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凡人の異世界転移物語  作者: 小さな枝切れ
第四章 忍び寄る暗雲
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森が危険になった理由

本日2話目です。

「皆んな一旦少し戻って作戦会議だ」


ルースミアの警告は無視出来ないと思いそう告げるが、ギャレットが反対してわざわざ引き返さなくてもここで考えれば良いではないかと言われる。

なんにも知らなければそういうよな。

参ったな、こういう時騎士って頭が堅いんだよな。

俺が返事に困っていると、バキバキバキバキと木の折れるような音が聞こえた。

だがそれは折れている音ではなく3本の木が動いている音だった。

2本はこちらにゆっくりと近づいてくる。


「木が動いてやがるぞ…」

「スレイド、あれはトレント又はトリエントと言われている森の守護者だ。

俺らを侵入者として排除しようと…うわあぁぁ!」


直後、岩がヒュ〜〜と飛んできてドカーンと地面に落ちる。

一定の距離から岩を投げてきている。


「騎士様よ、ここはリーダーの言う通り一旦下がって考え…うおわぁ!」


ドカーンとスレイドの側に落ちた。


「本来であれば出来ない相談だが、今は帝都に何としても親書を持っていかねばならん。

サハラ君の指示に従おう」


おお!騎士は引けぬとか言いださなかった。


だけど、おかしいんだよな。

トレントってあそこまで攻撃的なモンスターだったっけか?

別に森を傷つけるようなことはしてないぞ。


「サハラ、アレのテリトリーではないぞ。

アレは作り出されたものだ」

「な…あれを作り出すって、確かグリーンドラゴンだったっけ…」

「うむ」


確かグリーンドラゴンは森自体に自分を守るように呼びかけて、日に数体のトレントを作り出して自分を守るように行動させる事ができたはずだ。

加えてそのトレントは木を自律移動させる力を持っている。

つまり最近この森にモンスターが増えたと言うか危険になった理由はグリーンドラゴンがこの森に住み着いたのが原因という事か。


となると当然、今も何処かで潜みながら俺たちを見ているわけだな。



「サハラ様!後ろにもいます!」


撤退しようとした後方にもいつの間にかトレントが現れ控えていた。


「チクショウめ!挟み討ちかよ!」


合計にして前方からトレントと自律移動で近づく巨木の2体に加え、後方からトレントと同じく自律移動してくる巨木2体の合計6体かよ。

ここで弱点である火を使ったりでもしたら、森を抜けるまで森全体を敵に回しかねないな。


「サハラ君、あれだけでかいんだ。

森に入り込めば追っては来れないはずだ」


それが奴らの狙いなんだよ。

トレント達で仕留められればそれで良し。

逃げるようなら、その先でグリーンドラゴンが待ち構えているに決まっている。


「どうするリーダー!

もう動く木のほうが近づくぞ」


どうする、俺。

皆んなはグリーンドラゴンがいることは知らない。

言えばパニックになる可能性もある。


俺は必死にモンスターデータを思い出す。


ブルードラゴンとグリーンドラゴンは縄張りに侵入した者を捕食するが、交渉は他の竜よりはしやすい方だとあったはずだ。

だが出来るのか?

やるしか無いか…それに最悪ルースミアがいる。


「分かった!全員纏まって森に逃げ込もう」


グリーンドラゴン、お前の目論見に乗ってやるよ。


俺たちは森の中でも地肌が見えて道のようになっていた場所から自然あふれる森の方へ入り込んだ。

案の定、森に入り込んだらトレント達は追ってくることはなかった。


「サハラ〜、あそこなんかいる!」


木に擬態したようにその巨体のドラゴンがいた。


「ありゃドラゴンじゃねーか!」

「皆んな悪い少し黙っててくれ」


俺は一歩前に出ると声をかける。


「偉大なる竜よ、この森を通る許可を頂きたいのです」


うわぁこの感覚初めて会った時のルースミアと一緒だ。

グイッと顔を俺に近づけてくる。

ん?小さっ。


ルースミアを抜いた他の仲間は皆んな凍り付いていたようだが、今俺のそばにある竜の顔は42型テレビぐらいしかない。

いや、十分でかいけど、ルースミアの軽トラサイズを見たらそこまでの恐怖感は無かった。


「ほう、オレに話しかけ、オレが近づいて尚平静を保つか」


共通語を竜は使って答えてきた。

よし、交渉の余地は出来たぞ。


「人間よ、交渉ならば応じてもいいぞ」


ん?今なんかしたか?

バルロッサがくれた指輪が鈍く光っている。


「ぬ、抵抗したか。

まぁいい、お前らはオレの森を抜けたいと言う。

ならばその対価にお前らは何を寄越す?」


クソ、魔法使ったのか?

バルロッサのくれた魔法の指輪が無かったらどうなってたことか…

しかし対価か、どうする。


「何か私達で可能なことがあれば、それを対価としてはダメでしょうか?」


ドラゴンは頭をひねって考えているようだ。


「ならば、1人寄越せ。

それで通してやろう」

「ふざけるな!そんな事は私が許さん」


ギャレット…気持ちは分かるが怒らせるようなこと言うなよ。


「そうだ!仲間を渡すぐらいなら戦ってぶっ殺すまでだぜ!」


スレイド〜…

カイも口は出さないが短剣に手をやっている。


「オレは獲物が増えるのならそれで構わんぞ」


ハハハハハと笑いながら首を上げスーっと息を吸う音が聞こえる。

マズい、ブレスが来る!


『待て!』




いつもありがとうございます。


アクセス、ユニークが増えてビックリしています。

初めて書いた小説をこんなに見てくれる人がいてとても嬉しいです。

本当にありがとうございます。


時間更新は明日の17時予定です。

更新待ってくている人たちに感謝です。


また、誤字脱字など充分に気をつけていますが、ありましたらご一報お願いします。


それでは

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