第4話 日常
「おはよー」
「ああ、おはよー」
こいつは鷹宮つる。中の良い友だちだ。
「おっ、やってんね~」
こいつは江無紫蘭。えむしらん。MCと呼ばれている。
「やってるってなんだよ。」
朝、学校へ向かう道。学校が近くなるに連れ、知り合いが増えていく。
「おはようございます。一角十馬さん。結婚してください。本気です。」
この人は霧島永。きりしまえい。AKと呼ばれている。
「いちじゅーおはよー」
こいつは和良地のの。わらちのの。そのまんまののと呼ばれている。
俺の名前は一角十馬で、略して一十と呼ばれている。
高校生にありがちな、内輪ノリだ。名前と名字をくっつけるのが流行っている。
つる「さっきから誰と話してるの?」
一十「ああ、昨日、悪魔と合体してな、そいつに説明してるのさ。」
つる「悪魔ぁ?」
のの「悪魔人間!」
AK「私は信じますよ。」
MC「おれんとこにも来たぜ。」
校門を通り、下駄箱に向かうまでの時間の適当な会話。
めんどくさいが、コレがないと無いでさみしい。そんな日常。
靴を履き替えると、それぞれの教室へ向かう。
俺達は1年生だから3階に向かう。ふつーこういうのって1年生が1階なんじゃねぇのか?
授業
授業
授業
授業
昼休み。
昼は学校に移動販売のパン屋が来る。外にコンビニに買いに行くやつもいる。
俺はパンだな。焼きそばパンが好きだ。
うちの学校は昼休みが長い。1時間半ある。
理由は昼寝。昼寝を推奨している。
昼休憩を長くすることによって午後の集中力を上げようという政策だ。
その代わりクラブ活動の時間が短い。公立高校だから別にそこまで気合い入れて無いってのもあるが。
その時間を利用して、俺は学校を出て、近くにある川辺で飯を食う。
コレが意外と楽しい。
そして、誘ってもないのに、ぞろぞろとあいつらが集まってくる。
つる、AK、MC、のの。
川の砂利の乾いた部分にそのまま座り、昼飯を食う。
青春~をしたいわけじゃあ無いんだが、勝手になんか、こうなっていた。
そう言えば、こいつらとこー言う関係になったのは居つからなのか、なんでなのか、覚えてないな。
気がついたらこうなっていた。
AK「やはりこの焼きそばパンというものは、良くわかりませんね。美味しくないわけじゃないのですが、
特段、コレをやる意味が感じられないと言うか。」
MC「ならどう改善する?文句をいうだけじゃあ面白くないぜ。」
のの「肉いれりゃいんじゃない?」
つる「焼きそばおにぎり・・・そばめしはあるけどね。あれもまぁ良くわかんない。」
一十「ソース味がポイントだから、ソースを活かす方向で・・・」
キーーーーーーーーーーーーーーーーンコーーーーーーーーーーーーンクァーーーーーーーーーーーーーコーーーーーーーーーーン
遠くでチャイムの鳴る音が聞こえる。
昼休みが終わる。
俺達は荷物をまとめ、自転車で学校に戻る。
授業
授業
俺はクラブには入っていないので帰宅する。
他の連中はなんかやってるらしいが、詳しくは知らない。
この季節は17時になる前に夕暮れになる。
俺が家に帰る頃には、外は紅い紫色に染まっていた。
どーいう条件でそうなるかは分からないが、たまに、夕焼けが信じられないほど赤紫になる日がある。
気持ちよくはない。不気味というほどでもないが、
普通じゃないな。という奇妙な感覚になる。
日が完全に沈むと、俺の体の中から、悪魔が出てきた。
メビウス「さて、ほかの六人も契約が決まった。七祭が始まるのは1週間後の新月の日だ。それまで私は寝る。それじゃ。」
そう言って、俺の体の中に戻り、悪魔は消えた。
なんなんだ、と思ったら、悪魔がまた出てきた。俺の胸から顔だけ出して、目が合う。奇妙な感覚。
メビウス「言い忘れていた。悪魔と契約した人間には特別な力が一つ発現する。それは一人ひとり違う。
その力を持って戦うのだ。使い方は自分で覚えろ。それじゃ。私は寝る。」
・・・また俺の中に入り消えた。
今なんかとてつもなく重要な事を言わなかったか・・・?
確かに、殺し合いをするって、包丁とかバットで殴り合うのか?それは余りにも原始的というか、
銃でも無いとしょぼくないか?とは思ってはいたが・・・
特別な力・・・?
特別な力って・・・なに!?
一十「おい!特別な力ってなんだ!」
俺は自分の体に向かって叫ぶが、
マスターメビウスは一切答えない。
この野郎・・・
後一週間で殺し合いに身を投じる不安と恐怖、
特別な力という高揚感。
ワクワクとドキドキで、俺は今、浮足立っている。




