ある男の成り行き
俺は目的を終えて帰参しようとしていたが、急に入った命令によると、以前より要注意として注視していたとある人物たちが我が領土にてまたしても、なにやら不穏なことをしているという情報が、斥候より入り急遽調査をしてほしいというものであった。
本来であれば、憲兵が派遣されるのだが、斥候によると想像以上に規模が大きい可能性があるということなので、近くにいた俺が派遣されることになった。
とんだ迷惑な話であるが、命令ならば仕方ない。特にあいつからの命令であればなおさら行かなければならない。
またこの件については以前からある程度知っている内容であり、またその内容が他の事と比べて奇妙な内容なので、尚更である。
しかし、今から調査に行けば、早くても夜の道を行動しなければならない。夜の行動は、普段とは違い危険が伴う。
だが、今日中にしなくてはならないのは情報と状況の確認からなので、今日中にその場所に向かうことは出来ないだろう。
しかし折角、あいつに直接伝えたいことがあったのに報告が遅れてしまうのは非常に残念である。
俺は来た道を戻りしばらくして街に入り、その街のギルドへと向かう。
情報によるとさらに詳しい内容をギルドマスターから説明してくれるという。
そして俺はギルドに到着してすぐ受付に、ギルドマスターを呼ぶように指示をしてから、しばらく待っている時に、思いもよらないものが目に入った。
それは冒険者ユウトの行方不明、およびそれに関する情報提供を求む張り紙であった。
男は思わず声を出してしまいそうだったが、何とかしてこらえる。
待て、そういえば調査する村は確か……。
そしてあの少年の近くにいた少女……確かエアリスとか言う少女だったな。
あの少年の言動からすると、あの二人は兄妹でもなさそうであった。
それに、あの態度を見る限りあの二人には何かある。この事が俺の中で何かが引っかかり、そしてこの事態、とても嫌な予感がする。
「お待たせしてすいません!お話の方は私も聞いておりますので、こちらの中の方で詳しくは伝えさせていただきます」
「あなたがここのギルドマスターですか」
「そうです。ギルドマスターのミシェラと申します」
ミシェラはこのギルド内の受付達より若干年上に見える女性であった。
そういえばここのギルドマスターは、報告が丁寧だってあいつが言っていたな。
せっかく、楽しみにしていたあいつへの報告も無くなっちまったし。それにあの剣もどうなったか気になって仕方がない。
しかし今は命令を終わらせることが優先であると自分に言い聞かせギルドマスターの案内でギルドの奥へと進む。
奥に進むと黒い皮に覆われた椅子と、机の上にはその目的地の地図が敷かれていた。
俺は椅子に腰かけ対面にミシェラが座る。
「では、ガルフ様。説明をさせていただきます」
「ああ、よろしく」
ラファール王国第五騎士団副団長ガルフ・アルバートは、任務を遂行する為に内容を確認するのであった。




