幕間 プロローグ❸惑星フィデリス
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星はまた巡り
惑星フィデリス。
かのオリンポス山よりも遥かに広大な山々が連なり、その大地には肥沃な土壌が広がり、
長閑でどこか牧歌的な原風景が、穏やかな瞬間を、呼吸するごとに刻んでいる。
その中心、山脈の頂に築かれた『 リュクシエル王城 』は、幾千年もの間『 勇気の王国 』として栄え、
リュクシエル地方の全ての人々に恒久の安らぎを与え続けてきた。
だが、その夜だけは違った。
王城の塔は激しく揺れ、城内の兵士達は厳戒態勢にあった───
『 龍の紋章 』が刻まれた円柱には亀裂が走り、ステンドグラスには青白い歪みが発生し、
王城の外縁にぐるりとめぐらせた磁力結界との境界面では摩擦が生じ、圧縮された空気が低く唸っている。
「こ、これは……!?」
「一体、何が起きているんだ?!」
城内を警備していた若い兵士がそう叫ぶ。
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けたたましい警鐘が鳴り響き、ただならぬ雰囲気が王城内を伝播していくなか
「陛下、調べましたところ現在この惑星の中枢、『 禁域 』で『 惑星管理システム 』が暴走しているようです。」
老齢の兵がそう告げた相手──
王城の最奥、玉座の前で
王=
『バルトルート=ウィルトス・リュクシエル』
(通称・勇気の国王)
は立ち上がり、玉座の間には猛獣の様に猛々しい怒号が大きく轟いた。
「愚かな!!!……アルテイシアはただ『 秘宝 』を持ち出しただけではない!!」
「『 最初の龍 』に封じていた、『 原初の記憶 』までも外界へ流出したのだぞ!!」
「あの結晶は……惑星フィデリスそのものの鍵だ。その様なことは断じて有ってはなるまい!!!」
怒りで震えるリュクシエルの国王に対し
王妃=
『イリーナ=フルークトゥス・リュクシエル』
(通称・果実の王妃)
は静かに夫の腕を押さえ、
一人娘の身を案じていた。
『……アルテイシア……。』
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