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選律の星環譜  作者: 刹那
35/67

四角白点

朝。実技室。

黒円の中央に白点——のはずが、今日は細い白枠で正方形が描かれている。

四隅がちょんと濃い。名札には小さく『四角白点(試行)』。


掲示の追加紙が一枚。


【四角白点(試行)】

視線基準を**“点”→“角”へ拡張。通常は左上の角**。

滲み/反射/遮蔽が出たら隣接の角へ切替(左上→右上→左下→右下)。最後→二拍は従来どおり。

非走者は退避線(一足幅)内で床白線。


(点が四角になった。胃評議会は「角は四つ、気持ちも四つ」とか言い始めた。落ち着け)


—扉が開き、黒鐘イツキ。会釈は監督者へだけ。見学席に楓。志水が白ペンと反射板と霧吹きを準備。

ミレイユ教官は白板前、三ノ宮は判子のふたを外す。



◆口頭要約(30秒)



三ノ宮が顎で合図。「短く」


「目的:視線基準を角に置き換え、滲み/反射/遮蔽に強い運用にする」


「手順:前後半拍→合図(1→A/2→B/3→C)→最後→二拍。

走者のみ四角白点の角、非走者=退避線で床白線。角の優先は左上→右上→左下→右下」


「評価:誤読0/R-10継続/逸脱<5%/EP-1=各自1回」


「例外:E-12b(外部音)/名目干渉−2/支援は休憩帯+1」


ミレイユが一行足す。「“角を見る”のEP-1は短く」



◆セットV(基準の一本)



前静0.5拍→ピッ→後静0.5拍。


A=俺が反応→当て(軽)。交代の二拍で短く置く。「角=左上」——EP-1、回収。


前静0.5拍→ピッピ→後静0.5拍。


B=イツキが姿勢→反応。終端前に低く一言。「合図→止まる」。


前静0.5拍→ピッピッピ→後静0.5拍。


C=楓が反応→当て。二拍で左上の角を見る。肩は沈む。


ログ(V)


誤読:0


逸脱:0.4%/0%/0.5%(A/B/C)


EP-1:A=『角=左上』、B=未/C=未


(角、悪くない。点よりも止まりやすい)



◆小トラブル1(滲み→角移動)



志水が霧吹きで白枠の上辺をうっすら濡らす。左上の角がぼやける。


胸の中にポコン……。


A:左上続行 / B:右上へ切替


「B。右上」


二拍の最初で右上へ視線を一歩だけ動かす。基準は崩れない。イツキも同じ動きで0%。

楓は一瞬迷い、半拍遅れてから右上へ——肩が浮きかけ。


「呼吸前倒し」ルナが短く助言。


楓は二吸を差し込み、沈む。


ログ(滲み)


角切替:左上→右上(全員)


逸脱:0.6%(楓のみ)→修正


SY-肩:浮きかけ→呼吸✔



◆小トラブル2(反射→下段へ)



反射板で下辺に光が走る。右上は無事だが、次の巡で上辺がまとめて眩む。


胸の中にポコン……。


A:右上維持 / B:左下へダウン


「B。左下」


理由は三語。「上眩→下」。


—切替は二拍の頭で済ませる。俺もイツキも滑らか。

楓は**−半目盛り狭く立ってしまい、退避線との距離**が狂いかける。


「一足=維持」と俺が三語で置く。楓、足幅+半目盛りで回復。


ログ(反射)


角切替:右上→左下


一足幅:−0.5目盛り→修正


逸脱:0.5/0/0.6%(A/B/C)



◆FAQ即応(角の迷子を防ぐ)



ミレイユが白板に三行。


『角順位=左上→右上→左下→右下』


『切替=二拍の頭』


『上眩→下/下滲→上(三語で言う)』


(胃評議会も「上眩→下」は覚えたらしい。やさしい)



◆割込み(放送テスト音)



前静0.5拍の0.4秒後、講堂側のポンが漏れる。


胸の中にポコン……。


A:通常継続 / B:E-12bで二拍


「B。二拍」

——最後の音の終わりから二拍静止。角は左下のまま。非走者は退避線で床白線。テンポは保たれた。


ログ(割込み)


E-12b:成立(延長不要)


誤読:0



◆部屋版ミニテスト(机シール四角)



休憩帯。楓が机角シールを四枚持ってくる。部屋白点の四角版だ。


「左上→右上→左下→右下、同じ順で?」


「同じ」ルナ。


—十秒で貼り、机ノックで1/2/3を回す。イツキは**±0を継続。

楓は“角=左上”を口にしてから動くと迷いが減る**。俺は「交代=角」で一回だけEP-1。


ログ(部屋)


机版:運用可


EP-1:A=『交代=角』


協調:真白のタオル+吸水が**+1**(休憩帯)



◆仕上げ(角の一本)



最後の一巡。今度は順番に角を移すドリル。


A=俺:左上→右上へ切替。二拍の頭で短く「角=右上」。


B=イツキ:右上→左下。無音。0%。


C=楓:左下→右下。半拍の沈黙を置いてから動く。肩は沈む。


集計(本日)


R-7(ALT-02通算)


誤読:0


逸脱:0.6%/0%/0.6%(A/B/C)


角切替の安定:二拍の頭=100%


EP-1:A=『角=右上』、B=『合図→止まる』、C=未(温存)


協調:+1(休憩帯)/干渉:0


三ノ宮がスタンプを押す。「四角白点:試行→掲示。角順位と切替位置を三語で貼る」


ミレイユが二行で締める。


『角を見る=短く』 n- 『一足=維持』


イツキは白板を一度だけ見て、監督者へ会釈。こちらは見ない。

けれど、左上から右上へ視線を送る二拍の頭だけ、きっと同じだった。



◆廊下(二択)



掲示板に小紙が増える。


【掲示】四角白点(運用):角順位=左上→右上→左下→右下/切替=二拍の頭/上眩→下・下滲→上。


胸の中にポコン……。


A:この学園で静かに暮らす / B:全力で勝ちにいく


「保留」

——角が四つあるなら、止まれる場所も四つある。今日はそこまで。テンポはたん、たん、たん。

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