お前かよ
当初2つに分ける予定だった話なので、ちょっと長めになります。
夕飯を食べに食堂兼酒場に行く。
カイは俺とルースミアが座った後も立っていたので、座るように促す。
「いいのでしょうか…」
「俺が良いって言ってるんだからいいんだよ」
オズオズといった感じで座った。
「こんばんわ〜!
あら?1人増えたのね?
そこのアナタ、な〜んか元気ないのね。
せっかく友達が増えたの、それってとても幸せな事なのよ?
過去に何があったのか分からないけど過去は変えられないの、けどね、未来は変えられるんだよ!
これから沢山幸せ作って人生楽しもう?ん?」
カイが途中でイエとかそれはとか言ってたけど、有無を言わせない勢いでレイチェルが喋る。
ルースミアはハハハと苦笑いをしていた。
「飲み物は紅茶で良いのかしら?いいよね?
すぐに持ってくるね」
そう言うと笑顔でキッチンに向かっていった。
「あの方は…」
「このお店の娘さんのレイチェルさんだよ。
なんか俺の時もそうだけど、なんかすごい子だよね」
そうなんですか…と何か思うところがあったのか、少しするとカイの表情が和らいだ気がした。
食事を終え、紅茶を飲みながら今後の話を持ちかける。
「カイが加わったのは良いけど、これからどうしようか?」
「主次第だろう。
我はサハラが望むところに一緒についていってやる」
「私はサハラ様が行くところへ着いて行くだけです」
それじゃあ困るんだよ!
うーん、やりたい事やりたい事。
とりあえずはやっぱりやりたい事見つかるまではギルドで仕事でもこなすか。
「お!」
お?
振り返る。
うええええええええコイツ、あの時のエロ親父じゃん。
「麗しの君がこんなところに居るではないか!」
「ルースミア、カイ、さっさと部屋に戻ろう」
「待て待て待てーい。
あの時はすまんかった。よしあやまった。
今日から仲間だ仲間」
「知りませんよ!勝手に仲間にならないでください、迷惑です」
なんか絡まれ続けた挙句仲間になる気だ。
ここは何としても逃げ切らなくては…
そうだ!こういう時こそレイチェルだ。
「サハラ様、その方はもしや…」
カイさんやだ何そのテンプレみたいな嫌な予感がする言い回し。
「うむ、いかにも俺こそ[不死身の禿鷲]スレイドだ」
そこ自分で言うか?
あ、このハゲ親父髪の毛以外に頭のネジも抜けてるんだった。
それより何だよそれ、不死身は良い。禿鷲は良いのか?本人的によ。
「やっぱり…
サハラ様、スレイド様は冒険者達の間でも有名でソードマスターの称号を持っている方です」
はいぃぃ?
