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召喚されたけど、一般人その1だった。  作者: 初花優音
第1章 桜、狼騎士さんと出会う
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第35話 どうやら大剣は折れたようだ

また、狼騎士さん視点です。

サクラと呼びながら近づいていく。

サクラが地面に座っているのが分かった。


何かあったのだろうか?


「サクラ、どうした?そんなところに座って。」



サクラに呼びかけると、驚いたのか俺の声にビクッとした。

ビクッとなったってことは気づいているはずなのに振り返らない。


「飛ばないなら、軍馬くんに乗ってないとだめって言っただろ?」


天使の翼のような空を飛ぶためのモノを背中につけていないのに、地面に座っている。

軍馬くんは近くにいるが、危ない。



「おーい、サクラ!大丈夫かぁー?」


返事もなければ、振り返りもしないサクラのことが心配になって大きめの声で呼びかける。


サクラはゆっくりと立って振り向いた。


「どうしたんだ?サクラ?どっかぶつけたのか?」


泣きそうだが、泣くのを我慢しているような顔をしていたサクラがいた。

どこかをぶつけたのか?


早く近くに行って無事を確認したい。

俺の傷を治してくれたすごい『ヒール』は自分には効かないのか?



「ごめんね?」


声を少しふるわせながら、サクラが謝ってきた。

何を謝っているのだろうか?




サクラが何かを見せるように移動した。

それは、地面に刺さっている刃だった。

たぶん俺の大剣の刃。



「狼騎士さんの大剣、、、抜こうと思ったら、、、、。折れちゃった。」




そして、サクラの右手に持っている、大剣の柄の方を見せながら申し訳なさそうに言った。

そうか、大剣は折れちゃったのか。


まーしょうがない。

大剣が見つかっただけでも俺は嬉しい。


それに、サクラが折っちゃったみたいに言ってくるけど、サクラじゃこの大剣を折るのは難しい。

きっと俺が木の上に投げたときか、地面に刺さった時に折れたのだと思う。


だから気にしなくていいが。


サクラは何度も謝ってきた。

自分が折っちゃったと思っているようだった。


だから教えた。

これは元々折れていたのだろうと。


そうするとサクラは大剣を見ながら、


「そういえば、すごい簡単にひっこ抜けたなって思った。」


といった。


「壊れていてもいい。見つけてくれてありがとな。」


この大剣は大事な剣だ。

確かに切れ味もよくて、手のなじみ具合も良かったから、長い間使っていた。

それ以上にこの大剣は宝物なんだ。

見つかって本当に良かった。


「魔物の方は見つからなかった。」


とも言っておいた。


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