Re.スタート
戻ってから、すぐに言われた通りユウトは仮面を出して装着する。
久しぶりに戻って来たので、少し体が重い感じがするが少しして慣れた。
送ってもらったのはユウトが元居た街から少し離れた場所であった。
ここであれば、誰かに見られる確率はほぼ無い。
腰に下げてある聖剣はあっちの世界で作ってもらった鞘に収まっているのを確認する。ただこの聖剣も知っている人がいるかもしれないので、一度自分の中へとしまうことにした。
時刻は恐らく昼頃、時間はあの日からどれだけ進んでいるか分からないけど、ユウガが言うにはそれ程進んでいないはずだ。
そして戻って来て安心したのか、ぐぅぅと腹がなる。
「まずは飯だな」
ユウトは街へと向かい歩きはじめた。
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街に到着してすぐに市場へと向かった。
手持ちの銀貨を使って食糧を調達したものは直感で選んだものである。
街の見方もエアリスがいないだけでこれだけ風景が違うのかと思いながら歩き続ける。
仮面をつけているおかげで、街の人も警戒してそれ程ユウトに寄ってこないのも今のユウトとしてはありがたかった。
ユウトはその後、買い物を終えて安い宿屋にいる。
甘酸っぱい果物をかじりながら改めて自分の体の状態を確認する。
傷などは一切ないが、筋量が増えたせいで服が少々きついが動く範囲では問題はない。そして一番驚いたのが髪である。
ユウガが何かしらの調整をしてくれていたと言っていたが、まさか髪までいじられており、元の黒髪から銀髪に変化していたのと、微妙にくせがついたような気がするが変ではないと思うので気にしないことにした。
ユウトは果物を食べ終えると次に向かったのはギルドであった。
よく見ていた風景と、冒険者案内の受付さんが今日もせっせと仕事をしている。
ユウトがいた時と変わらないということは死んでから時間がそれ程経過していないことが分かった。
そして気になるのは、
「……やっぱりか」
ユウトが見たのは、冒険者の報告掲示板であった。
この掲示板は、危険なモンスターについての情報と共に冒険者の死亡や行方不明になったことについて書かれている。
この掲示板によると、冒険者ユウトは現在行方不明となっている。
ユウトはこの掲示板を見て真っ先にエアリスのことを思い出した。
エアリスは今どこで何をしているか今すぐにでも知りたいのだが、この掲示板の内容のとおりユウトは行方不明者となっているのとエアリスの背後には教皇がいる。
そしてあの教皇にはどこか怪しいところがある。
それを確かめるまでには慎重に行動しないといけない。
焦る気持ちを落ち着かせてユウトは、まず冒険者としてもう一度やり直すのであった。
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久しぶりの依頼はすぐに終わった。
対象のモンスターを見つけてすぐに討伐し依頼完了の手続きを終えて、報酬を受け取って今は宿に戻っている。
依頼を受けてから気づいたのだが、すぐに取った依頼書がまさかモンスター討伐の依頼だったとは、自分でも驚いた。
そして帰ってくる途中にエアリスの家にあった本より内容の濃いモンスター辞典を買って、それを読みながら部屋で宿の飯を食っている。
ちなみにユウトは宿でも基本、仮面を装着している。
宿主には見た目が昔の怪我でよくないから見られたくないと言うとそれを信じてもらい、こうやって居させてもらっている。
だが、何かあればすぐに憲兵に報告すると言われているがあくまで念の為だということで言っているだけで、ようは怪しいことはするなということである。
そして、夜に月を確認したところまだ半分も出ていないので、まだ時間は残されている。
満月の日に教皇は村のみんなの前に現れる。ということは確実に教皇に会うことが出来るということである。
そしてそれまでにユウトがすることは仲間集めである。
方法は依頼で仲良くなるか金で雇うかでどちらにしても依頼を受けるのが近道である。
しかし、それ程安心して現在の状況で冒険者を続けることは出来ないのも問題だ。
それはこのまま依頼を受けているとランク上げの審査があるからだ。
ランクが上がる時には、審査があるので身バレする可能性がある。
それを拒めば怪しまれるのは間違いない。
その事は最初に冒険者になった時はそれ程気にしていなかったが、現状では大きな問題となってしまっている。
それにエアリスのことも気になる。
だからこそ焦らず急がないといけない。




