恋ひし者共の勉強会(一)
今回、投稿が遅れてしまったことをお詫び申し上げます。
理由としましては、2段階ログインの不具合でした。
認証コードの送信が大幅に遅れてしまい、このようなことになってしまいました。
読者様にはご迷惑をおかけしました。
引き続き「源平男子、武士に恋する。〜生まれ変わったと思ったら源平恋愛合戦始まってたんだが〜」をよろしくお願い致します。
窓から見えるネオンみたいな街の灯り、
冷房を入れるほど暑くはないので、窓を全開にして風通しをよくしている。
恋愛漫画や参考書が並べられている本棚や、ぬいぐるみやクッションが置いてあるベッド。
そしてもふもふのカーペット。
読者諸賢、ここがどこかお分かりか?
何を隠そう、源義経の自室である!
僕ら5人はそこで勉強会を開くことになったのだ!
でも、ただの勉強会だったらどんなに良かったか…
まあ事の経緯はこの話を読むとすぐにわかるだろう…
(源義経)
「ど、どう…どぅででだだだだだっだった?」
「なんて?」
興奮気味の教経が巴御前に問いかける。
どうやら、義仲を勉強会に誘ったら快くOKを出してくれて、今その勉強会が終わったところだという。
教経は相も変わらずこーゆーのが好きっぽい。
「どうって…別に普通だったよ…ハァ……」
「え、普通って……」
「特に進展なしってこと?」
「はぁあああああああああ????」
「…うん、そうだよぉ!」
「はぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ??????」
教経の叫びが教室中に谺した。
「うるさいよ」
「ごめん…」
「で、詳しくは何したの?」
「勉強以外何も」
私は、その時「マジか」って表情をしてしまっていたと思う。
若干引き気味の目線で巴御前を見ていた。
多分その目は、豚が食器を使って餌を平らげた時のような目だったと思う。
「なんよその顔」
「いや別に」
私はなんとか話を掘り出されないように踏ん張った。
すると巴御前は先程の発言を訂正するようにこう言い放つ。
「いや、別に結構アタックもしたからね?」
「え?マジでマジで?!」
「まじまじ!もー心臓バックバク!」
「どんなことしたの?」
教経に問われた巴御前は待ってましたと言わんばかりに口角を上げ、
自信満々に口にした!
「教えに行く時、肩とか当てに行ったりぃ……真向かいに座った時義仲の足をツンツンってしたり」
「「よっわ」」
なかなかない、私と教経のハモりシーン!
みなさん!スクショはすみましたか?
「ウッソでしょ?結構勇気出して頑張ったのに!」
「ざっけんじゃねえよ!そんな日和日和アタックのために背中押したんじゃねえっての!なんのための勉強会だと思ってんの?!」
「普通に勉強だろ」
「ひどいよ…!私頑張ったのに…!頑張った挙句、怒られて気まずい空気になったのに…!」
「…………」
「…………」
「ねえこの空気ぃ!」
教経が空気の口直しをするように口を開いた。
「で、どうするんよぉ!進展ねぇんじゃ、なんのための勉強会なんだよ!」
「だから勉強だろ」
「ってかさ、結構やばね?テストももう明後日だし…私らも勉強しなきゃだから…」
教経の言葉に私はこう言った。
「え、まぁだ勉強してなかったの?!私はもう一週間ぐらい前から始めてたよ」
「くっそこの優等生め」
「教経ぇ…ごめんねえ?私に付き合わせちゃって」
「なんかそんなふうに謝んないで?!こっちが悪いんだから!」
と、言う感じで軽く流しつつも、教経自身、その心の内は結構大慌てっぽい。
「どうする?」「どうしよ」が交差するこの空間に、突如、
新たな影が落とされた!
「あ、そ…その……」
「あれ?あれって、義仲じゃない?」
何故か義仲がこちらに向かってきていたのだ。
まるで投降しにきた兵士のような歩みでこちらに影を寄せてくる。
一体何が……?
数分前====
(吾妻鏡介⦅阿弥陀芳一⦆)
「……どうだった、っすか?」
「なんか、足蹴られたりされました…」
おいアタックしてんじゃねえか!巴御前!乗ったれよ義仲!
実を言うと、このまま義仲と巴御前がくっつくかないかな…っと心の奥で、いや心の底から思っていたんだが、
現実は非情なり…
当然と言えば当然か。
平教経はあんなに可愛いんだもんな…
現時点で判明している俺のライバルは2人。
こいつ、木曾義仲と。
謎のイケメン平維盛。
こんなのにどうやって勝てと言うんだ…!
