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報告書


 受け取った報告書を見ると、そこに書いてあったのはとある村で起きた事件についてであった。

 

 内容は一人の村人が衰弱(すいじゃく)して死亡したということであった。村人によると、最近やって来た人間達が主動(しゅどう)する儀式(ぎしき)行ってから日を重ねるごとに元気を失って数日後に死亡した。

 

 そして検死(けんし)の結果、体力の消耗(しょうもう)による死亡と断定(だんてい)された為これ以上の調査が入ることは無かったようである。

 

 また、調査の途中に得た村人の証言(しょうげん)によると村に突然現れた見たこともない服装(ふくそう)をした人間が森に入っていくのを見たので後を追ってみると、途中に最近できたと思われる血だまりがあったと、同時に書かれていた。

 

 ユウトが一枚目を読み終えると、次の紙をガルフに渡される。

 

 二枚目は最近やって来た人達が、村娘(むらむすめ)にとある儀式(ぎしき)をさせ結果自分の旦那(だんな)となる人間を召喚させたということであった。

 

 当初は、村人全員がやって来た人間達を疑っていたが、村娘が好みの人間を召喚させたことにより信用していたと言っていた。

 

 また召喚された男は言葉は理解できるのだが、途中意味の分からない言葉を言っていたという。


 そして二人はある日一緒に冒険に出かけたが、帰って来ない為捜索(そうさく)したところ、村娘が死亡しているのが発見され、男は何も残っていなかった為、二人はモンスターに殺害されたとされ男はその後モンスターにより連れて行かれたと思われると書かれていた。

 

 後日、村に憲兵(けんぺい)派遣(はけん)されたが、数日間凶悪(きょうあく)なモンスターは出現しなかった為、撤収(てっしゅう)したとなっており記載(きさい)された日以降もモンスターの出現の報告もなく現在でも村も存在すると書かれていた。

 

 手紙を読み終えるとガルフは次の紙を手渡しユウトは三枚目、四枚目と読み続けた。

 

 そして読むにつれて次第(しだい)にこの紙が何を表しているのかに気づき始めてくると、思わず吐き気がしてきた為、思わず読むのを中断(ちゅうだん)してしまう。

 

 そんなユウトを心配したのか、フィーは優しく背中を(さす)ってくれた。そして落ち着いてからフィーにお礼を言い、


 「……ガルフこれって……?」


 「これらは君が言っていることと、同じような事件を俺は解決するように命令されていて、この紙はその前に起こっているものについてだよ」

 

 この報告書に書いてあることはユウトがこの世界に来てからの境遇に似ている。

 

 恐らく一枚目は、召喚されたことに(おどろ)いて逃げ出したと思われる。そして逃げている途中に襲われてしまったのだろう。

 

 二枚目は、召喚した人間とされた人間が数日後に死亡しているとされていて、召喚した女性の方はその場に残され男はいなくなっている。

 

 これも、恐らく必要な男の方だけを連れて行き、いらない女性を捨てて行ったということであると思われる。


 その類似した事件件数はこの他にも数件あった。

 

 そしてすべての共通点(きょうつうてん)が小さな村にやって来た少数の人間が行った儀式(ぎしき)の後に起きたことであるということ。

 

 また、報告書にはやって来た人間の中に手の甲に傷のあるものがいたという報告があったが、全員毎回異なる服装で現れており途中から手袋を全員装着しているということもあったが背丈(せたけ)や体型からして同一人物の者だと思われていると書かれている。

 

 そして、その主犯(しゅはん)と思われる奴にユウトは、思い当たる点があった。


 「ガルフ。俺こいつ知っているよ」


 「だろうね」

 

 この主犯(しゅはん)こそ、ユウトとエアリス、そして村のみんなを苦しめた張本人(ちょうほんにん)。教皇であるということ。そしてそいつは今も何かを企んでいるに違いない。


 「そうしたらその教皇とやらを逃がさない為にも明日には村に向かおうと思うけど、まずは君たちの実力を知らないといけないね。ミシェラ、何か一つ依頼書を持ってきてくれないかな?」


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