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選律の星環譜  作者: 刹那
38/67

午後点検

午後。薄い晴れ。掲示板の白紙が一枚、また増えている。端に『追記候補』。

今日は貼った線を点検して回る日だ。


司会は三ノ宮、補助にミレイユ教官と志水。ルナは足型ゲージと小型スタンプを持っている。

楓、長谷、真白は案内。見学の端に黒鐘イツキ。会釈は監督者へだけ。こちらは見ない。いつもどおり。



◆巡回の四問(固定)



ルナが短く整える。

「対象=掲示と運用場所、場所=実技・食堂・寮ロビー、

主体=生活指導(三ノ宮)、時間=午後の二時間」


三ノ宮が二行で目標を書く。


『三音整流=必須の定着度』


『退避線=一足幅の物理誤差』


(胃評議会は“糖分の差し入れを希望”と主張。可決!)



◆実技室(四角白点の理解)



白板の下に四角白点。掲示の脇に小さく『角順位=左上→右上→左下→右下/切替=二拍の頭』。


一年が手を挙げる。「“角=左上”って、毎回言うの?」


胸の中にポコン……。


A:毎回言う / B:最初だけ、以降は必要時のみ


「B。最初だけ」


俺は交代の二拍で短く置く。「角=左上」。

続くセットでは無言。滲みが出たらだけ言い換え。「角=右上」の順。


ログ(実技)


誤読:0


EP-1:A=『角=左上』(最初に一回)


追記案:『“角”は最初に短く→以降は必要時のみ』


志水が霧吹きを試す。上辺がうっすら。俺たちは右上へ、二拍の頭で切替。イツキは0%。

一年も半拍遅れ→二吸で沈む。


—スタンプ、ぽん。



◆食堂(昼掲示の持続)



長机の端に卓上カード。点線の一足幅は、ところどころ狭い。


胸の中にポコン……。


A:口で注意 / B:足型ゲージで物理を直す


「B。物理」


ルナがゲージを置き、+半目盛りを貼り足し。写真付きの『一足幅』を掲示。

列の先頭がOKサインを出しかけて——止める。「視覚合図=運用外」を思い出したらしい。口で三語。 「列、いい幅」


ログ(食堂)


幅誤差:狭い箇所×3→補正


干渉:手サイン→三語で回避


色カード(理解度):緑64%/黄32%/赤4%(前回61/35/4)


—スタンプ、ぽん。



◆寮ロビー(壁沿いテープ)



壁沿いに白テープ。掲示には『退避線=一足幅/非走者=床白線』。角で曲がるところが広がりがち。


胸の中にポコン……。


A:速度を落とす / B:呼吸前倒し / C:基準=テープ端に切替


「B→C」


俺は二吸で沈み、基準=テープ端へ切替。楓が半拍の沈黙を置いてから真似る。

曲がり角の幅が**±0**に収まる。


ログ(寮)


曲がり角ズレ:±1→±0へ改善


追記案:『角部=基準テープ端/半拍沈黙』


—スタンプ、ぽん。



◆小事件:名目が光る(やめて)



実技へ戻る途中、上級生がスマホのライトで白点を照らそうとする。「見やすいように!」


胸の中にポコン……。


A:助かるのでOK / B:名目干渉−2→休憩帯へ


「B。干渉−2」


ルナが三語で止める。「照射、運用外」


上級生はライトを消し、休憩帯に回して位置確認だけを手伝う(+1)。


ログ(干渉)


干渉−2:照射→停止


支援+1:休憩帯の位置確認に限定


—スタンプ、ぽん。



◆午後の確認一本(ALT-02:点検版)



講堂脇の小スペースで1→2→3の短い一本。掲示の追記候補が効いているかを見る。


前後半拍→ピッ→後半拍。A=俺:反応→当て、交代二拍末尾で「時間の穴→静止」——EP-1。


前後半拍→ピッピ→後半拍。B=イツキ:**0%**で通す。無言。


前後半拍→ピッピッピ→後半拍。C=楓:角=左上を最初だけ言い、以降は無言。

滲みが来た瞬間だけ「角=右上」。


背後でカランと配膳台。外部音。


三人の視線がそろって落ちる。——二拍静止。


ログ(確認)


誤読:0


E-12b:成立×1


EP-1:Aのみ(今日は分散)


掲示追記:『角=最初だけ→必要時』『角部=テープ端』は有効


—スタンプ、ぽん。



◆集計(点検サマリ)



志水が板書する。


三音整流:遵守(前後半拍の口置き率=78%)


退避線:±1目盛り以内=86%(角部を除く→追記で改善)


干渉:視覚×1/照射×1→即時言い換えで回復


色カード(昼帯):**緑64%**に上昇


三ノ宮が短く言う。「追記を貼る。これで線は一本」


ミレイユが二行で締める。


『最初だけ言う→必要時』


『角部=テープ端/半拍』


—イツキは会釈だけして去る。速度は速い。急いではいない。午後の光でも、二拍は同じ長さだ。



◆掲示(追記の反映)



掲示板に追記紙が二枚、正式に差し替わる。


【四角白点】角は最初に短く→以降は必要時のみ。滲み・反射時は角順位/切替=二拍の頭。


【退避線】角部=基準テープ端。曲がる前に半拍沈黙→置き直し可。


(短い言葉で、長い場所を守る)



◆廊下(二択)



夕方。白い紙が風にかすかに鳴る。胃評議会は糖分を補給済み。心拍は落ち着いている。


胸の中にポコン……。


A:この学園で静かに暮らす / B:全力で勝ちにいく


「保留」——最初だけ言う→必要時。たぶん、気持ちも同じ。いまはまだ、必要時じゃない。


—輪っかライトが床に丸。足音は二人分、少し遅れて一人分。テンポはたん、たん、たん。

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