おまけに、ハンデとして俺には吾妻鏡介がいるんだ……
バイバイ僕の恋…
……するわけねえだろおおおおおおおおおおお!!!!
、まあとにかく…これは……言った方がいいのか?
義仲に、「お前は巴御前にアタックされている」って…
答えは『否』だ!
なにせこのタイミング、ここで暴露してしまったら、確実にこいつは巴御前を振りに行く。
そうなったら、あとは教経とくっついてランラランって結末になってしまう。
僕の初恋の相手がこんな形で寝取られるなんて…そんなの嫌だ!
自分の気持ちすらちゃんと伝えられていないのに…!
とりあえず僕は義仲の言葉に相槌を打っておく。
「はぁ〜…マジかぁ……」
「マジっす」
「ま、まあ…そんなことは置いといて、ひとまずは…教っ経……だな」
「……!はい!」
なんてやつだ、話題を教経に切り替えた途端、とんでもなく眩しい笑顔でめっちゃ元気に返事をした。
………なんか腹たってきた…
そんな思いはそっとちり紙に包んで捨ててしまおう。
今は只、悟られぬように……
「ってか、鏡介ぇ」
「は、はいぃ?!」
「おまそんな性格だったっけ?」
!?
やばいっ…!
「そ、そんなこと……ないんす、ないけど…なぁ?」
「ふぅ〜ん」
なんとなくでそーっと逸らした。
そして、話を元に戻した。
「どう、する?早速誘いに行く…ですか?」
「ま…っ!もう行くんかぁ?!」
「恋路に、時期尚早なんてものはないん…ですよっ!さぁ!やりましょう!さぁ!」
自分で言ってて、「何言ってんだお前」的な思考になってしまった。
まあ、このルートが最善であると信じたい。
でも……
やっぱつれぇわ
そう言って、僕らは教経の元へと足を運んだのだった……
現在======
「義仲ぁ?!」
「げげっ!巴御前?!」
まずい…まずったぞこれ……
この状況で義仲が教経を勉強会に誘ったら……
血の休み時間の始まりだ。
「あっ!鏡介じゃん!やっほー」
じろり
見ている……、嫉妬に狂った目つきで、義仲が見ている…!
「な、何の用なのさぁ…」
巴御前は恋する乙女の表情で、タジタジとしていた。
それを見る義仲の顔は……
スーーーン
こけしのように無表情で佇んでいた。
「それでぇ…鏡介たち、何しにきたの?」
教経が問いかけると、
義仲の表情が、一瞬緩んだ!
「あ、いやそのねぇ〜!ぜひ良かったら、その……一緒に、」
「ちょいストーップ!」
僕は慌てて静止させた。
“な、何すんですかぁ?!”
“何もへったくれもあるか!バカですか?!バカなのですか!?あなた!ノンデリにも程度ってもんが…”
ここで義仲は事のやばさに気づいたようだ。
“……あ”
“な?”
“ど、どうしよう……俺、どうしよう…!”
こうなったら……もう、これしかない…!
“義仲…”
“……?”
“僕…俺に任せときなさい”
「みんな!ぼ…俺から、て…提案っだ!」
「「「……………?」」」
「みんなで勉強会…しませんかぁ!?」
‼︎
教経に電流走る……っ!
教経は「わかったよ…!あんたの思考!」とでも言うような表情で微笑んだ。
当然僕はキョトンとしている。
「いいねいいね!私たちって結構成績は上位の方の部類じゃん?それで色々教えあったら…ジャーン!大成功!」
「…?教経?」
「まぁ…一理あるかぁ…」
「だよねだよねっ!」
教経主導で話が進む…
「じゃあ…どこでやる?」
「うーん…マックとかでよくね?」
「ありよりのあり」
しかし、そこに教経が横槍を刺す…
「でぇーもぉー…公共機関でやったら迷惑かかっちゃうよねー?」
「まあ…確かにな……」
「じゃあ、誰かの家とか…?」
嫌な予感がしてきた…
そして、それは皆も察したっぽい
(鏡介…?!あんたもしかして…!)
(鏡介……!わかった、これは俺からの恩返しだ!)
(やったよ!鏡介!)
(アイス食べたい…)
「そ!みんな?どう?行けそう?」
「あー俺んちちょっと無理かもなあ」
「私んちも…」
「ごめんねー?こー言っといてなんだけど…私んちもなんだー」
「「「じゃぁ…残ってんのはー…」」」
やっぱりかぁあああああああああああー!
違う…それは……僕は、教経…君がぁ…!
「じゃあ…開催は義経の家ーーーー!!」
「え?なんて?何を?!」
……と言うわけで、結局誰向けのものかわからない勉強会が、始まったのであった…




