いじめ
春、始業式
『葵!?!?』
葵と犬太は学校に行き始めた。周りの人は葵と犬太に釘付けだった。
『葵どこに行ってたの!?すごい心配したんだから…』
親友の春江は葵の母と同じことを言った。
『それに学年1のモテ男と一緒に戻ってくるなんて…2人ともなにかあったの?』
春江は犬太見て耳元で呟いた。
それと同時に葵の顔も赤くなって春江の手を引っ張ると廊下に連れ出した。
『え!?葵…東山くんと付き合ってるの!?』
『春江声でかい!!』
『葵もようやく彼氏作ったかぁ…。』
春江は『うんうん』と首を縦に振った。
HRにて
『葵〜!一緒に帰ろうぜ』
犬太がニコッと笑った。
『あぁ…ごめんね。今日野球部の練習あって…』
『え!?葵って野球部…なの…?』
犬太は目を点にして聞いた。
『やだなぁw 違う違う。私、野球部のマネージャーなの。だから…一緒に帰れない…』
最初は笑顔だった葵も帰れないと口にすると少し暗い顔になった。
『俺、外で待ってるよ。』
『え…それは悪いよ!』
『じゃあ、図書室にいる。野球部のマネージャー頑張れ』
犬太は『また後で』と行って図書室に行ってしまった。
『あーおーいーちゃん』
黒板の方から葵を呼ぶ声が聞こえた。
黒板の方を向くと教卓の上に肘をついてニヤニヤしている3人組の女子がいた。
『あ…』
葵はそのとき嫌な予感しかしなかった。
『ねぇねぇ、柴田さんって東山くんとどんな関係なのー?』
女子はだんだんと葵に近づいた。
『えっと…』
『なにビビっちゃってんの?あんたみたいなさぁ地味〜な子が東山くんと付き合うなんて100年早いと思うんだけど?』
1人の子が葵の胸グラを掴んだ。
『私が地味なことくらい知ってるけど…でも犬太が好きって言ってくれたの…!私も好きだから…だから……!』
葵はそのまま突き飛ばされた。
『いたっ…』
『生意気な口聞くねぇ?あんたなんか……!』
1人の子が葵のお腹を蹴った。
『今まで彼氏できたことないあんたがなんでよ!!』
女の子は声を荒らげて葵のことを蹴った。
もう1人の子がバケツいっぱいに水を持ってきて葵にかけた。
『あんた汚いから洗い流してあげたんだけど…お礼は?ありがとうも言えないの?』
女の子が横たわっている葵の上に足を乗せてきた。
『…もうやめてください……ごめんなさい…』
葵は泣きながら誤った。
『ムカつく…あんたなんか死んじゃえ!』
女の子達はそう吐き捨てると帰っていった。
葵は黙って立ち上がると雑巾を持って濡れてしまった地面を拭いた。けれどまた涙で濡れてしまった。
『お前、行方不明になってなかなか部活に来れなかったというのになんで今回は遅刻するんだ!!!久しぶりに来たら早く行こうって気にならないのか!?!?』
『ん?』
野球部の監督が声を荒らげてるのを聞いて犬太は1階の図書室からグラウンドを覗いた。
『葵…?』
怒られているのは野球部ではなく葵だった。
『すみませんでした!!』
葵は深く頭を下げている。
『(でもなんで…)』
部活が始まる前にはちゃんと話を終えたはずだった。
『あれ…』
よく見ると葵の髪の毛や制服が濡れていた。また頬が少しだけ赤くなっている。
『(なんかおかしい…)』
葵は走って部室に向かった。




