14.一人でもう、抱え込まないで
「どうしたの?お姉ちゃん。泣いて?」
「椿が………椿が………」
僕自身でも分からないほど号泣していた。初めて表に感情を出した気がする。だから、泣き出した自分をどうにかする方法を知らない。しかも、もう言葉がしっかりと出ない。
「お姉ちゃん、私が居るから。椿お姉ちゃんは最初からこうするって決めてたみたいだから、悲しんでいたらキリがないよ。私も悲しいけど、嬉しくもあるんだよ?やっとお姉ちゃんが、感情を表に出してくれたって。
無い物ねだりはいけないよ!でも、多分お姉ちゃんの中には椿お姉ちゃんの記憶などもあるんでしよ?だから、大丈夫。柊お姉ちゃんと椿お姉ちゃんは一緒に居るから。」
自分では分かっているけど、否定したかった事。自分でもよくわかっていた。
「蜜柑、ありがと…… 僕は僕で頑張ってみる。今までいた椿の分と椿と一緒になったこれからの分。出来たら、色々と手伝ってくれたら、嬉しいな♪」
やっぱり、椿の感情なのか、押さえてきた自分の感情なのか分からないけど、悲しいけども頑張ろう、楽しもうっていう気持ちに自然となる。
「じゃあ、お姉ちゃん、私は部活の方に戻るから。じゃあね!」
僕がお姉ちゃんじゃなくて、蜜柑がお姉ちゃんしてた。面白かったけどしっかりと言うことを言ってくれたから、立ち直れた。椿は今は僕と居る。それだけ分かればいい。
そう思っているうちに、あやさんがきた。
「調べる事って何だったの?」
「試合の途中でスタイルが変わったの覚えてる?」
「うん。何か柊ちゃんから椿さんに変わったっていう感じ?」
「それね、今までいた、椿が僕と一緒になったみたいなの。さっき確認していたのは、僕達の話部屋って言うのが僕たちの意識の中にあるんだ。そこにいって椿が居るかどうか確認していたの。」
「そしたら、いなかったんだね?」
「何でわかったの?」
「泣いたあとがあったんだよ。頬っぺたに。だからね。でも柊ちゃん。楽しみなよ椿さんの体で人生を!」
ただ単に嬉しかった。理解してくれる人がいて、しかも励ましてくれて。
そう思ったら泣いていた。そしたら、遠慮がちに頭を撫でられた。
「柊ちゃんは頑張ったよ今まで。でも、もう一人じゃない。まず、わたしからそして、テニス部の皆が柊ちゃんのお友達になっていくから。
だから、一人でもう抱え込まないで。」
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