ソードマスターって剣の達人とかだよな。
気がつけば酒場が鎮まり返り、全員がこちらを見ている。
「そいつサハラがこの間倒した奴だろう?」
ルースミアが余計な一言を言い放つと酒場内がざわつく。
が、確かに野試合だったが苦もなく勝てた。
「おう!確かにアッサリと俺は負けたなワハハハハハハ」
カイがありえないと言った表情で俺を見ている。
つか、酒場にいる連中の視線が痛い。
「あの、あちらに個室があるので移られますか?」
いつの間にかレイチェルの母親が来て、個室を勧められた。
「いえ、もう部屋に「それはいい!是非に頼む」」
おいこのハゲ勝手に決めるな。
ハゲに押し切られるように決められ、個室に俺たちは連れて行かれた。
個室に入ると外は次第に騒がしさが戻り、またどんちゃん騒ぎが始まったようだ。
「いやー突然すまんかった」
個室に入るなりハゲ親父は頭を下げてそう言ってきた。
実に迷惑だよ。
「俺たちにいったい何の用なんですか。
明日は予定があってもう寝るところだったんですが?」
これはさっさと短期決戦で終わらせよう。
「サハラ、予定なんてあったのか?」
おおい!ルースミアそこで余計な事を言わないでくれよ。
「まぁそんなに毛嫌いしないでくれよ。
お前さんに実は頼みがあって探していたんだ」
「頼み?」
思わず反射的に答えちまった。
「実はな、俺はとある理由で仲間を探していてな、それがただの仲間じゃダメで腕もおそらく必要になってくる。
そんな時にアッサリと俺を打ちのめしたお前さんがいたんだ。
こりゃもう巡り合わせだよな」
勝手に巡り合わせとか言うな。
それに仲間を探すとか言いながら、ルースミアナンパしてたろ。
「でだ、どうだ?」
「何がどうだですか。
理由も言わずに話を勝手に進めないでくださいよ。
それに仲間を探すとか言いながらルースミアをナンパしていたじゃないですか」
「ん?美人さんがいたらナンパする。
それは礼儀ってもんだろ?」
…おい
お前どこのイタリア人だよ。
「ナンパって歳ですか」
「オイオイ勘弁してくれよ。
こう見えて俺はまだ25だぞ?」
「「えええええええええええ」」
俺とカイが同時に声を上げた。
「何だよそれ、ちょっと傷つくぜ」
「も、申し訳ありませんスレイド様。
ソードマスターと聞いていたので、てっきりもう少し年配の方だと思っていました」
カイが謝罪する。
必要ねーよ。
つーか俺よりも年下かよ。
「貴様の言う理由とは何だ?言ってみろ」
「さすが麗しの美人さんは言うこと違うねぇ。
うーん、理由は引き受けてくれないと喋っちゃいけないんだよなぁ。
まぁ、あれだ。とある人物を連れて旅に出て欲しい。
その護衛みたいなもんだな」
これは…まるでテーブルトークRPGにありがちな誘導のシナリオだな。
プレイヤーは拒否権はあるが、やる事が見つからないと食いつくしかないやつだ。
だがこれはゲームじゃない。
こういう時は即答で引き受けるべきではなく、一度断って情報収集するのが得策だ。
「今すぐに答えは出せないので、少し考える時間をください」
スレイドはそうだよな!と言うと席を立ち、いい返事待ってるぜと立ち去っていった。
残った俺たちも相談するために部屋へ戻る事にした。
部屋に戻った俺たちは早速話し合いを始めた。
「でサハラよ、何を迷っているのだ?
目的がないならちょうどよかったではないか」
「こういうギルドが請け負っていない依頼は、大概危険だったり大事に巻き込まれやすいから安易に決めたらダメなんだよ。
だから情報収集してからにしたい。
カイ、前はシーフが仲間に居なかったけど、情報収集はどうしてたの?」
「はい、前は情報屋や酒場、ギルドなどで集められるだけ情報を集めていました」
なるほど、シーフが居なくても情報屋で聞けるのか。
「カイはその情報屋と接触出来るかな?
出来るなら明日ルースミアと一緒に行ってもらえるかな?
そうだな、一つはスレイドの最近の動向。
もう一つは、最近重要人物の護衛などの話はあるかってところかな」
「かしこまりました」
俺は酒場やギルドを回ってみる事で話をまとめて就寝となった。
ルースミアは俺と行動したがったが、もし危険な話だった場合ルースミアがついていた方が良いと説き伏せた。
酒場とかギルドを俺が回る事にしたのは、たぶん奴隷ってだけで得るものも得られないだろうと思ったからだった。
カイは生まれて初めてベッドで寝れるのを喜んでいた。
フカフカです!
いつもありがとうございます。
ちょっとずつブックマークが増えたり、見にきてくれる人の数が増えてとても嬉しいです。
本当に初めて書くど素人の小説なので、文章力も皆無かと思いますがこれからも宜しくお願いします。
次回更新は明日を予定してます。
お楽しみに〜




