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MY STORY  作者: とえまる
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9/32

青春

『ワンワン!!ヴヴヴ…!』

『お、可愛い子犬ちゃんだなぁ。もしかしてこいつを助けに来たのか?』

狼は犬太の首輪を噛んで持ち上げた。

『葵…!葵逃げろ…!』

犬太は声がかすれていながらも葵に逃げるように言った。

『ワンワン!!(離せ!)』

葵はたくさん吠えた。

『そうかそうか〜。じゃあ、俺が先に子犬ちゃんをいただこうかな〜?』

狼は走って葵のところに向かった。

葵は避けて狼の足を狙った。上手く噛むことができた。

『ヴヴヴ…』

『離せ…!』

狼は足を振って葵を蹴り飛ばした。

『子犬のくせに強いな…。でもまだまだ』

次は狼5人中3人が葵に向かっていった。

『キャン…(怖い…)』

葵は怖くて震えた。

『おお、さっきの威勢はどこだ〜?』

『怖がっちゃって…かわいそうだか手加減はできないな…』

1匹の狼が葵に飛びかかった。

狙ったのは葵のお腹。

『キャン!キャン!(痛い!痛い!)』

狼の牙は鋭くボス戦のときよりも痛かった。

1匹の狼はその場から離れて葵の様子を伺った。

『キャン…ヴヴ…』

葵は立ち上がった。

『葵…!逃げろ!』

犬太が大声を上げた時には遅かった。

葵の後ろから大きな狼が葵に飛びかかった。

『キャン!!』

狙われたのは後ろ足。

葵は意識が朦朧としていてされるがままだった。

そのとき、犬太が狼を4匹やっつけた。

1人残されたのは葵を狙った大きな狼だけ。

犬太は狼に噛み付き狼の骨を折った。

『くっそ…次は覚えてろよ…』

狼は全員逃げた。

『葵…!お前…なんで…』

『犬太…昨日はごめんね…。』

葵は体からたくさんの血を流しながら謝った。

『俺こそごめん。あんなひどい言い方して本当にごめんな。』

葵は人間の姿に戻った。

主に足から血が出ていた。

犬太も人間の姿に戻ると葵をおんぶした。

『私重いよね…?』

『全く。ていうか軽すぎ。飯食ってんの?』

『食べてるよ!たくさん食べてる!』


夜になると2人は眠りについた。


『葵ー。出かけるぞ。体の調子はどうだ?』

『昨日よりは大丈夫。』

葵は起き上がって体を振った。


山の出口になると犬太が口を開いた。

『ここからは人間が多くなる。俺について来い。走るぞ』

『はーい!』


犬太は走り出すと葵も走り出した。

『あれ?わんちゃん?』

『わんちゃんがいる!』

通りすがる人は葵達のことを目で追いかけた。


『ふぅ、ここまでくればいいだろ。これから行くボスの場所はかなり遠い。2日くらいで着くだろ』

『ええ!遠い…』

『そんな事言ったって仕方ないだろ…』

『おめーら誰だ?』

葵と犬太が歩いていると向かい側から犬が近づいてきた。

犬太は『俺の後にいろ』と葵に言うと葵は犬太の後に下がった。

『お前こそ誰だ』

『おいおいそんな警戒心抱くなよ〜。悪いようにはしねーって。俺は風丸(かざまる)。よろしくな』

風丸はかなりフレンドリーな様子だった。

『俺は犬太。後ろにいるのは葵。よろしく』

『お前ら人間の血、あんだろ。』

『あぁ。今からボスに行くところだ。』

『俺は元々犬だからなぁ。できねーんだよ。どこのボスに行くんだ?』

『栞(しおり)のボス戦』

『栞ちゃんか!あの子は優しいよなぁ〜!でも強いからな〜。おいそこの後ろにいるお嬢ちゃん』

『は、はい!』

葵は急に呼び出され驚きが隠せなかった。

『おお〜。可愛い娘だな〜。犬太、いい女連れていくね〜!こんなの好きになっちゃうだろ?』

『え!?』

『うるせー!無駄口開くな…』

犬太は顔を赤くして下を向いた。

『ハッハッハっ。いやぁ青春だね〜。俺は暇じゃないのでまたな〜。ボス戦頑張れよー』

風丸は走って行ってしまった。

『なんだあいつ…気にすんな。行くぞ』

葵は犬太の後ろをついて行った。

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