第28話 軍馬くんから降りちゃダメ!?
「確か、ここで倒したんだよな。」
こうして、私たちは狼騎士さんが倒した魔物の近辺まで来ていた。
狼騎士さんのマイ武器は、大剣らしい。
でも、それをもって、逃げれるほどの体力が残っていなかったらしく、隠しておいたんだって。
倒した魔物の討伐証明だけは持ったらしいのだけど、解体もしていないから、高価で役立つ魔石も取れなかったみたい。
まぁー、瀕死の状態で、討伐証明だけでも持ってきていたのはすごいよね。
「ここらへん?」
軍馬くんからおりて、そう聞く。
「あぁ。この木に見覚えがあるし。なにより、ここらへんから俺の血のにおいがする。」
血の匂いでわかるとか、怖すぎる。
まぁ、獣人だし、鼻がいいのはうなずけるよね。
ちょっと前に進んでいた、狼騎士さんに、歩いて近づく。
ちなみに軍馬くんは、ひもを持たずともちゃんと私の横後ろをついてきてくれる。
「って、サクラ!危ないだろ!!」
「え?な、なに?」
振り向いた、狼騎士さんになぜか怒られた。
何か、危ないことした?
「なんで、軍馬くんから降りてるんだ!!」
それが、危ないこと?
「降りちゃダメだった?」
両肩をつかまれて、ゆすられるほど、ダメなことなの?
そんなに怒られるほど?
びっくりして、目をパチパチさせながら聞いた。
「駄目に決まってるだろう?」
迫力満点に怒ってくる。
「じゃあ、何がダメなのか教えて?」
そんな風に怒られるほど悪いことをしたつもりがない私は、ちょっと声が低くなっちゃった。
でも、何か異世界ならではの理由があるかもしれないと思って、不機嫌になったのを抑えようとする。
私、不機嫌ですって分かるような声出しちゃった。
それに気づいたのか、柔らかい声で、狼騎士さんは話してきた。
「軍馬くんは、危険を察知して逃げるんだろ?」
「うん、そうだね。魔物とかいる方には行かないようにしてくれるし、教えてくれる。」
普通はそんなことないだろうけど、私が軍馬くんをあやつっているわけではない。
私は、ただ乗ってるだけ。
私はこの先ほかの軍馬に乗れる自信が無い。
「サクラは、戦えないんだから魔物とあったら危ないだろ?」
あぁ、そういうことね。
私が弱いって言いたいんだね。
確かに、私は戦ったことがない。
平和な日本に生まれて、死ぬ予定だった。
魔法は、この世界に来て、使えることはわかった。
薙刀もこの世界に来て、初めて、切れる薙刀を手に入れた。
初めに出した魔法の速度と今出せる魔法の速さは、段違いに早くなった。
その魔法を使うほどに、上手に早く、そして、想像通りに出せるようになった。
でも、持っていたり、使えたりしてもそれで戦えるのとは違う。
例えば私がいくら魔法が魔物を一瞬で消せるような魔法を使えたとしても、薙刀で、魔物を殺せるような使い手だったとしても、戦うその場で使えなければ意味が無い。
だから、私は弱い。
まーでも、落ち着いて考えると、心配してくれてるってことか。
死んでもいいやつと思ってたらそんな風に言わないもんね。
「おい、サクラ!聞いてるか?」
なんて、考えていたら、また両肩を掴まれてゆすられた。
「うん、わかったよ。心配してくれて、ありがとう。」
だから、その肩ゆするのやめて欲しいな。
私、死んじゃうから。
すみません。
しばらく止まります。
12月までには更新再会できると思います。
【転生して、今は楽しく生きています。】の方は投稿してますので、良ければ見て行ってください。




