下)※延長不要
干渉:手サイン×1/照射×1→言い換え&休憩帯で解消
EP-1:『合図→止まる』『交代=角』『時間の穴→静止』『前後半拍』を被りなしで運用
三ノ宮がスタンプを押す。「文祭本番:合格。カード→線→三語、効いた」
ミレイユが二行で締める。
『切替=二拍頭』
『曖昧→三語』
—黒鐘イツキは会釈だけして、人波に消える。視線はこちらを見ない。
でも、前後半拍の沈黙だけ、きっと同じだった。
◆掲示(来場者向け・最終)
【来場者へ】
最後で数える/前後半拍/退避=一足。運用帯=デモ/列、休憩帯=飲食/観覧。
E-12b(二拍)。手サインは使わず、口で三語。
◆廊下(二択)
夕暮れのポスターがぺたと鳴る。屋台の明かりが点きはじめる。胃評議会はりんご飴→満足。
胸の中にポコン……。
A:この学園で静かに暮らす / B:全力で勝ちにいく
「保留」——祭の速度も、やっぱりちょうどいい。たん、たん、たん。




