↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚されたけど、一般人その1だった。  作者: 初花優音
第1章 桜、狼騎士さんと出会う
23/42

第22話 ブラッシングとお風呂

side レオン(狼騎士さん)



「私と軍馬くんはお風呂に入ろうと思うけど、狼騎士さんはどうする?」


サクラはそういいながら、ブラシや石鹸を出してきた。


「俺も入っていいのか?」


こういう、外で風呂に入れることはまずない。

せいぜい、水で濡らしたタオルで体をふくか、夏なら川で水浴びだ。


貴重な水を体を綺麗にするのに使えないからだ。

しかも、3番隊の騎士は大勢で寝泊まりすることが多いからその人数、風呂に入るのは難しい。


「うん。いいよ。」


サクラは不思議そうな顔をする。

当たり前だと言うように。


「そうか、なら俺は後で入らせてもらう。見張りをしておくが、この周りには隠すものはないのか?」


見張りをするにしても、サクラは女の子だ。

隠すものは必要だ。


「あ!!ない。」


「、、そう、か。」


俺は、顔が赤くなるのがわかった。

のぞくつもりはないが、サクラがこれまで、なにも隠さず風呂に入っていたと思うと顔が赤くなる。


「!!そうだ。獣人は人間に比べて、五感が鋭いから、目隠しでもしよう。そうすれば、安心だな。目が隠れていようと魔物を発見できる。よし、そうしよう。」


サクラに言い聞かせてるのか、自分に言い聞かせてるのかよく分からない。


慌てていて、とても早口になっている気がする。


「別に目隠ししなくても、信じてるから大丈夫だよ。」


笑みをもらしながらサクラは言った。

そういってくれるのは嬉しいが、サクラはかわいい。


俺も男だ。

少しは警戒をして欲しいとも思う。


「今からは軍馬くんを洗うから、手伝ってくれる?」


「あぁ、わかった。」


風呂に入らせてもらうのに、何もしないわけにはいかない。


「とりあえず、このブラシで軍馬くんの毛を梳いてくれる?それで、今脱いで持っている洋服貸して?落ちるかわからないけど、洗うから。」



「分かった。ありがとう。助かる。」


俺の服の汚れはすごい。

サクラに洗わせるのは、可笑しいとも思うが、この場で俺は綺麗にできる自信が無い。


俺はサクラに服を渡し、軍馬くんをブラッシングするために、移動した。




軍馬くんは、頭がいいように見える。

サクラが俺を追いかけた後も、繋がれていないのに、サクラの後を追いかけて、草を食べてた。


愛馬は呼べば来るが、それは訓練したからであるし、他の騎士の愛馬を呼んでも来ない。

それはどの軍馬にも共通することである。


それに、この草原で、軍馬を1人にしたとしても、生きていける。

そんな状態で、繋がれてもいないのに、追いかけるのは、長年一緒にいる普通の愛馬でも、出来ない。


この軍馬くんは普通の軍馬ではないのかもしれない。


丁寧に、軍馬くんをブラッシングしていく。

助けてくれた、サクラが大切にしている軍馬くんだからだ。

俺がいつも軍馬をブラッシングするより丁寧にブラッシングする。


俺は愛馬を持たないが、軍馬は乗る。

その時その時軍馬は違うが、どの軍馬の時にも丁寧にブラッシングする。


軍馬くんが気に入るといいけど。



軍馬くんのブラッシングを終えて、サクラの方に戻ってきた。


軍馬くんは満足したようだった。

良かった。





「ありがとう。この石鹸で、軍馬くんのことを洗ってもらってもいい?まだ、洗濯できてないもんで、先にお風呂入っていいよ。これ頭洗うやつで、こっちが体洗うやつだから、間違えないようにね。はい、これタオルね。」



サクラは、小さい桶に長方形の小さな板で薄くした石鹸を作っているようだ。



「この高級そうな石鹸を使ってもいいのか?ありがたい。こんな高級そうな石鹸見たことない。本当にいいのか?軍馬くんのことは任せてくれ。」


俺は驚いた。

あったばかりの俺にこんな高級そうな石鹸を渡していいのか?


軍馬くんをしっかり洗おう。

任務を得た時と同じか、いや、それ以上に気合いを入れた。


「気にせず、使ってくれていいよ。軍馬くんを洗ってくれた、お礼だとでも思ってくれてどんどん使っていいよ。軍馬くんのことをよろしくね。」


サクラは、優しいな。

安心して、任してほしい。


石鹸などを受け取り、サクラの位置から見えない所にある特大桶のお風呂に向かった。



軍馬くんと一緒にお湯に浸かった。

高級そうな、ではなく、本当に高級な石鹸だった。


サクラは異世界人だからか、ここでの常識を知らないようだ。


色々教えていきたいと思う。


異世界人ってことを隠す常識があって、良かった。


こんなに世話になったんだ。

できることは、全部してあげたい。


サクラを無事に送り届けるまでの短い期間だけど、精一杯やろう。


俺の国の王様は常識的だからサクラを任せられる。

迷い人は国に保護されて、だいたいは、そこで自由に生きていく。隣の国は知らないが、だいたいの国は国で保護する。


俺はサクラのことが気に入っているようだ。

送り届けるまでの期間が短いのが嫌だ、なんて考えるほど。



それにしても、『ヒール』には驚いた。

こんなに綺麗に傷がなくなるとは思わなかった。


さすが、迷い人、異世界人というべきか。


そんなことをひとりで考えていると、急に軍馬くんが外に出た。


驚いたが、逃げるわけではないようで安心した。


任せてくれと言っときながら、逃がすなんてことはできない。


あんなに、気合いを入れたのに、軍馬くんが賢すぎて安心していたようだ。


だが、なぜ外に出たのだろうか?



あぁ、のぼせたのか?もう、お湯には浸からないようだ。


俺のことを待っているみたいだ。



俺も湯船から出て、体をふいた。


軍馬くんが体をブルブルして、水を落としたせいで、俺はもう一度体を拭くことになった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。